サウナ歴20年以上、サウナイベント開催や著書も出版している本田直之さんが、2023年1月にノルウェー、アイスランド、スウェーデン、フィンランド、エストニアのサウナをめぐる旅に出た。巡ったのはなんと19施設、81ヵ所のサウナ。その進化を体験リポートする。第11回は、フィンランドの伝統スモークサウナをご紹介!#1 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8 #9 #10
世界で数少ないスモークサウナ「Kuusijärvi(クーシャルヴィ)国立公園」
サウナをめぐる旅もいよいよ最終日。
「僕には北欧を旅する際に、いつも最後に〆として行く場所があります。それがKuusijärvi(クーシャルヴィ)という国立公園の中にあるサウナ。
ここは、サウナの最高峰とも言われているスモークサウナを、森と湖に囲まれた最高のロケーションで味わうことができる素晴らしい場所なんです」
スモークサウナとは、その名の通り、煙のサウナ。
以下のような要領で毎日セッティングがされているという。
2.室内には煙突がないため、煙が充満する(この時点では危険なので人は入れない)
3.薪が燃焼しきったら、小窓から煙を逃す。煙が少なくなったら入ってOK(ここまででだいたい7時間程度)
「長時間燻された部屋は煤で真っ黒、かなりスモーキーな匂いもします。けれどこの小窓からスモークを逃す作業は、上手な人がやると煤があまり残らないんです。そもそもスモークサウナはフィンランドとエストニアにしか存在せず、このクーシャルヴィはその最高峰のひとつといえます。また電気ストーブと違って、蓄熱のみで暖めているため、身体の芯から温まる感じが最高。電気ストーブはすぐ暖かくなりますが、肌の表面が熱くなっているだけの場合が多いですからね。
さらにここはヘルシンキ・ヴァンダー国際空港からクルマで20分程度という便利な立地。夕方のフライト前の午後いちばんの時間に立ち寄って、旅の最後にここでととのいまくって帰るのが北欧旅のお決まりのコースです」

中からは煙がモクモクたちこめる。
スモークサウナは朝5時から準備を始めて、熱を蓄えるまでに7時間ほどかかるため、12〜13時から開始となる。オープンしたての時間が1番熱く100度を超え、夕方にかけて徐々に冷めていく。冷めるといっても80度近くはあるのだが、高温のサウナが好きな人は、本田さん一行のようにオープン直後に行くのがおすすめだ。
「スモークサウナは、小さな小屋が2棟と、大きな小屋が1棟、合計3棟あります。大きい部屋は暖まるのに時間がかかるのでオープン時間が少し遅くなっています。
森の中の静かな、とてもトラディショナルな公衆サウナですから、お客さんは地元のお年寄りがメイン。『仕事を引退して、時間があるから毎日来ているよ』なんて言っている人もいましたね。うらやましい(笑)」
じっくり燻されたら、目の前のプールへ飛びこむ。周りは雪だけれど、入ってしまえば水温も高く、上がった後も、雪の中を裸で歩けるほど身体がぽかぽかするという。

稲本健一さんが湖に向かってダッシュ!

そしてダイブ!

一度ととのってしまえばこんな雪景色の中でも半裸で歩ける。

湖を眺めながらの外気浴。

こちらは大きい小屋のスモークサウナ。暖まった男たちが続々と出てくる。巨大な氷柱ができているのも、あたりの寒さを物語る。
ちなみに高温のサウナストーンで1日中サウナを暖めているため、石に水をかけるロウリュウは高温になりすぎて非常に危険。ロウリュウをする場合は、ストーブの一部に開いた穴に水を少しだけ注ぐようにするそう。

室内は煤で真っ黒。
「ここのスモークサウナは本当に大好き。何周でもできますね(笑)」と本田さん。この施設内には電気ストーブのサウナもあり、入場の際に、電気ストーブかスモークかを選んでチケットを買うシステムのため、ぜひともスモークサウナのチケットを選んでほしい! 年中無休、通年営業しているため、季節ごとの違った魅力を楽しむのもおすすめだ。
「最高にととのって、飛行機に乗って東京へ帰るわけですが、スモークサウナのあとはフィンエアーのプレミアムラウンジのサウナ&シャワーですっきり洗い流して帰ります。空港のラウンジに混浴のサウナがあるのが、さすがフィンランド。小規模ですが、クオリティの高いサウナです」

カフェも半裸でOK!
こうして5ヵ国19施設81サウナをめぐる旅は終了。次回は、旅のメンバーが選ぶベスト3のサウナを発表!
住所:Kuusijärventie 3, 01260 Vantaa
営業時間:電気ストーブサウナ室 9:00〜8:30、スモークサウナ室(小) 13:00〜20:30、スモークサウナ室(大) 14:00〜20:30
料金:電気ストーブサウナ室 6.50€、スモークサウナ室 13€

Naoyuki Honda
レバレッジコンサルティング代表取締役。オンラインサロンHonda Lab.主宰。ハワイと東京に拠点を構え、デュアルライフを実施。ハワイに関する著書や、近著に『パーソナル・トランスフォーメーション』。