第一線で活躍し続ける、タンパク質を重要視する人物たちをまとめて紹介。※2025年3月号掲載記事を再編。

1.なぜ、今ビジネスリーダーにタンパク質が必要なのか。精神科医・和田秀樹が提言

1960年大阪府生まれ。精神科医。東京大学医学部卒業。立命館大学生命科学部特任教授、和田秀樹こころと体のクリニック院長。長年にわたって高齢者医療に携わり、『80歳の壁』『70歳の正解』など著書は累計1000万部を突破。
人生100年時代を謳歌すべく、トレーニングに励み、日常生活を節制し、アンチエイジングにも積極的。なのに、パフォーマンスが期待するほど上がらない。その一因は、タンパク質不足にあり!
「江戸時代の肉食禁止といった歴史的背景もあって、日本人はタンパク質が不足しがち。実際、高齢者をはじめ、幅広い世代でタンパク質不足が指摘されていますが、これは由々しき問題。とくに30代以降は、タンパク質が足りているか否かで、若さと健康状態に大きな差が出ます」と、精神科医の和田秀樹さん。
タンパク質は、皮膚や髪、筋肉、骨、血管、臓器といった人体だけでなく、身体機能を調整するホルモンや酵素、神経伝達物資の材料でもあり、エネルギー源としても使用される。
「タンパク質が不足すれば、肌や髪が衰え、筋肉が落ち、内臓機能も低下し、免疫力も下がります。なかでもビジネスパーソンにとって厄介なのが、メンタルへの影響でしょう」
2.ソフトバンク元社長室長「ダイエットも経営も同じ」6ヵ月22kg減を叶えた“数値化ダイエット”がスゴい

トライズ代表取締役社長。1972年福岡県生まれ。東京大学経済学部卒業後、三菱地所を経てソフトバンク入社。2000年ソフトバンク社長室長に。多くの重要案件を手がけた後、2015年に英語コーチングスクール「TORAIZ(トライズ)」を開始。日本の英語教育を抜本的に変えるミッションに挑む。
トライズの社長、三木雄信さんの学生時代の体重は60kg台。どちらかというとスリムな体型だったが、社会人になって多忙を極めるようになり、運動不足と過食で少しずつ太り始めた。
「拍車がかかったのが、ソフトバンク時代。社長室長になると、忙しくて生活習慣は乱れっぱなし。孫さんは何かアイデアが閃くと、午前2時とかでも『これから会議だ!』と突然連絡してくる。会議が午前3時に終わったとしても、ハイになっていて眠れないから4時頃まで仲間と飲むんです。それから5時に家へ帰って9時15分には出社。仕事は山積み、会議続きで外に出る余裕もないから、食事は毎日揚げ物満載のお弁当をデスクで食べる。そんな生活で太らないわけがない(笑)。ソフトバンク時代に体重は10kg増えましたね」
3.筋肉量を減らさずにマイナス10kg。最強のアイドルレスラー中野たむの肉体づくり

3月22日愛知県安城市生まれ。アイドル活動を経て、2016年にプロレスラーデビュー。2017年に女子プロレス団体「スターダム」に所属。2020年にリーダーとして「COSMIC ANGELS」を結成し「アーティスト・オブ・スターダム王座」を戴冠。史上最多となる7度の防衛に成功し、週刊プロレス主催のプロレスグランプリ「ベストユニット」に3年連続で輝く。2023年には団体最高峰のベルト「ワールド・オブ・スターダム王座(赤いベルト)」と「ワンダー・オブ・スターダム王座(白いベルト)」を戴冠し、史上2人目の赤白2冠王者となり、東京スポーツ新聞社制定「2023年度プロレス大賞」女子プロレス大賞受賞。X:@tmtmtmx Instagram:@tam_nakano
──中野さんがタンパク質を意識して摂取するようになったのはいつ頃ですか?
私はもともとアイドル活動をしていたのですが、「タンパク質が重要だな」って思い始めたのは、アイドルからプロレスラーに転向してからです。
当時の所属団体の代表が「プロレスラーは食べんとあかん!」という方で、いっぱい食べさせてくれたのですが、普通に太ってしまって……。
動きづらいし、見た目も可愛くないので、パーソナルトレーニングを受けて肉体改造しました。そこでタンパク質を摂って、筋肉量を減らさずに絞る方法を覚えて、10kgほど脂肪を落としました。
4.「ケガが劇的に減った」38歳・長友佑都、超人的肉体の秘訣はタンパク質思考

