ダンス&ボーカルグループTHE JET BOY BANGERZ(ザ ジェット ボーイ バンガーズ)のパフォーマーで、ダンスのプロリーグD.LEAGUEのチームリーダーとして活躍するTAKI。その圧倒的な技術と鍛え抜かれた肉体の秘密、そして好きなものを楽しみながら続けるトレーニング法をインタビュー前編で紹介する。初心者でも真似できる簡単ケアも必見だ。 【特集 魅せるカラダ2025】

踊り続けたあとでも2時間の筋トレ
割れた腹筋、たくましい腕。
2023年にデビューした10人組のダンス&ボーカルグループTHE JET BOY BANGERZ(ザ ジェット ボーイ バンガーズ。以下、TJBB)のパフォーマー・TAKIが、Tシャツ越しにその鍛え抜かれた上半身をのぞかせる。
甘く端正な顔立ちとのギャップが際立つその力強い肉体は、5歳の時から続けてきたダンスと、日々のトレーニングの賜物だ。

「夏からはTJBBとして初のファン&ミーティングツアーが始まるので、気合いを入れて“メンバー全員体脂肪率10%以下”を目指してトレーニング中なんです。毎日リハーサルの後に2時間、10人でジムにこもってひたすら筋トレ!」
ダンスリハーサルで身体を酷使したあと、さらに筋肉に追い打ちをかけるように、ストイックにジムでトレーニングを重ねる。すでに体脂肪率は8%を切っているというが、維持のためには気を抜かない。
「ストイックというより、楽しいんですよ。重いベンチプレスを上げる時は、みんなで『いけー!』とかって叫んで。ひとりで黙々とやるのもいいけど、みんなで筋トレするとテンションが上がるんです。
LDHでは伝統なんですが、ライヴ本番前にも1〜2時間ほど全員で筋トレするんですよ。ライヴでは体力を使うから、普通は当日は温存しておいたほうがいいんじゃない?なんて思いますよね。でも実は逆で。
あらかじめ本番と同じくらい汗をかいておくと、身体が温まって、本番では120%の力で動けるんです。しかもライブ後半になっても疲れにくいんですよ」

2004年京都府生まれ。5歳からダンスを始め、10歳でLDHが主催するキッズオーディション「GLOBAL JAPAN CHALLENGE」に出場。そのダンススキルを認められLDHのスクールEXPGに特待生として入学。2019年にダンスのプロリーグD.LEAGUEにスカウトされSEGA SAMMY LUXに入団。D.LEAGUEで最も活躍したダンサーに贈られる「MVD」を2度受賞。2021年のLDHのオーディション「iCON Z ~Dreams For Children~」をきっかけにTHE JET BOY BANGERZを結成、2023年「Jettin’」でデビュー。2024年7月14日より初の全国ツアー「THE JET BOY BANGERZ LIVE & FAN MEETING TOUR 2025 〜JET PARTY〜」がスタート。 X:@taki_kojima Instagram:@taki_kojima_official
ストレスフリーな食生活
姉の影響もあって5歳でダンスを始め、小学校4年生でLDHが主催するダンススクール「EXPG」に特待生として入学。キッズダンサーとしてEXILEをはじめとする錚々(そうそう)たるアーティストのバックで踊ってきた。
高校生になると、ダンスのプロリーグ「D.LEAGUE」にスカウトを受け、Dリーガーとしても活躍。現在、D.LEAGUEでの競技ダンスとTJBBとしてのアーティスト活動を“兼業”するという、まさにダンスの英才教育を受けたプロフェッショナルだ。

そんな彼だけに、食生活もさぞかしストイックかと思いきや――。
「ずーっと踊っているので、食べても太らないんです。だから好きなものを好きなだけ食べている毎日ですね(笑)。最近ハマっているのはとんかつに、もつ鍋。お酒も好きだし甘いものも食べます。モンブランとか菓子パンとか、大好きです!
食事を節制しているメンバーも多いから『TAKIはいいよな、好きなだけ食べられて』ってよく言われます(笑)。でも、年齢を重ねればきっと代謝も変わってくると思うので、その時は事務所の先輩方に維持のコツをこっそり教えてもらおうかなと。
でも結局は“動き続ける”“踊り続ける”ってことが一番大事なんだと思います」

