HEALTH

2024.10.14

3週間で印象が変わる! 声帯の老化を止め、ハリのある声にする喉のトレーニング

筋肉は、顔周りや首周りにだってある。力強く、そして豊かな表情、ハリのある美声。劇的に印象を変える&今日から実践できるトレーニングを喉の筋肉に精通する専門家が伝授する。【特集 筋肉投資】

喉のトレーニング

筋肉が衰えると、声帯がたるみハリのない声に

表情の乏しさ以外にも老けて見られる顔周りの大きな要因がある。それは喉、つまり声だ。声の疾患を専門とする東京医科大学病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科の本橋玲氏はこう話す。

「声帯は1秒間に男性の場合、100回ほど震えて音、つまり声を出しています。弦楽器の弦をイメージしていただいたらわかりやすいかもしれません。その周りの筋肉が衰えると、声帯がたるんでいき、空気がもれて掠れ声になっていきます。弦が緩んだギターのようにハリのない声になり、それが老けた印象を与えるのです」

また、話す途中で咳をしたり、食事中にむせることが多くなってきたと感じる場合は、声筋が衰えてきている証拠だという。さらに男性の場合は加齢とともに声が高く、女性の場合は低くなってくる。どうしたらハリのある声を取り戻せるのだろうか。

「まずは、『あー』と声を出してひと息で、男性の場合は20秒以上、女性は15秒以上続かなければ筋力が衰えているかもしれません。喉のトレーニングでは、両手に力が入った状態で息をこらえることで、声帯を開閉、伸縮させる喉頭筋(こうとうきん)が鍛えられます。秘訣はただ息を止めるのではなく、しっかり“こらえる”こと。口を軽く開けて、喉のあたりの筋肉を意識してください」

一度に10回、朝昼晩それぞれ行うと、3週間で声の印象が変わる人もいるのだという。

「とはいえ、息をこらえるのはハードですから、持病のある方や血圧が高い方は無理せず行ってください。また喉を若々しく保つためには、蒸気をあてて乾燥を防ぐことも重要です。英語を話すことも腹式発声のトレーニングになるので、ハリのある声のためにはいいですよ」

人の印象を司る表情と声。身体の筋トレをするように、顔や喉の筋肉を意識的に鍛えることも、人前に立つことの多い経営者やビジネスパーソンにとっては欠かせない。第一印象こそが人に大きなインパクトを与え、時にそれしだいでビジネスが大きく左右されるのだから。

喉のトレーニング

ここに効く▶︎ 喉頭筋(こうとうきん)

本橋玲先生
喉のトレーニングを教えてくれた人 ▶︎ 本橋玲
東京医科大学 医学博士 准教授。東京医科大学病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科。新宿ボイスクリニック医師。声に特化した外来で音声疾患の専門的治療を行う。喉の病気だけではなく、大きな声が出ず仕事に影響があるなどといった人も本橋氏を頼りに多く外来に訪れる。

【特集 筋肉投資】

この記事はGOETHE 2024年11月号「総力特集:ハイリターンな貯筋計画 一生涯、筋肉投資。」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら

TEXT=安井桃子 ILLUSTRATION=岡田成生

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