ビジネスの荒波を越えていくには、身体を鍛え続け、自分自身と向き合うことが欠かせない。経営者ならではの効率的で圧倒的な魅力ある鍛錬、そこから得られるものとは? 今回は、デザイナー橋本淳氏に話を聞いた。【特集 筋肉投資】
「気づいたら週6で通ってる。練習時間はあっという間で楽しくて楽しくて仕方がない」
国内最大級のブラジリアン柔術ジム「CARPE DIEM」に週6回通い、鍛錬するのは「junhashimoto」のデザイナー橋本淳氏だ。筋肉が隆起した胸筋、割れた腹筋、肩から腕にかけてのアウトラインは圧巻。この身体は、まさにブラジリアン柔術の賜物といえる。組み技中心のブラジリアン柔術は、数千種類におよぶ技を操る力量を求められ、頭脳戦でもあるため、“身体を使ったチェス”との呼称も。
「8年前に知人のスタイリストに誘われ、どんな格闘技かよく知らないまま始めました(笑)」
そう飄々(ひょうひょう)と話すが、2024年開催されたアジア大会のミドル級で優勝。学生時代はサッカーやバスケに励み、格闘技と無縁だった橋本氏が、ブラジリアン柔術に熱中するには理由がある。
「ビジネスを軌道に乗せ、人脈も広がり社会的地位を得ると、それまでの蓄積で何をやってもそこそこの結果が出る。でもブラジリアン柔術は毎回ゼロスタートでそうはいかない。自分より小柄な人に打ち負かされたり、他にも『何やこれ!? 』の連続です(笑)。側転だって最初はできませんでしたが、繰り返し練習するうちにできるようになる。そんなひとつひとつがめちゃくちゃ楽しいんです」
もともと痩せることを目的にしていたわけではないが、習い始めて2年後には、10kg近い減量に成功。有酸素運動による脂肪燃焼に加え、ブラジリアン柔術では体幹部を含む全身の筋肉をフル稼働させるため、代謝が向上したのだろう。自らを根本から刷新して“動ける身体”に。
「半年前から補強で、練習後にスクワットと腕立て伏せにも取り組んでいます。特に胸筋が目に見えて育ってきました」
かくもアクティブだが、実は腰痛持ち。ブラジリアン柔術を長く楽しむためにケアも入念だ。
「レッスン開始の20分前にはジムに来て入念にストレッチ。それに毎日30分の入浴。エプソムソルトに入浴剤を足し、ドラマを観ながら湯船に浸かります」
食事ではタンパク質を多めに摂り、筋肉のリカバリーにも余念がない。ただ何事も無理しないことが橋本氏のモットーだ。
「柔術の大会は僕のなかでは“お祭り”感覚。エントリーすれば大会当日まで練習に力が入りますし楽しい。格闘技は球技と違って一対一の戦いで逃げ場がない、もう痺れます。来年は僕も51歳、階級的にはマスター5(51〜55歳)の最年少になるのでビチビチに頑張ります!」
My Training Style
1.スパーリングで“ととのう”
「僕はサウナーなんですが、あの“ととのう”感覚を柔術でも得られます。5分間のスパーリングを2本ほど行うと頭が真っ白になり、心身がリセットされるんです」
2.上を目指したくなる独自制度
「半年に一度の帯制度と、練習で成果を出すと講師から帯にテーピング(ストライプ)を巻いてもらえる。柔術独自の評価制度がモチベーションになります」
Gym Data ▶︎ カルペディエム本部 青山道場
住所:東京都港区南青山4-26-16 1F
営業時間:9:00~22:30(土曜10:30~17:00、日曜10:30~16:00)
定休日:無休
この記事はGOETHE 2024年11月号「総力特集:ハイリターンな貯筋計画 一生涯、筋肉投資。」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら