GOLF

2023.12.28

2023年アマチュアが最も参考にした、飛距離アップの練習法8選

アマチュアゴルファーにとって、スコアアップは永遠のテーマ。2023年にもっとも読まれたゴルフレッスン記事をランキング形式で紹介する。飛距離UP編。※2023年に公開された記事を集計。

飛距離8選

1.バックスイングは、「ゆっくり上げる」or「サッと上げる」どちらが正解?【動画解説あり】

バックスイングについて、「もっとゆっくりクラブを上げたほうがいい」とアドバイスをする人がいると思ったら、「サッと勢いよく上げたほうがいい」と真逆のアドバイスをする人もいて、「いったいどっちが正しいのか」と迷ってしまった経験のある人はいるかもしれない。

実際、ゴルフレッスンの現場ではどちらもよく使われるアドバイスなのだが、指導者は相手を見て両方を使い分ける必要がある。

指導者が「もっとゆっくり上げたほうがいい」とアドバイスする場合、手先だけでひょいとクラブを担ぎ上げてしまう癖があるゴルファーに対して行われることが多い。逆にゆっくりバックスイングを行うことでリズムが悪くなり、ダウンスイングで力が入ってしまっているような場合には、「サッと勢いよく上げたほうがいい」とアドバイスするだろう。

ゆっくり上げるタイプと、勢いよく上げるタイプの両方にメリットとデメリットがあり、指導者はどちらが向いているのかを見極めながらアドバイスしているというわけだ。

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2.ゴルフ初級者でもわかる! 飛距離が伸びる、シャローイング(シャロースイング)とは?【動画解説】

ここ数年、「シャローイング」という言葉をゴルフ雑誌やゴルフレッスン動画で見聞きしたことがあるのではないだろうか。シャローイングの「シャロー」とは「浅い」という意味があり、ダウンスイング初期にクラブを寝かせ、緩やかな角度で下ろすことだ。逆に、カット軌道のスライサーにありがちな、クラブが立った状態で急角度にクラブを振り下ろすことを「スティープ」という。

日本では「シャロー」という言葉は、あまり馴染みがなかったが、欧米では昔から使われている言葉だ。ベン・ホーガンやボビー・ジョーンズといった往年の名選手もシャロー軌道のダウンスイングをしていたが、近年、科学的な分析によってダウンスイング軌道をシャローにすることのメリットが裏づけられ、注目を集めるようになった。

ダウンスイングの角度がシャローになることで、インサイドからクラブが下り、ドローボールを打ちやすくなる。加えて、ダウンスイング後半にパッシブトルクと呼ばれる外力を使えるようになるため、ヘッドスピードが上がり飛距離も出るようになる。

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3.飛距離が変わる、フィニッシュ時の左足の向きとは

あなたはフィニッシュ時に左足の位置や向きを意識したことがありますか。

スイング中は打点がブレないよう、足は動かさないように我慢しているという人も多いかもしれない。確かに以前は下半身をスイングの土台として考え、足は地面につけたまま動かさないというティーチングが主流だった。しかし、最近のゴルフティーチングでは、足を地面につけたままにする必要はないという考え方に変わってきている。

実際、PGAツアー選手のフィニッシュの左足の動きを見ると、足が浮いたり、後方に引いたり、つま先の向きが回転したりしている。しかも飛ばし屋と言われる選手ほど動きがダイナミックな傾向がある。

多くのPGAツアー選手が左足を動かしながらスイングしているのは、地面反力を最大限に使っているからだ。切り返しで左足を強く踏み込むと、地面から反発する上向きの力を受けて左脚が伸びる。その結果、左足が浮き上がったり、後方に動いたりするのだ。

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4.飛ばそうと力む人に多い、右手の使いすぎを治すゴルフ練習法

吉田洋一郎

アマチュアのラウンドレッスンを行った。当日参加してくれた山木さん(仮名)を3年ほど指導している、ハンディ12前後の50代後半の男性ゴルファーだ。

山木さんは筋力トレーニングをしており、腕力が強いということもあって、ボールを遠くへ飛ばそうとすると上半身に力が入る傾向がある。特にドライバーショットで力んで大きなミスショットが出るという傾向があり、スイング中の力みをとることに取り組んできたが、3ヵ月ぶりにスイングをチェックすると元の力感の強いスイングに戻ってしまっていた。

アドレスから力みが強く、トップでは肘の位置が高く右わきが開いたフライングエルボーになっていた。その結果、ダウンスイングで右手を使ってアウトサイドからクラブを振り下ろしてしまい、プルフックやこすり球のミスが出ていた。更にインパクトで強く打とうと力むため手元が先行してフェースが開き、プッシュアウトやシャンクが出ることはもちろん、ヘッドスピードも落ちてしまっていた。

ゴルフの場合、筋力があり腕っぷしが強いからといって、飛距離が出るとは限らない。むしろ、飛ばそうとして力任せのスイングになってしまう恐れがある。

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5.飛距離アップ! 左わきを締める感覚を身に付ける方法【動画解説】

