レストランを愛してやまない秋元康、小山薫堂、中田英寿、見城徹が選ぶ、最強のレストランガイド「ゲーテイスト2024」。皿とともに料理人のほとばしる情熱を心ゆくまで味わいたい、“料理人の覚悟”を感じる店をご紹介。今回は東京・丸の内の『フランス料理 エステール』。
秋元「デュカスイズムを継承するシェフの料理が美味しい」
厳選した旬の食材を余すことなく生かし、季節とテロワール(風土)をコンテンポラリーに表現するフレンチ。2023年1月1日からシェフとして活躍する小島景氏は、フレンチの巨匠アラン・デュカス氏が日本で最も信頼を置く料理人。小島氏が毎朝、地元の鎌倉で買い付ける野菜をふんだんに使用したコースは、どの品も滋味(じみ)に溢れ彩り豊か。ソースにはほとんどバターを使わず、代わりに野菜をペーストにしたものや魚のゼラチンを使っている。
秋元 パレスホテル東京の『フランス料理 エステール』は普段使いのお店ではないんですけど、毎回、僕がいろいろな方の誕生日会をやっているお店です。料理はデュカスイズムを継承する小島景さんというベテランシェフが、フランス料理にあまり慣れない人でも美味しく楽しめるコースを作ってくれる、究極のレストランです。
見城 昔、パレスホテル東京のフランス料理といえば『クラウン』には行ったことがあります。
秋元 その『クラウン』が、何年か前にクローズし、新しいフレンチがオープンしたんです。
見城 そうなんだ。秋元が誕生日のために選ぶレストランなら間違いないね。
秋元 個室からの眺望が壮観で盛り上がるんですよ。内装も素敵です。
小山 僕も『クラウン』の頃しか行ったことがないんですが、あそこは立地がすごくいいので、景色がいいでしょうね。
秋元 メインディッシュの肉料理も素材がいいこともありますが、火の通し方に技を感じます。ワゴンサービスの自家製パンやバターも記憶に残る美味しさ。巨匠デュカスはチョコレートのブランドを展開しているぐらいなので、上質なチョコレートを使ったデザートも絶品ですね。コースはおまかせもあるし、メニューのなかから自分が好きな料理を選んで組み立てるコースもある。ランチコースは1万2000円ぐらいからです。
小山 ホテルの中にしては、意外に安いんですね。
見城 最近は街場の高い店が増えてきたので、ホテルのレストランがお手頃に感じるよ。
フランス料理 エステール/Esterre
オープンは2019年。当初メインディッシュは魚料理に比重を置くスタイルだったが、小島氏のシェフ就任を機に肉料理も充実。店名はアラン・デュカス氏の故郷であるフランス・オクシタニー地方の言葉で「母なる大地」という意味。
住所:東京都千代田区丸の内1-1-1 パレスホテル東京6F
TEL:03-3211-5317
営業時間:ランチ11:30~L.O.13:30、ディナー18:00~L.O.20:00
定休日:月・火曜(祝日は営業)
座席数:60席、個室3室(~10名)
料金:ランチ¥13,800~、ディナー¥25,300~
この記事はGOETHE 2024年7月号「総力特集:恍惚レストラン ゲーテイスト2024」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら