続々と新店が誕生し、群雄割拠の東京の鮨店。人気の店はしばらく前からの予約が当たり前。そこで、まだ常連になれる余地もある名店の次世代を紹介する。今回は東京・八重洲の「Sushi Hōseki - Kenji Gyoten」を紹介。【連載 仕事に効くレストラン】
ブルガリとの幸福なコラボレーション
2023年4月に開業したブルガリ ホテル 東京。日本初上陸だけでなく、福岡でミシュラン3つ星を獲得している「鮨 行天」の行天健二氏が、ブルガリブランドの鮨店「Hōseki」を監修することでも大きな話題となった。
「宝石も魚も元は自然界にあったもの。手をかけ磨いて美しく変化したものを宝石は目で、鮨は目と舌で味わう。リンクすると感じている」と話す行天氏。「時代性も反映させて鮨文化を次世代へつなげる場にもしたい」と意欲的だ。
天井高7mを超える開放感を活かしつつ、日本の様式美を感じられるオーセンティックな空間に、選びぬかれた器や道具が並ぶ。この美しいつけ場に立つのは、行天氏の厳しい審美眼で選ばれ任された清水拓郎氏。食材は福岡の店と同じく全国選りすぐりの産地から仕入れ、行天氏の考え方、世界観を忠実に表現するべく奮闘中という。
温度やサイズなど細部にまでこだわりが光る行天氏の握りは、中央が高い流線形が特徴。甘みが強い大粒の米を使った赤酢のシャリも個性的で、噛むほどに旨みが広がる。非日常的な空間も相まって記憶に残ること間違いなしだ。
Sushi Hōseki - Kenji Gyoten,Bulgari Hotel Tokyo
住所:東京都中央区八重洲2-2-1 ブルガリ ホテル 東京40F
TEL:03-6262-6624(10:00~19:00受付)
営業時間:昼(火・金・土曜のみ)12:00~、夜18:00~、20:30~
定休日:水・日曜
座席数:カウンター8席
料金:おまかせコースのみ 昼¥32,000、夜¥45,000