理想の筋肉を手に入れるために重要なのは、スポーツジムでのトレーニングだけではない。賢く、効率的に筋肉を育てるために意識すべきことを、管理栄養士×パーソナルトレーナーとして筋肉を知り尽くす専門家が食事の観点からご紹介。外食編。【特集 筋肉投資】

街の定食屋やコンビニが使える!
1日3食&間食で、タンパク質をガッツリ摂る。そう思っていても、外食が多いと目標値クリアは難しい気もするが、外食でもメニュー選びさえ間違わなければ、タンパク質はしっかり摂れる。河村さんが推奨するのは、比較的街中にあり、カロリー表示があって和定食が充実しているレストラン。
「定食は、タンパク質だけでなく、脂質や炭水化物など三大栄養素がバランスよく摂れる、まさに理想的なメニュー。また、チェーン店などは店舗数が多く、さまざまなエリアにあるので利用しやすいと思います」
もうひとつ、上手に活用したいのがコンビニ。どこにでもある&栄養価が表示された商品が並んでいるので、マッスル愛好家の外食の強い味方に。
「間食ならプロテインのほか、高タンパク低脂肪のギリシャヨーグルトが最適です」
1日の栄養素の目標値の例
(体重70kg、デスクワークの男性の場合)
カロリー: 2000kcal
タンパク質:140g(560kcal)
脂質:45g(405kcal)
炭水化物:260g(1040kcal)
間食でプロテインドリンクを2回飲むと、摂取カロリー約240kcalとタンパク質40gの確保が可能。1日に必要な摂取カロリー&栄養素の残りを朝食は軽め、昼食と夕食は多めと仮定して分配すると、昼・夜は1食あたり摂取カロリー650kcal、タンパク質35g、脂質15~20g、炭水化物80~90gが目安。体重増量中なら、目標値はさらに高く設定を。
外食チェーン・コンビニのメニュー例
やよい軒|銀鮭の塩焼定食

タンパク質:30.5g
脂質:16.8g
糖質:58.8g
脂がのった銀鮭がご飯との相性抜群と、リピーターが多数。ご飯は白米か、もち麦からセレクトできるが、栄養価を考えれば、白米よりもカロリーが低く、糖質が低いもち麦が正解。※表示の栄養価はもち麦ご飯普通盛りを選択した場合
大戸屋|しまほっけの炭火焼き

タンパク質:47.8g
脂質:14.6g
糖質:64.6g
炭火でふっくらと焼き上げたしまほっけに、大根おろしとほうれん草の胡麻和えが添えられた定食。白いご飯も選べるが、五穀ご飯のほうがカロリーと糖質量が少なく、タンパク質の量が多い。※表示の栄養価は五穀ご飯を選択した場合
コンビニ|おにぎり(鮭、納豆などタンパク質系の具)2個、サラダチキン1個、サラダ


管理栄養士。2008年大学卒業後、大手フィットネスクラブに勤務。その後、カナダで管理栄養士トレーナーとして活動。2012年に帰国し、現在は管理栄養士、パーソナルトレーナーとしてメディアで発信するほか、商品開発やアスリートの栄養指導など、幅広く活躍している。
この記事はGOETHE 2024年11月号「総力特集:ハイリターンな貯筋計画 一生涯、筋肉投資。」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら