管理栄養士×パーソナルトレーナーとして筋肉を知り尽くす専門家が、賢く、効率的に筋肉を育てるために意識すべき「食事」について紹介した記事をまとめてお届け! ※2024年11月号掲載記事を再編。
1.良質な筋肉を育てる“タンパク質”の新常識。最も効率的な摂取方法とは
筋肉をつくる“材料”になるのは、タンパク質。トレーニング後30分以内に摂るほうがいいという説もあるけれど、3〜4時間おきに、1日5回摂取するのが新常識だ。
「筋肉の合成は、タンパク質を摂ってから24時間ほど続きます。ですので、運動後30分以内にこだわらなくても大丈夫。むしろ最近の研究では、最も効率的な摂取方法は、3〜4時間おきということがわかってきました。朝食、昼食、夕食の間に2回、間食でタンパク質が豊富な食材を口にするのがお薦めです。」
2.外食&コンビニが多い人必見! 筋肉のために選ぶべき“タンパク質ファースト”メニューとは
1日3食&間食で、タンパク質をガッツリ摂る。そう思っていても、外食が多いと目標値クリアは難しい気もするが、外食でもメニュー選びさえ間違わなければ、タンパク質はしっかり摂れる。河村さんが推奨するのは、比較的街中にあり、カロリー表示があって和定食が充実しているレストラン。
「定食は、タンパク質だけでなく、脂質や炭水化物など三大栄養素がバランスよく摂れる、まさに理想的なメニュー。また、チェーン店などは店舗数が多く、さまざまなエリアにあるので利用しやすいと思います」
3.筋肉の質が上がる! プロテインと組み合わせるべき、最強サプリはこれ
「筋肉増強効果のあるサプリメントのなかで、非常に効果的で、安全性が高いというエビデンスがあるのが、アミノ酸の一種のクレアチンです」
運動する際、筋肉はエネルギーを消費する。そのエネルギー源のひとつが、クレアチン。体内で合成され、大部分が筋肉に存在し、運動する際にエネルギーとして消費される。特に瞬発力を要する運動では、クレアチンが真っ先に使われる。つまり、クレアチンをサプリメントなどで補い、筋肉内の蓄積量を増やせば、負荷の高い運動を長時間続けられるということ。
4.甘いものを控えるのは逆効果! 筋肉の増強に役立つおすすめの間食とは
筋肉量アップを目指してトレーニングに励んでいる間は甘いものはおあずけ。そう思いがちだが、実際は逆。運動後、適度な糖分を摂取することは、筋肉の増強に役立つ。
「運動の際、エネルギーとしてクレアチンに次いで消費されるのは、糖質。糖質が不足すると、身体は筋肉内のタンパク質をエネルギーとして使おうとします。それを防ぐためにも、運動前に甘いもので糖質を補うのが有効。糖質は、運動直後の筋肉合成をサポートする働きもあります」
5.炭水化物はNG? プロテインの選び方は? 筋肉を知り尽くす管理栄養士が教える、“食トレ”の最新知識
Q1.細マッチョを目指すなら炭水化物は抜いたほうがよい?
A.「脂肪分が多いものは控えめにしたほうがよいですが、炭水化物をゼロにするのは危険。ご飯や麺類などの炭水化物には、タンパク質が含まれています。ご飯1杯あたり(150g)、約4gと肉や魚に比べれば少ないですが、1日3杯食べる場合、合計で約12g、1日120gが目標なら1/10は摂取可能。また、炭水化物に含まれる糖質は、運動時に欠かせないエネルギー源のひとつ。筋肉をつけるためにも、炭水化物を抜くことはお薦めしません」