ハンマーを使って板に釘を打つとき、ハンマーを一度振り上げたほうが強く打てることを私たちは経験的に知っている。物理学的にいえば、ハンマーを振り上げることによって運動エネルギーが高まり、その力を加えることで釘を板に刺すことができる。

ゴルフスイングの場合、道具の構造が特殊なことに加え、多くの筋肉や関節を使うため動作が複雑になり、ハンマーで釘を打つように簡単に道具を使って対象物に力を伝えることが難しい。クラブを振り上げ、ただ力任せにクラブでボールをたたいても、力はボールに伝わらず飛距離も出ないのだ。

一生懸命クラブを振っているにもかかわらず、力を効率的に伝えることができずに飛距離をロスしている人は多い。飛距離を伸ばすためには速く振ることも大事だが、それ以上に力をボールに効率的に伝えるため「分厚いインパクト」を身に付けることが大事になるのだ。

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6.脱ドライバー恐怖症! シャフトクロスの原因と直し方

ティーショットでボールが大きく右に曲がるスライスが出たり、ボールが右に出るプッシュアウトが出てしまい、「どうもドライバーが苦手だ」と思っているゴルファーは、トップでシャフトクロスが原因となっている可能性がある。

シャフトクロスとは、トップでクラブヘッドが飛球線よりも右を向いている状態のことを指し、シャフトが飛球線と平行ではなく交差(クロス)していることからそのように呼ばれている。シャフトクロスはオーバースイングとセットになっていることが多く、トップ・オブ・スイングを改善したいと思っているアマチュアゴルファーにとって悩みの種となっていることが多い。

このシャフトクロスは、自分で改善したいと思っても、根本的な原因を理解していなければ直すのは難しい。シャフトクロスを改善するために、シャフトクロスとは逆の動きになる、シャフトが目標よりも左を向く「レイドオフ」にしてクラブを寝かせようと意識したとしても、簡単に直るものではない。もし、形が直ったとしても、手先でスイングの見た目を直しても飛距離は出ないし、再現性も低いので結局は元に戻ってしまう。

では、シャフトクロスになる根本的な原因が何かといえば、それは体と腕のシンクロが崩れていることにある。

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7.飛距離が変わる! ミケルソンやケプカのような力の抜けた切り返しをするには

プロゴルファーのスイングは、切り返しでクラブが上がり続ける力と、振り下ろそうとする逆方向の力が拮抗して働くことでクラブのシャフトがしなる。このクラブシャフトがしなる現象を起こすのが「反動」だ。

反動に関しては、魚釣りで釣り竿をしならせて先端のルアーを遠くに投げる動作をイメージするとわかりやすいだろう。手首を柔らかく使ってタイミングよくクラブを操ることで、スイングスピードを上げて飛距離を伸ばすことができる。

アマチュアゴルファーの多くは切り返しで力が入り、上半身に頼った手打ちになりがちなため、シャフトをうまくしならせることができない。これでは飛距離だけではなく、方向性も損なわれてしまう。

反動を使ってスイングするプロゴルファーの代表といえば、フィル・ミケルソンやブルックス・ケプカが挙げられる。彼らのスイングを見てみると、トップ・オブ・スイングで力が抜けて、切り返しに間があるように見える。これはバックスイング後半の動作を、クラブが上がる勢いに任せているためだ。

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8.50歳を過ぎて300ヤード超えの飛距離を実現した男の練習法

米シニアツアーのPGAツアーチャンピオンズで活躍するパドレイグ・ハリントンは、シニアツアー選手の中でも屈指の飛距離で知られている。PGAツアーチャンピオンズ2022年シーズンのドライバー平均飛距離は308.7ヤードを記録し、同ツアー1位となっている。PGAツアー2021-22年シーズンのランキングに換算すると、ホアキン・ニーマンに次ぐ35位にランクされ、PAGツアー選手と比べても遜色ない飛距離を誇る。

ハリントンが元々飛ばし屋だったら20代のPGAツアー選手と同じくらい飛ばしても驚かないかもしれないが、ハリントンの2020年シーズンの平均飛距離は290.7 ヤードで飛ばない部類の選手だった。驚くべきことに50歳を超えてから約20ヤードも飛距離を伸ばし、飛ばし屋として開花したのだ。

もともと若い頃から名コーチ、ピート・コーウェンの指導を受け、2007年の全英オープンをはじめ3度のメジャー制覇を果たすなど華々しい活躍を見せていたハリントンだったが、30代後半から膝の痛みや視力の衰えに悩まされるようになり低迷が続いていた。かつての活躍を考えると、体調が戻ればシニアツアーで強さを見せるのも当然だが、それでもシニア入りしてから飛距離を伸ばすのは大変なことだ。

近年では、飛ばない選手が急激にドライバーショットの飛距離を伸ばし、アドバンテージを得るケースが増えている。

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COMPOSITION=取手桜が丘ゴルフクラブ

TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林司、青木紘二/アフロスポーツ

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