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2024.03.20

【堀江貴文】最強の“健康投資論”が書籍化! バーキン買うならカラダに使え!?

カラダは究極の資本であり、投資先である。そう断言する堀江貴文氏が、最先端の医療と美容情報を惜しげもなく伝授する本連載。今回は特別編。2024年3月21日、当連載を大幅加筆・再構成した書籍が発売された。約2年半に及ぶ取材と体験から、堀江氏は「老化の克服」をどう感じたのか? 今の問題と本に込めた想いを聞いた。■連載「金を使うならカラダに使え!」とは……

『金を使うならカラダに使え。老化のリスクを圧倒的に下げる知識・習慣・考え方』
『金を使うならカラダに使え。
老化のリスクを圧倒的に下げる知識・習慣・考え方』

¥1,650/幻冬舎

年のせいという思いこみは今すぐ捨てるべき

「カラダは究極の資本であり、投資先である」というテーマのもと、約2年半、この連載をやってきた。僕自身、取材相手である多くの研究者や医師から新たな知識を得たし、さまざまな体験もしてきた。その経験を書籍としてまとめたのが、2024年3月21日発売となる『金を使うならカラダに使え。老化のリスクを圧倒的に下げる知識・習慣・考え方』だ。

連載では収めきれなかった情報やより詳しい話を盛りこみ、研究や治療法も最新の内容に更新している。単に“連載をまとめただけの1冊”ではないので、本誌をご愛読の皆さんにも手に取ってもらいたい。

僕は「老化は克服できる」と考えているけど、「誰にでも起こる、仕方のないこと」と捉えている人がいまだ圧倒的に多い。ぜひ、その思いこみは捨ててほしい。

欧米の医学会では「老化は病」といわれていて、加齢による機能低下が病気を引き起こすと考えられている。すなわち、機能低下を防ぐことができれば、老化による病気も防げる、ということだ。その実現のためには、よりいっそう、細胞や血管の老化メカニズムの解明が進むことが必要だが、老化が引き起こす「現象」については、理解が深まってきたように思う。

誰もが普通にできることで老化はかなり防げる

例えば歯周病。40〜50年前には「老人になったら歯は抜けるもの」と受け止められていたけれど、これは歯周病という概念がなかったから。歯周病は痛みのないサイレントキラーで、口腔内の歯周病菌が多ければ歯がボロボロ抜ける。そこから研究が進み、歯が抜ける原因は加齢ではなく歯周病菌とわかり、心筋梗塞や脳梗塞の原因にもなると解明された。

そして、歯科では歯石クリーニングが受けられるようになり、定期的に続ければ、高齢になっても自分の歯を失わず、病気のリスクも減らせるようになった。

「老人になったら腰が曲がる、背が縮む」とかも当然のようにいわれていたけど、骨を強くする成分をサプリで摂るとか運動を定期的にすることで、若々しくいられるし、背骨の圧迫骨折を防いで身長も保てる。認知症だって、感覚器からの情報のインプットを減らさないことでリスクを下げられる。

がんの予防もすごく大事で、実は65歳までにがんを発症しなければ、わりと長く生きられる。65歳以降に発症するがんは比較的進行が遅いので寿命を縮めるまでの悪さをしない、ともいわれているのだ。今や、すい臓がんなどの難治性のがん以外は予防できるし、早期発見ができるソリューションも出てきている。

このように、当然起きると考えられていた老化の症状が、実は普段できる予防医療で克服が可能だとわかってきて、きちんと実践すれば、10年20年のレベルで寿命を延ばすことが現実になっているのだ。

この書籍には、そんな誰もが参考にできる知識や情報をふんだんに取り入れているし、もちろん、骨格筋から出る「マイオカイン」が全身の健康に関係しているとか、身体のエネルギー工場といわれる「ミトコンドリア」の機能を薬でコントロールする未来とか、最先端の研究についても紹介している。

「健康で長生き」することは日本の経済的損失も防ぐ

僕は予防医療普及協会の理事をしていて、社会システムとして考えなければいけないのは、保険と予防医療の関係だと思っている。

日本は国民皆保険で恵まれているという人が多いけれど、自己負担が少ないせいで、病気になってからとか、酷くなってからしか病院に行こうとしない。しかし今後、介護費・医療費の増加で、社会保険料は上がる一方だろう。

それを回避するには、国民皆保険のシステムのなかで予防医療にインセンティブをつけること。例えば歯のクリーニングに年2回行くと保険料が下がるとか、そういう制度設計をして医療費を削減している国は少なくない。何らかの金銭的なインセンティブをつければ、予防医療はおそらく一気に普及すると考えている。

老化を克服すれば健康で長生きできるし、国レベルでの経済的損失も防げる。この本のなかで考えたのはそんな“健康投資論”。タイトルは「金を使うならカラダに使え。」だけど、本当は「バーキン買うならカラダに使え。」くらいでもいいんじゃないかと思っている。

堀江貴文/Takafumi Horie
1972年福岡県生まれ。実業家。ロケットエンジン開発や、アプリのプロデュース、会員制オンラインサロン運営など、さまざまな分野で活動する。予防医療普及協会理事。著書に『堀江貴文のChatGPT大全』ほか。本連載をまとめた書籍が2024年3月21日に発売。

■連載「金を使うならカラダに使え!」とは……
カラダは究極の資本であり、投資先である。そう断言する堀江貴文氏が、最先端の医療と美容情報を惜しげもなく伝授する連載。

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COMPOSITION=海野由利子

PHOTOGRAPH=植一浩

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