放送作家、NSC(吉本総合芸能学院)10年連続人気1位であり、「令和ロマン」「エバース」「ヨネダ2000」をはじめ、多くの教え子を輩出した桝本壮志のコラム。

「よく上司から『本を読め』と言われるのですが、活字が苦手だし、読書は疲れるので億劫に感じます。本を読むコツや、うまく仕事につなげるコツがあれば教えてください」という相談をいただきました。
放送作家は、あらゆるモノを見聞してクリエイティビティを磨いていますが、僕の場合、その1つが読書です。
ちなみに、自宅には1万冊をこえる蔵書があります。
この画像を見て、「こいつ偉ぶってるな」と感じた方は、ぜひ最後までコラムにお付き合いください。
なぜなら、僕はこれらの大半をマジメに読んでおらず、ちょっと変わったリーディング法で、仕事や人生につなげてきたからです。
一体どんな読書法なのか?
今回は「読書と仕事をつなげる方法」と題して、皆さんにシェアしていきたいと思います。
「読書」を「YouTube感覚」にサイズダウンする
子供のころ、本を読んでいると、父母から「偉いねぇ~」と言われたことはありませんか?
私たちはなぜか、本を読んでいる人を「偉い」と捉え、読書を「インテリな行為」だと感じるフシがあります。
これは、夏休みに読書感想文を書かされたり、始業前に朝読書をさせられたり、「読書=学校のお勉強」というイメージがあるからでしょう。
しかし、本を読むという行為はそもそも「娯楽」なので、偉くもなんともなく普通のこと。
脳に定着した高尚なイメージを手放し、「YouTubeを見る」くらいの感覚にサイズダウンしていく。
これが本来の「正しい付き合いかた」だと思っており、僕はそれを実践しています。
本をYouTubeのように捉えていくと、次のような「新しい読書ルール」が手に入ります。
▼イントロ(前書きや導入)はスキップしてもいい
▼飛ばし見(読み)したっていい
▼集中して一言一句を聞かなくて(読まなくて)いい
▼途中離脱していいし、最後まで付き合わなくていい
……など、本との距離がぐっと縮まります。
そんな読みかたで「ちゃんと内容が入ってくるのか?」と思われる方もいるでしょう。
ですが、YouTubeを見ながら「いいね」を押したり、登録すべきチャンネルが分かってきたりするように、読書習慣を身につけていくと、おのずと見逃してはいけないキーワードに気づき、著者の伝えたい「核」が読み取れるようになるのでご安心ください。
では、今週のコラムの「核」に入っていきましょう。
「著者のテーマ」でなく「自分のテーマ」で読む
読書と仕事をつなげたいとき、僕がやっていることは「著者のテーマで読まない」というリーディング法です。
分かりやすい例でいうと、『30歳までに身につけるべきこと』という本は、20代の人たちに向けたテーマと内容ですよね。
これを50代の僕が、「これから一緒に働く人の傾向を知ろう」というテーマを立てて読むと、まったく別視点になり、目に飛び込むワードが変わってきます。
さらに、自分のテーマに沿ってページをめくると、「読まされる」でなく能動的に「読み取る」という姿勢が生まれ、手にしたい情報や、解決したい問題の糸口を掴みやすくなっていくのです。
人間関係、新企画の切り口、ビジネスアイデア、人生の課題など、テーマは何でもかまいません。
いま解決したい問題を1つ浮かべて書店や図書館に出向き、本棚をザーッと眺めてみてください。
すると、YouTube画面をスクロールしているときのように、あるタイトルと目が合います。その本を自分のテーマに沿って読んでみましょう。
きっとその一冊が、新たな仕事の弾みにつながっていくはずです。
先日、僕の自宅に来た後輩作家が、やはり本棚を見て「インテリですねぇ~」と言ったので、僕は「本じゃなくてカンニングペーパー」だよと答えました。
一冊の本は、一人の識者が何十年も集積してきた知見の「いいとこどり」が詰まった紙の束です。
読書は、それを数時間で吸収できる超タイパの良い行為なので、僕は「人生のカンニングペーパー」でもあると思っています。
ご存じのように、カンニングペーパーはどんな大型スーパーにも売っていないので、自分でこしらえるしかありません。
ぜひ皆さんも、自分なりの読書法を見つけ、素晴らしい本の世界とつながってみてください。
では、また来週、別のテーマでお逢いしましょう。

1975年広島県生まれ。放送作家として多数の番組を担当。タレント養成所・吉本総合芸能学院(NSC)講師。「令和ロマン」をはじめ、教え子は1万人以上。新著『時間と自信を奪う人とは距離を置く』が絶賛発売中! 桝本壮志へのお悩み相談はコチラまで。

