“中年の危機”を乗り越えたタレントのつるの剛士のインタビュー記事をまとめてお届け! ※2026年5月掲載記事を再編。

1.つるの剛士「ある日、涙が止まらなくなった」。47歳で陥ったミッドライフ・クライシス

中年危機やミッドライフ・クライシスといった言葉を聞いたことがある方も多いだろう。あるいは自身にも心あたりがあったり、危機に陥った人が身近にいるという方も少なくないかもしれない。けれども、いつも元気でポジティブなつるの剛士が中年のクライシスの沼にはまったという事実は、多くの方を驚かせるに違いない。
タレントとしての仕事は順風満帆、5人の子どもをもうけた家庭も円満、ギターや将棋、サーフィンにモーターサイクルなど趣味も多彩で、申し分のない人生を送っているように思えるつるのが異変を感じたのは、47歳のときだったという。
「そう、忘れもしない47歳のときで、眠れなくなっちゃったんですよ。僕はもともと寝るのが好きじゃなくて、眠っている時間がもったいないと思うタイプだったんですね。睡眠時間はせいぜい4時間ぐらいで、寝ているよりもなにかやっていないと気が済まないというか。だから寝られなくなったときも、いつものことかと思っていたら、ちょっと様子が違ったんです。1時間寝たら目が覚めて、もう二度寝ができないみたいな」
1時間の睡眠だと当然のことながら翌日は眠く、そんな日々が続くと仕事のパフォーマンスも徐々に低下していく。この状況には、自身でも戸惑ったと話す。
2.つるの剛士が“中年の危機”を乗り越えた方法とは

第1回では、仕事も家庭も順調だったつるの剛士がミッドライフ・クライシス(中年の危機)に陥り、ちょうどそのタイミングで学んでいた心理学の知識が事態を把握する助けになったことを紹介した。
では、鬱々とした気分や不安を振り払うために、どのようなことに取り組んだのだろうか。つるのは、「僕はウルトラマンの役で地球の危機は救ったけれど、中年の危機を救うのは大変でした」と周囲を笑わせてから、こう語った。
「僕の場合は改善点がはっきりしていて、まず睡眠時間が極端に短いことが問題でした。睡眠不足が原因の疲労が積もり積もって精神的な落ち込みにつながっていた。それまでどんなに長くてもせいぜい4時間しか寝ていなかったんですが、今は7時間は眠るようにしています。二度寝をする努力をして、やっと二度寝ができるようになったんです(笑)」
そして、「やっぱり身体と心はつながっていると実感しています」と言ってから、こう続けた。
「僕の場合は、ちょうどそのときにダイエットに取り組んだんです。でも、ただ体重が減るだけだと意味がない。筋肉をつけないと脂肪は燃焼しない。筋トレをして、食事の脂質とか糖質のバランスに気をつけて、自分の基礎代謝をしっかりと把握するようにしました。
僕の場合はダイエットをそんなに難しくは考えていなくて、消費カロリーが摂取カロリーを上回れば絶対に痩せると思っているんです。自分を変えることは難しいけれど、ボディが変わると見た目が変わるし、自分に自信がついて前を向けます。3ヵ月で15キロ痩せて、体脂肪率5%までいったんですよ(笑)」
3.中年危機を経験した、つるの剛士が伝えたいこと「悲観する必要はない。ミッドライフ・クライシスおめでとう!」

これまでの2回では、つるの剛士がミッドライフ・クライシスに悩まされたこと、身体を変えることと心理学からの学びで危機を脱出したことをお伝えした。最終回となる今回は、そもそもなぜ、中年になったつるのが学問の道に入ったのか、そこで何を得たのかを語ってもらう。
つるのは芸能生活25周年を迎えた2020年、45歳になる年に保育士・幼稚園教諭の資格を取るため短大に入学している。タレントとしての地位を確立していたこのタイミングで、なぜこのようなチャレンジをしたのだろうか。そう尋ねると、つるのは「僕らの仕事って、実体がないと思うんです」と切り出した。
「つるの剛士さんって何屋ですか、と聞かれたら、答えられないんです。僕は“職業つるの剛士”だと思ってやっているからよかったんですけれど、45歳になってふわっとした違和感が湧いてきました。ギターを持っているときはミュージシャン、絵を描いているときはイラストレーターかもしれないけれど、でも実体はよくわからない。自分の人生を振り返って、みなさんのなかにつるの剛士といえば家族と子育て、みたいなイメージがあるのだとすれば、やっぱり免許や資格を持って、専門的な知識を身につけておくべきだと思ったんです」
その後、Twitter(現X)でのつぶやきが、ちょっとした炎上騒ぎになったことも、短大入学を後押しした。

