サウナ歴20年以上、サウナイベント開催や著書も出版している本田直之さんが、2023年1月にノルウェー、アイスランド、スウェーデン、フィンランド、エストニアのサウナをめぐる旅に出た。巡ったのはなんと19施設、81ヵ所のサウナ。その進化を体験リポートする。第2回は、音楽ありアートあり、なんでもありのエンターテイメントサウナをご紹介! #1
サウナ×クラブの新スポット! 「SALT」
「ノルウェーのオスロにはむちゃくちゃ面白いサウナがある!」と本田さんが紹介してくれたのは、オスロの中心地にあるエンターテイメント施設「SALT」。
「表の看板にあるとおり、アート&ミュージック、サウナ、バー、レストラン、劇場にコンサートといったサウナを中心にした、なんでもありのサウナ村。カルチャーサウナの最高峰といえる場所だと思います。
このサウナ自体もとても充実していて、ピラミッド型の大きなものは中に階段があり、200人くらい入るのではないかな。サウナストーブは7個も鎮座していました。なんといってもサウナ内、ガンガンに音楽がかかっていて照明も煌びやか。完全にクラブなんです。音楽はサウナの後ろのスペースでちゃんとDJがプレイしているのも驚きでしたよ! サウナ内の盛り上りもすごい。中でお酒を飲んでいる人もいたり、声を出している人もいます。
フィンランドや日本では『声出し禁止』というサウナもありますから、もうそれとは真逆の空間ですね。やはりサウナカルチャーが最近できてきたオスロという場所ならではの自由さでしょう。まさにサウナの概念がひっくりかえりました」
ノルウェーでは古代より釣った魚をピラミッドの形をした建物の中で干しており、「SALT」はその文化からインスパイアを受けて、いくつものピラミッド型にデザインされた建築が並んでいる。それらがすべて文化エンタメ施設になっており、さまざまな催しが行われている。6つのサウナと6つのステージを持ち、カフェやバースペース、BBQメニューなども楽しめるストリートフードエリアもあって、週末にはDJイベントやさまざまなライブも開催。サウナの中でショーが行われることもある。
「ショーがメインかと思いきや、サウナ自体もちゃんと熱いので15分くらいでみんな1度出ていく感じです。お客さんはBadstuforeningに比べて若い人が多く、僕が話した人たちだとオーストラリア、オーストリア、ドイツなんかから来ている人もいました。カルチャーとサウナが融合している様子がとても楽しく、可能性を感じましたね」
こちらのサウナも基本的に予約制、16人までのグループの場合は、個室のバレルサウナの貸切も可能だ。
オスロに行ったら、前回紹介したフローティングサウナからの、「SALT」へのハシゴで、サウナラバーは忙しい1日が過ごせるはず。
住所:Langkaia 1,0150 Oslo
営業時間:月〜金曜 16:00〜21:30、土・日曜 10:00〜21:30
料金:シングルチケット NOK195〜、貸切 NOK1495〜
※貸切サウナの営業時間は、月〜金曜 14:00〜21:30、土・日曜 11:30〜21:30
■動画で楽しむ世界のサウナ探訪(ノルウェー編)