プロサッカー選手。1986年愛媛県生まれ。2008年にFC東京でプロデビュー。2010年にイタリア・セリエAのチェゼーナに移籍。2011年から7年間インテルでプレーし、トルコのガラタサライSKなどを経て、2021年FC東京に復帰。『長友佑都のファットアダプト食事法』など、身体づくりに関する著書も多数。©FC TOKYO
2010年の南アフリカ大会から4回連続で、サッカーW杯の全試合に先発出場を果たし、2026年の大会出場も視野に入れている長友佑都さん。38歳の今なおピッチを縦横無尽に駆けめぐる肉体の源は、体幹トレーニングやヨガ、そして食事といった徹底したコンディションにある。
「いろいろな栄養素をバランスよく摂るようにしていますが、特に意識しているのがタンパク質。肉、魚、卵、大豆、乳製品といったタンパク質を、毎日しっかり摂るようになってから、ケガが劇的に減りましたね」
長友さんが食事を重視するようになったのはイタリアにいた2015年頃から。トレーニングやケアは怠っていなかったにも関らず、筋肉系のケガに悩まされたことで、食事に着目。栄養学に詳しい専属シェフについてもらい、食生活を徹底的に見直した。
5.「極端な食生活はNG」野田クリスタルの“緩やかなタンパク質生活”とは

お笑い芸人。1986年神奈川県生まれ。2007年結成のお笑いコンビ、マヂカルラブリーのボケ担当。コンビでM-1グランプリ王者に輝き、ピンでもR-1ぐらんぷりで優勝。独自でゲームプログラミングを習得し、ゲーム開発なども行っている。
2020年のR-1ぐらんぷりとM-1グランプリで二冠を達成。テレビやラジオはもちろん、ゲーム開発や自身の名を冠した「クリスタルジム」でのトレーナー業など、幅広い活躍を見せるマヂカルラブリーの野田クリスタルさん。その身体の強さの秘訣は、日々摂取するタンパク質にある。
「タンパク質は、過不足なく摂るというのがとても大切です。摂りすぎても、摂らなすぎてもダメ。健康を維持するには、糖質や脂質も含めた栄養素のバランスが重要なので」
6.“令和の峰不二子”阿部なつき、美ボディづくりの秘訣はタンパク質!?

1999年東京都生まれ。コロナ禍に始めたSNSが話題となり、インスタグラマーとして注目を集める。現在は、モデルとしてファッションショーで活躍するほか、タレントとしてバラエティ番組に出演するなど、活動の場を広げている。
SNSのフォロワー総数は400万人超え、芸能界にもファンが多いインスタグラマーでモデルの阿部なつきさん。バスト82㎝、ウエスト54㎝、ヒップ84㎝というスリーサイズを誇り、“令和の峰不二子”と称されている。そんなミラクルボディの持ち主が、タンパク質を意識し始めたのは、中学生の時だった。
「子供の頃からファッション誌が大好きで、ずっとモデルになりたいと思っていました。でも、雑誌のなかのモデルは、私よりずっと細くて、キレイ。夢を実現するには今のままじゃダメだと思い、食生活を見直すようになったんです」
実践したのは、白米やパンといった糖質が多い炭水化物を極力避け、タンパク質とビタミン類をしっかり摂るという食事法。家族がカレーライスを食べている横で、豆腐をご飯に見立てた“カレー豆腐”を口にするなど、徹底的にこだわったという。