理想の筋肉を手に入れるために重要なのは、スポーツジムでのトレーニングだけではない。賢く、効率的に筋肉を育てるために意識すべきことを、管理栄養士×パーソナルトレーナーとして筋肉を知り尽くす専門家が食事の観点からご紹介。+αで知っておきたいQ&A編。【特集 筋肉投資】
Q1.細マッチョを目指すなら炭水化物は抜いたほうがよい?
A.「脂肪分が多いものは控えめにしたほうがよいですが、炭水化物をゼロにするのは危険。ご飯や麺類などの炭水化物には、タンパク質が含まれています。ご飯1杯あたり(150g)、約4gと肉や魚に比べれば少ないですが、1日3杯食べる場合、合計で約12g、1日120gが目標なら1/10は摂取可能。また、炭水化物に含まれる糖質は、運動時に欠かせないエネルギー源のひとつ。筋肉をつけるためにも、炭水化物を抜くことはお薦めしません」
Q2.トレーニング後のアルコール、やっぱり控えるべき?
A.「運動後の一杯は格別ですが、筋肉をつけるのが目的なら飲まないのが賢明。せっかくの筋トレの効果が下がってしまいますから。運動直後、体内では筋肉の合成が始まりますが、そのスイッチとなるのが、mTOR(エムトール)という酵素。ところが、運動後にアルコールを飲むと、mTORの作用が抑制され筋肉の合成率が30%程度ダウンするという研究結果があります。ですので、運動する日=休肝日にするのが得策です」
Q3.ホエイ、ソイ、カゼイン……プロテインはどれが正解?
A.「プロテイン製品で主流なのは、牛乳由来のホエイとカゼイン、大豆由来のソイの3種類。ホエイは体内で素早く吸収されるので、運動前に空腹な場合のエネルギー補給に適しています。カゼインは吸収が緩やかなため、就寝前がお薦め。吸収率が両者の中間くらいのソイは、大豆イソフラボンが含まれているので、女性に人気です。他のふたつと比べると、ホエイは粉っぽさがなく、初心者でも飲みやすいですが、好みや目的で選べばOK」
この記事はGOETHE 2024年11月号「総力特集:ハイリターンな貯筋計画 一生涯、筋肉投資。」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら