レストランを愛してやまない秋元康、小山薫堂、中田英寿、見城徹が選ぶ、最強のレストランガイド「ゲーテイスト2024」から、フレンチをピックアップ! ※GOETHE2024年7月号掲載記事を再編。
1.TAIAN TOKYO|1日1組・カウンター・ロブション出身シェフ、西麻布の隠れ家フレンチ
恵比寿の三つ星フレンチ『シャトーレストラン ジョエル・ロブション』で20年活躍した盛直行氏が、2018年にオープン。日本の旬の食材と高級食材を生かしたフレンチを、厳選されたブルゴーニュワインとともに堪能できる。おまかせコースは前菜からデザートまで約7品。
アルマン・ルソーのジュヴレ・シャンベルタンなど、ブルゴーニュの有名生産者のワインが揃う。定番の前菜「カリフラワーのムースとオマール海老のコンソメ」は故ロブションのスペシャリテ。店名は千利休作の茶室「侍庵」と「大安」にかけている。
2.エステール|秋元康が誕生日会に選ぶ、究極のフレンチ
厳選した旬の食材を余すことなく生かし、季節とテロワール(風土)をコンテンポラリーに表現するフレンチ。2023年1月1日からシェフとして活躍する小島景氏は、フレンチの巨匠アラン・デュカス氏が日本で最も信頼を置く料理人。小島氏が毎朝、地元の鎌倉で買い付ける野菜をふんだんに使用したコースは、どの品も滋味(じみ)に溢れ彩り豊か。ソースにはほとんどバターを使わず、代わりに野菜をペーストにしたものや魚のゼラチンを使っている。
オープンは2019年。当初メインディッシュは魚料理に比重を置くスタイルだったが、小島氏のシェフ就任を機に肉料理も充実。店名はアラン・デュカス氏の故郷であるフランス・オクシタニー地方の言葉で「母なる大地」という意味。
3.セゾンドール|福岡通の小山薫堂が薦める、ベテランシェフのフレンチ
佐賀県呼子出身の前山仁シェフは、料理人歴40年以上のベテラン。以前は唐津で地元の食材を使ったフレンチを営んでいたが、料理を追求するうちに九州の食材のポテンシャルの高さを感じ、2015年に九州の中心である福岡に移転。日本のわびさびの美意識をもって作られる地産地消のおまかせコースの品数は、ランチ約12品、ディナー約15品。店名に「食堂」とつけたのは、肩肘張らずにフレンチを楽しんでほしいからだという。
「セゾンドール」とはフランス語で「黄金の季節」のこと。それを店名にし、気軽に楽しんでもらうために「食堂」をつけた。マネージャー兼ソムリエ庄島智子さんによるペアリングも魅力で、ワインだけでなく日本酒、焼酎などを自在にセレクトしてくれる。
4.白寧|「NOT A HOTEL HIROO」の地下にある、イノベーティブなカウンターフレンチ
シェフは青山『フロリレージュ』や西麻布『マルゴット エ バッチャーレ』で修業した林大氏。約14品のコースはフレンチベースで、日本的な要素やシェフが好む中華の要素もある。店名は「純粋無垢な気持ちを忘れずに料理をしたい」というシェフの思いを表す「白」と、丁寧の「寧」を組み合わせたもの。人気店『桃仙閣』『一平飯店』『明寂』などのグループ店。
ワインリストには料理と相性のいいシャンパンやブルゴーニュが充実。日本酒や日本ワインにも今後、力を入れていく予定。人気デザートの「ミルクレープ」は、サブレ生地の上にクレープとクリームを30層重ねた品。OMAKASEでの予約時にテイクアウトの予約もできる。6名以上で貸切も相談可。