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2022.10.31

【てぃ先生】約束を守らない、ママにべったりetc. カリスマ保育士が子育ての悩みを解決!

これまで数々の子育ての悩みや問題を解決してきたてぃ先生が、スペシャル・レクチャー。編集部現役パパママの「こんな時どうすればいい!?」に、ズバリと回答します!【特集 仕事に効くYouTube】

保育士として、SNS総フォロワー数日本一を誇るてぃ先生

保育士として、SNS総フォロワー数日本一を誇るてぃ先生。

今までのやり方は逆効果!? 保育士・てぃ先生流「子どものトリセツ」

未就学児は、親といえども“取り扱いがイマイチわからない”未知の生物。だからこそ、育児本を開き、有識者の発言に耳を傾け、先輩パパママに助言を仰ぎながら、あの手この手で対応する。その方法がうまくいけば、ホッと胸をなでおろし、効き目ゼロなら、茫然として天を仰ぐ。そんな日々の真っただ中にいる編集部現役パパママのリクエストで、実現したのがこの企画。これまで、てぃ先生が実践し、とくに効果が高かった方法を教えてもらった。

「子育てに正解はありません。お子さんの性格や、親子関係によって、ベストな方法は異なります。でも、僕ら保育士は、子どもに関する引き出しの数は、ママパパより多いと思います。これまでのやり方でうまくいかなかったなら、ぜひ試してほしいですね」

Q. 子どもが約束を守ってくれません

A. 約束ではなく「ママからのお願い」に

「ママパパが子どもに対して使う”約束“って、お互いに『いいよ』という合意のもとに取り交わしたものじゃなく、大人から子どもへの実質命令になっていることが多いんですよ。しかも、1日に10回も20回も『お約束だよ』って。大人同士だと、こんなにしょっちゅう約束しませんよね。で、子どもが守れないと、大人は『約束したのにどうして守れないの』と責めてしまい、子どもの方は、『自分は約束が守れないんだ』と自己嫌悪に陥ってしまったり、『約束は破っていいものだ』と思ってしまったり。いつか、本当に守ってほしい約束を守ってくれなくなるかもしれません。

ここは、『ママからのお願い』という言い方に変えてみましょう。『ママからお願いがあるんだけど、あと5分で出かけるからオモチャを片付けてくれるかな』。子どもは、大人に頼られるのが好きなので、けっこう効果は高いですよ。

また、『上手に片づけられるかな』といった煽りは、子どものタイプによっては注意が必要。親の期待に応えなくてはとプレッシャーになり、できなかった時に『自分は期待に応えられない』と傷ついてしまうこともあります」

Q.どんな時も「ママがいい! 」で困っています

A.ママは子どもにとって“基地”。たっぷり充電させてあげましょう

「この状況から一番早く抜け出す方法は、『そうだよね、ママがいいよね』と受け入れ、共感すること。そんなことをしたら子どもが自立しなくなると心配する人が多いんですが、実は逆で、突き放すより、受け入れた方が早く自立するんです。

子どもにとってママは、安心できて、安全な“基地”。子どもは、だんだんママ以外のものに興味を持つようになり、基地から出て冒険に出かけますが、1、2歳といえども、冒険の先には『おもちゃを取られた』といったトラブルがあります。そうすると、子どもは基地に戻る。そこで、ママに受け入れてもらい、スキンシップなどによってバッテリーチャージされると、また冒険に出かけていきます。でも、基地に入るのを拒まれてしまうと、なんとかして入れてもらおうと、赤ちゃん返りしたり、大泣きしたりするわけです。

保育園に送りに行く時に『ママがいい! 』と言われたら、『そんなこと言わないで』と否定せず、『そうだよね、ママがいいよね』と共感してから、『じゃあ、行こうか』。この手順が大切です。ママが基地として成り立っていれば、子供が冒険に出かける距離がどんどん長くなり、いつのまにか、離れていきますよ」

Q.パパとふたりで出かけることをイヤがります

A.まずは、「パパでもいい」を目指しましょう

「イヤがるなら、無理やりふたりで出かけず、ママがいる家の中で遊べばいいと思いますが、ママがひとりになりたい時もありますよね。ただ、未就学児にとって、一番はやっぱりママである場合が多いです。なので、『パパがいい』ではなく、『パパでもいい』を目指し、どうしたらそうなるかを考えた方がいい。おすすめは、子どもの前でパパと仲良くすることですね。『大好きなママが、あんなに仲良くしているパパは、きっといい人で、安心していい存在なんだ。だったらパパでもいいや』と、子どもに思ってもらうのです。

逆効果なのは、『そんなこと言わないで、パパと出かけていらっしゃい』と、子どもの気持ちを否定すること。この時の子どもにとって、パパはママと自分を引き離す悪役。信頼していて、大好きなママが悪役に加勢したら、子どもはもっと不安になるし、もっとパパを遠ざけようとしますから。

幼児って、“いつもと同じ”にこだわるんです。とくにお世話関係。だから、お着替えでも、保育園までの行き方でも、パパとママは情報を共有し、同じようにした方がいいですね。そのうち、ママに対するこだわりが薄れていき、『パパでもいい』になってくれると思いますし、いずれは『パパがいい! 』なんていう日もあると思います」

Q.「すごいね」以外のほめ言葉を教えてください

A. 子どもの言動をそのまま口にするだけでじゅうぶんです

「子どもが一番嬉しいのは、親が自分に注目してくれること。子どもは親からほめてほしいわけではなく、認めてほしいし、かまってほしい。子どもにとって『ほめる』は、『認める』と同じなんです。だから、その時子どもがやっていることを、そのまま口に出すだけでいい。『猫が上手に描けていてすごいわね』という言葉は必要なくて、『楽しそうにお絵描きしているね』で、子どもはじゅうぶん満足しますよ」

SNSフォロワー数140万の現役保育士! てぃ先生が “子育て世代のカリスマ”になった理由
てぃ先生「保育士にも一軍・二軍があっていい」ブラックな保育業界の根底にあるもの

てぃ先生
1987年東京都生まれ。保育士資格・幼稚園教諭二種免許状・介護福祉士取得。保育士歴14年。関東の保育園に勤務する傍ら、てぃ先生としてSNSやテレビ、ラジオなどメディアなどでも活動。現在、「ハロー!ちびっこモンスター」(NHK Eテレ)にレギュラーで、ラジオ番組などでも準レギュラーとして出演している。『てぃ先生の子育て○×図鑑』ほか、著書多数。

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TEXT=村上早苗

PHOTOGRAPH=伊藤香織

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