ダンサーが教える、猫背改善術
スポーツの種目によって使う筋肉が異なるように、ダンサーにも“ダンサーならでは”の筋肉と、そのケア方法がある。
「僕が得意としているニュージャックスイングというダンスでは、足のステップが激しいんです。だから、身体が大きすぎると綺麗に見えない。引き締まって見えつつも、重くなりすぎないように意識しています。
練習前には、まず足裏から足首、ふくらはぎ、さらにお尻の筋肉までをローラーで筋膜リリース。これを丁寧にやると、すごく足が上がるようになります。そしてなにより、僕が『ダンス筋』だと思っているのは、体幹!」
身体をブレさせることなく、しなやかで美しい表現をするには、やはり体幹が命。腹筋や背筋のトレーニングも欠かさないが、それ以上に「踊り続けること」でその筋肉は鍛えられるのだという。

ダンサーでなくとも、TAKIのように強くしなやかな身体に近づきたい。では、どんなトレーニングから始めればいいのかと尋ねてみると、こう教えてくれた。
「デスクワークをされている方だと、肩こりに悩まされることが多いですよね。そんな時におすすめなのが『YTWL体操』です。
中腰前屈みになって、まず両手を斜め上に上げて『Y』の形。次に、同じ姿勢のまま両手を真横に広げて『T』。続けて、肘と身体を45度にして『W』。最後に、肘を身体に添わせるようにして広げてふたつ『L』の字をつくる。
この4つの動きを5〜10回繰り返すだけで、肩まわりが軽くなります。僕らもダンスで腕をよく使うので日常的にこの体操を取り入れています。
あとは、姿勢を意識するだけでだいぶ身体は変わります。一度、肩を上げてから、後ろにぐっと引いてみてください。感覚的にはだいぶ後ろに引っ張られているような、胸を張った姿勢になっているような気がしますが、実はその姿勢がその人のベストな状態。
僕自身、昔は猫背だったんです。それがダンスを美しく見せるうえで妨げになっていました。でもこの方法で意識的に治しました。ぜひやってみてください!」
美しい肉体は、まず正しい姿勢から始まる。TAKIが教えてくれたこの方法は、デスクワーク中でも手軽にできるので、日々の習慣として取り入れてみてはいかがだろうか。

デスクでもできるYTWL体操
TAKIが指導を受けているLDH所属アーティストの専属トレーナーであり、トップアスリートやアーティスト、経営者など幅広い層をサポートするフィジカルトレーナー・吉田輝幸氏が、デスクワーク中にも手軽にできる「YTWL体操」を教えてくれた。
「YTWL体操」は、肩や肩甲骨まわり、姿勢改善に効果的な自重トレーニング。特に、デスクワークで肩こりや猫背に悩む人におすすめだ。基本的には、足を肩幅に開いて立った姿勢、または中腰で行うが、デスクで座ったままでも効果はあるという。
吉田トレーナーからのポイント
- 肩甲骨から動かす
- 肩は上げない
- 頭の位置は宇宙から糸で吊られているようなイメージ
- あごは上げず、あごと胸の空間が一定になるように
【Y】【T】【W】【L】の動き
TAKI's MUSCLE DATA
<食事法>ストレスにならないように、好きなものを好きなだけ食べています!
<トレーニング頻度>2日1回
<お気に入りの部位>腹筋
<愛用マシーン>事務所のベンチプレス
<トレーニング持続の秘訣>先輩方の肉体美を常に見ているのでモチベーションが上がります!
<衣装クレジット>ジャケット¥132,000、パンツ¥44,000、シューズ¥77,000(すべてガラアーベント/サーディビジョンピーアールTEL:03-6427-9087) ネックス¥28,000、ブレスレット¥18,000(ともにシンパシー オブ ソウル スタイル/シンパシー オブ ソウル スタイル 恵比寿本店TEL:03-3461-4875) その他はスタイリスト私物