連載「ヴィンテージウォッチ再考」の第26回は、ロレックス「デイトジャストRef.1600 」「デイトジャスト Ref.1601」「デイトジャスト Ref.1601/3」「デイトジャスト Ref.1603」を取り上げる。
経年変化によるユニークなレアダイヤル
ヴィンテージロレックスには、流行の移り変わりがある。
昨今は「デイデイト」や、ブラウンに変色した“トロピカルダイヤル”に人気が集中しているが、コアなコレクターの間では新しい潮流が生まれている。そのひとつが、“ゴーストダイヤル”だ。
ゴーストダイヤルとは、1970年代に製造された「デイトジャスト」に稀に見られるもので、経年変化の影響で光の角度によってブランドロゴやモデル名などの表記がほとんど見えなくなるダイヤルのこと。それゆえ、時計自体がよりいっそうシンプルかつミニマムに見えるのが特徴だ。
そのように変色するのはダイヤルにサンドブラスト加工、もしくはサンバースト加工が施された「デイトジャスト」のみで、希少性が高いレアダイヤルである。
この “ゴーストダイヤル”は、プロフェッショナルモデルとはまた違った魅力を放っており、感度の高いコレクターにはうってつけのアイテム。その価値は、今後ますます高まっていくだろう。
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アフタ http://after.llc/
■連載「ヴィンテージウォッチ再考」とは
インターネットやSNSの普及からあらゆる時代の時計が簡単に入手できるようになった。そうはいったところで、パーツの整合性や真贋の問題が問われるヴィンテージウォッチの品定めは一筋縄ではいかない。本連載では、ヴィンテージの魅力を再考しながら、さまざまな角度から評価すべきポイントを解説していく。