会員制とは、仕事場と家庭以外の“拠点”であり“サードプレイス”、そして、そこは人生を間違いなく豊かにしてくれる。いい大人たるもの持っておきたい、会員制・紹介制レストラン。 ※GOETHE2023年10月号の記事を再編。【特集 会員制という愉悦】
1.招聘シェフは50名以上! 京都のホテルに潜む、秘密のシェフズテーブルに潜入
新選組と縁のある名所も残る京都・壬生(みぶ)エリア。明治時代に建てられた町家群をリノベーションしたホテルの一角に、2020年4月、レストラン「q」は開業した。
ホテルの宿泊客も、そこにレストランがあるとは知らない。階段を上がった秘密の扉の先に、カウンター6席のみのプレミアムな空間が設けられている。
2.世界のトップシェフも驚嘆! 大阪の会員制鮨店「ミカミ リミテッド50」
世界を代表するトップシェフがお忍びで来店した際、天衣無縫なその仕事ぶりに「クレイジー!」と驚嘆したという。
大阪の会員制鮨店「mikami limited 50」の店主、三上雅博氏は北海道・小樽で生まれ育ち15歳から鮨の道へ。腕利きの漁師だった祖父への憧れもあり「魚をもっと輝かせたい」という思いは日に日に強くなっていった。
3.衝撃の“幻鶏”に悶絶。入会金30万円でも入会希望殺到の会員制焼鳥店とは
会員制というクローズドなコンセプトを掲げながら全国的な知名度を誇る「熊の焼鳥 106」。焼鳥バブルに沸く大阪で“西の猛者”たる地位を築いた理由は、オーナー・熊脇稔康(としやす)氏の常識にとらわれない大胆な発想力にある。
飲食店で働きながら、ほぼ独学で焼鳥の技術を学び、自分でやるなら「世の中にまだないもの」で勝負をすると決めた。その時に思いついたのが、完全会員制の焼鳥店だったという。
4.会員48人&1日1組限定、至高のオーダーメイド鉄板焼き店「HIBACHI」
鮪をはじめ高品質の魚介の卸として高名な「やま幸」が2018年にひっそりと始めた会員制の鉄板焼きレストラン。会員数は現在48名。選ばれし者が1日1組限定で、厳選食材と手厚いもてなしによる至高のひと時を過ごすことができる。
「HIBACHI」でメインに扱う田村牛は、神戸牛や松阪牛などブランド牛すべてのルーツである但馬牛のなかでも貴重な純但馬牛や但馬系統牛の処女雌のみを、理想的な環境と餌で長期肥育した最高品質のもの。
5.最高峰鮪の食べ比べも! 日本一の鮪仲卸『やま幸』が手がける会員制鮨店「乃南」
入り口は違うが「HIBACHI」と同じ建物内にあり、日本一の鮪仲卸である「やま幸」が本領を発揮する会員制鮨カウンター。最高品質の鮪や魚介はもちろん、他の鮨店にはほぼ出回らない鮪の希少部位の用意もあり、日によって違うが運がよければ10種類の食べ比べをすることもできるという。
オープンから店主を務める田邉正人氏は当然ながら鮪の扱いに精通。季節、産地、漁法により味わいの違う鮪の状態を見極め、熟成赤酢をはじめ3種の酢と焼塩を日々調合を変えながらその日の鮪にフォーカスしたしゃりに仕立てる。
6.日本屈指の肉卸、ヤザワミートの叡智が結集した、紹介制ステーキハウス「Steak Éda」
牛肉に等級があることはよく知られているが「Steak Éda」は肉好きにとって、存在そのものが“トップランク”。紹介制のステーキハウスとして早期に薪窯を導入するなど、プライベートが完全に保たれた空間で極上の肉を供することに注力してきた。
なんといっても店とタッグを組むのは日本屈指の肉卸、ヤザワミート。目利きが厳選した肉を最高の焼き具合で堪能させる。
7.ネオでも大衆でもない、大人にふさわしい紹介制酒場「港かっ惚れ」
大ブームを巻き起こしている“映え”を意識した酒場はやや気恥ずかしい。ネオでも大衆でもなく、大人が寛げる酒場で気心の知れた友人と語り合いたい夜にぴったりなのが「港かっ惚れ」だ。
代官山で人気を集める「オ山ノ活惚レ」は、誰でも予約可能な小洒落た酒場。そこに通い、オーナーと顔見知りにならなければ“開港”することができない紹介制の系列店は、「お忍びでもひとりでも訪れることができる大人にふさわしい酒場」だ。
8.毎回数分で完売! 大人の“会員制パフェバー”とは
禁酒法時代の隠れ家バーを思わせる仄暗い空間。ここは完全会員制のパフェバーだ。
トップパティシエが監修したパフェは、夏はマンゴー、秋はマスカット、冬は苺と旬の果実をふんだんに使用。カクテルとのペアリングを味わう、大人の愉しみ方も用意されている。