和田秀樹対談連載。加藤登紀子3回目。【そのほかの対談記事はコチラ】

若々しい秘訣。お酒と食事
和田 編集の女性が、加藤さんの美しいお肌の秘訣を聞いてほしいと、こっそり言ってきたのですが(笑)。
加藤 やっぱりね、日本酒じゃないかしら。
和田 どれくらい飲まれるんですか。
加藤 お酒だと2合ぐらいの感じかな。今は一人晩酌なんかもするんですよ。
和田 つまみも作られる?
加藤 全部作ります。料理は大好きなんですよ。今は20歳の孫が東京に出てきていて、ご飯の面倒を見てるんです。やっぱり肉が多いですね。
和田 いいですね。料理を作って晩酌も楽しむ。やっぱりそれがいいんですよ。
加藤 お酒って言えばね、最近、新聞社から原稿を頼まれたの。父の日に向けた文章をね。それで私は「お酒の好きなパパ、タバコの好きなパパ、パパの枕にしみこんだ、パパの匂い大好きだよ」って書いた。これね、私が1970年代に作った歌の一節なの。
和田 その歌はなんとなく。
加藤 「ロンパールーム」っていう子ども番組でも歌われた歌なんだけど、今はNGなんだってね。お酒とタバコは健康に悪いので、この一節はカットしてくださいって、ダメ出しされちゃった(笑)。
和田 なんとまあ。
加藤 だけどうちの父なんかは本当にお酒が大好きだったの。イスラム教の国に行って「おまえらなにが楽しゅうて生きてんねん。楽しいぞ、お酒は」って説得するような人だった。和田さんはお酒はお好き?
和田 好きですよ。お酒で身上を潰すんじゃないかって感じ。
加藤 私も相当好きなんです。しかもとても強いの。人前で酔っ払わないんです。
和田 そうらしいですね。
人間には個人差がある

精神科医・幸齢党党首。1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒業後、同大附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、浴風会病院精神科医師を経て、和田秀樹こころと体のクリニック院長に。35年以上にわたって高齢者医療の現場に携わる。『80歳の壁を超えた人たち』『幸齢党宣言』など著書多数。
加藤 ほろ酔いコンサートでもね、最初に1杯グッーて飲むでしょ。だけど2~3曲歌っているうちに消えちゃうのよ。そしたらある人から、加藤さんは分解酵素がすごいと言われて。
和田 そうですね。
加藤 飲んでバーッと客席を走り回ったりしても、やっぱり消えちゃう。普通は走ったり歌ったりすると、酔いが回るんだってね。だから私みたいな人は珍しいって。
和田 ですね。歌ったり走り回ったりすると、心拍数が上がって血流量が増えるんです。だからアルコールが脳に回る量も増えて、酔っ払うんですよ。
加藤 酔っ払うのは脳なんですか。胃じゃなくて。
和田 脳です。もちろん内臓も関係しますよ。例えばアルコールを解毒するのは肝臓です。だけど日本人は肝臓が特に弱い。だからよく飲む人は肝臓が悪くなるんです。ところが欧米人は肝臓が強いので、肝臓より先に脳が悪くなるんですよ。
加藤 肝臓が強いのかも、私は。
和田 そうでしょうね。
一律に罰することへの疑問
和田 日本はビール1杯でも飲酒運転で捕まるけど、海外だと食事のときのワインぐらいなら捕まる国なんてないわけで。
加藤 自分で判断しろっていう考えがありますよね。1杯でダメな人もあれば、全然大丈夫な人もあるからね。
和田 そうです。日本人のものの考え方って、ダメなものといいものをキッパリ二つに分けるでしょ。だからコップ1杯のビールもダメみたいになっちゃうわけだけど。
加藤 でも、それはそうよね。
和田 まあ、そうなんですが。例えばアメリカの飲酒運転の取り締まりは、真っ直ぐ歩けるかどうかが基準なんですよ。日本は呼気で調べ一律に罰する。本当は一人一人に適正値があると思うんですけどね。
加藤 一律にしたほうが管理しやすいから。なんか「お酒の好きなパパ」の話から、すごい話になってきちゃったわね(笑)。
いろいろ試してみて、自分に合う方法を探す

シンガー・ソングライター。1943年ハルビン生まれ。1966年「誰も誰も知らない」でレコードデビュー。1971年「知床旅情」が大ヒットし、日本レコード大賞歌唱賞受賞。自身が訳詞・歌唱した「百万本のバラ」が話題となり、1987年にシングル化。最新刊に『「ま・さ・か」の学校』がある。現在も国内外で活躍し、2026年10月にはウズベキスタンでコンサートを開催。
【加藤登紀子コンサート情報】
9月6日(日)あしかがフラワーパークプラザ(栃木)、9月23日(水・祝)東京オペラシティコンサートホール(東京)。この他、12月にも神奈川、東京、京都、大阪、愛知などで開催。詳細はコチラ、またはトキコプランニングTEL:03-3352-3875まで。
加藤 私ね、健康に関する挑戦もいろいろしてるんですよ。その一つが寝る前のお風呂。赤外線サウナとお風呂に1時間ぐらい入るんです。サウナで本を読んで、ロウソクを灯してお風呂に入るの。
和田 いいですね。長く続けているんですか。
加藤 お風呂以外にもいろいろルーティンがあるんだけど、だいたいコロナになってから。長湯はあんまり得意じゃなかったけど、時間ができたのでゆっくり入ろうかと。
和田 ロウソクの火を見るとリラックスできますよね。
加藤 そう。10分で消えるロウソクを見つけたんです。最初に体を洗ってから、ロウソクに火を点けてゆっくり湯船に浸かる。その後は水シャワー。最後にもう1度お湯に浸かって上がる。これでだいたい10分です。
和田 水シャワーって、すごいですね。
加藤 ね。みんなに勧めるけど誰もやらない(笑)。私は50歳から始めたの。基礎代謝量が減るから水シャワーがいいと言われて。
和田 冷水は全身に?
加藤 まずは左脇の下に30秒、右脇の下に30秒。次は左の肩甲骨に30秒、右の肩甲骨に30秒。最後は、首の後ろに30秒。合計2分半。
和田 そんなに(笑)。
加藤 30を数えるときに、かかと落としをしています。
和田 かかと落としはみんないいって言いますね。
加藤 私が最近やってるのは背伸びかかと落とし。いちいち背伸びしてから落とすの。1回がだいたい1秒ぐらい。だから30回かかと落としをしたら、それでだいたい30秒です。
和田 すごい(笑)。
加藤 すっごくいいわよ。和田さんもどう(笑)。
和田 いやいや僕は、まあ。
加藤 腹筋もシュッとするし呼吸もちゃんとしてくるんだよね。それと湯船の中では正座。膝がちょっと弱くなってから始めたの。湯船の中なら正座してても膝痛くないから。
和田 確かにいいですね。
加藤 それと呼吸ね。ロングブレス。これもすごくいいよ。吸うときも吐くときも、お腹を引っ込めながら、ゆっくり長く息をする。みぞおちの辺りをえぐれるようにグーッと凹ませて、横隔膜や背中が膨らむような感じで深く呼吸をするんです。
和田 いろいろ工夫されているわけですね。
加藤 そうね。ずっと同じではないんですよ。やっぱり体は変化していきますからね。いろいろと試して、変化させながら、これはいいって発見していく。
和田 いやあー、本当に素晴らしいです。

