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2026.08.31

年間1000企画を生む放送作家のメモ術。手書き・スマホ・音声の使い分けのコツとは

放送作家、NSC(吉本総合芸能学院)10年連続人気1位であり、「令和ロマン」「エバース」「ヨネダ2000」をはじめ、多くの教え子を輩出した桝本壮志のコラム。

年間1000企画を生む放送作家のメモ術。手書き・スマホ・音声の使い分けのコツとは

「35歳の企画職です。先日の『企画書の作りかた』がとても参考になりました。桝本さんは年間1000本の企画を生んでいますが、メモは取っていますか? もし取っているなら、メモ術を知りたいです」という質問をいただきました。

これまで多くの一流と仕事をしてきましたが、メモを取る派・メモを取らない派は、ほぼ半々に分かれます。

取る派の主張は、「頭のなかの曖昧な記憶が言語化され、知的生産につながりやすくなる」。

取らない派は、「頭に記憶されないことは、さほど重要なことではないからメモは不要だ」などがありました。

どちらの言い分も真っ当なので、結局は「メモは取っても取らなくてもいい」と考えてよいでしょう。

ちなみに僕は「取る派」です。年間1000企画を創出するうえで、メモが下支えになっています。

その手法は、よく「変わってるね」「おもしろいね」とも言われます。

そこで今回は、32年間、エンタメ界の第一線に残ってきた桝本流の「メモ術」を、ゆっくりシェアしていきたいと思います。

メモ術は「目印チャーム」の感覚で選ぶ

最近、傘やバッグに小さなアクセサリー「目印チャーム」をつけている人を見かけませんか? ひと目で他者と自分のモノを見分けることができるので、世代を問わずブームになっていますよね。

「メモを取る」ことの目的は、「たくさんの情報から、有益な手引きやヒントを見つけやすくする」ことなので、目印チャームと似ています。

また、「メモ術」に関する書籍はたくさんあり、「さも難しいこと」のように感じる方もいるでしょうが、目印チャームくらいの感覚で「自分が好きなもの・見つけやすくなるもの」を手軽に選んでいいのです。

では、あなたはどんな目印チャームがお好きなのか? 参考に僕のメモ術をサラッと読んでみてください。

3つのメモ(手書き・スマホ・音声)の美点

僕のメモ術は「3つの手法を使い分けている」ことです。大まかに言うと、①資料まとめは手書きメモ、②企画づくりはスマホメモ、③人生設計は音声メモ、といった塩梅です。

まず、資料まとめや台本の打ち合わせなど、「先方の意向を汲みとる仕事」のときは、手書きでメモを取ります。

理由は、この手の打ち合わせでは、イニシアチブ(主導権)が先方にあるので、話が逸れたり、後から追加情報を言われたりするので、手書きのほうが対応しやすいからです。

桝本メモ

画像のように、まずは行間を空けて要点をメモし、追加情報を入れやすい状態にしておきます。

そして、先方の語気や強調したいポイントを汲みとり、赤字、アンダーライン、マルで囲むなどをして、作業がスムーズになるよう工夫しています。

桝本メモ

この手書きメモは、上司からの指示や小言、部下との壁打ちなどのシーンで有用でしょう。

企画の創出はスマホメモ

続いて、企画のアイデアはスマホにメモしています。アイデアは日常生活で生まれることが多いので入力しやすいですし、一番の利点は「検索しやすい」からです。

前述のように、メモは「目印」なので、見つけやすくしないと戦力になってくれません。

スマホの「メモアプリ」は、ワード検索をすれば、すぐに付随するワードを表示してくれることは御存じだと思います。

ちなみに僕は、ひと手間くわえて、より検索レベルを上げています。

例えば、新サービスアイデアなど「お店」に関する企画や、訪問ロケなど「学校」にまつわる企画を考える機会が多いので、あらかじめ画像のようにメモ化しているのです。

桝本メモ

お気づきでしょうか? お店にはさまざまな業態があり、「ラーメン屋」「銭湯」「美容院」と書き留めても、うまく検索に引っかからないので、「店」や「学校」などカテゴリーとなる「ジャンル名」を加えてメモ化しているのです。

このスマホメモは、商品コピー、販促、町おこしなど、あらゆる企画創出でも有用でしょう。

人生設計は音声メモ

最後に、今後の人生設計や小説やドキュメンタリー作品について考えるときは、音声メモを参考にしています。

これらに共通しているのは「感情」です。人生設計では、今後やりたいことの本気度、なぜそう思ったか?などの感情や立脚点がわかりやすく汲みとれます。

桝本 壮志/Soushi Masumoto
1975年広島県生まれ。放送作家として多数の番組を担当。タレント養成所・吉本総合芸能学院(NSC)講師。「令和ロマン」をはじめ、教え子は1万人以上。新著『時間と自信を奪う人とは距離を置く』が絶賛発売中! 桝本壮志へのお悩み相談はコチラまで。

小説などでは、声色やブレスから微細な心の揺れを感じとることができ、言語化が楽しくなるからです。

僕の3つの使い分けが、少しでも参考になったら幸いです。もちろん、「それでもメモは取らない」も正解ですからね。

では、また来週、別のテーマでお逢いしましょう。

COMPOSITION=古澤誠一郎

TEXT=桝本壮志

PHOTOGRAPH=今祥雄

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