サウナ歴20年以上、サウナイベント開催や著書も出版している本田直之さんが、2023年1月にノルウェー、アイスランド、スウェーデン、フィンランド、エストニアのサウナをめぐる旅に出た。巡ったのはなんと19施設、81ヵ所のサウナ。その進化を体験リポートする。第1回は、ノルウェー・オスロにある水上のサウナをご紹介!
海の上にぷかぷかと浮かぶ14のサウナ「Badstuforening」
3年ぶりに、サウナを愛する男たちが集い海外のサウナへ出かけた――。
レバレッジコンサルティング本田直之。ゼットン創業者で、サウナ併設ホテル「8HOTEL CHIFASAKI」を運営する稲本健一。不動産業界きってのサウナー、ナインゲーツ代表持田智之。北海道十勝をサウナの街にした北海道ホテル社長林克彦。ととのえ親方ことプロサウナーの松尾大。サウナイベントを多数プロデュースする「サウナ師匠」の秋山大輔。
この6人がまず最初に訪れたのがノルウェーの首都オスロ。
「この街のサウナ文化は比較的最近盛り上がってきていて、施設もどんどん生まれています。デザインも斬新でとても自由なんです」と本田さん。
サウナ巡り1軒目に訪れたノルウェー最大の文化施設「オスロ・オペラハウス」の目の前、ヴィヨルカ埠頭にあるサウナの複合施設「Oslo Badstuforening」は、なんと海の上に13のサウナが浮いている、フローティングサウナだ。
「ここでは少ない資金でもすぐサウナを作れるよう、ボートの上をサウナにして水上に停泊させる方法をとっていますね。つまり設備自体はかなり簡易なんですが、温まったらすぐにフィヨルド(入江)に飛び込めるのが楽しいんです。どこでだってサウナは作れる! というとても自由な発想力を感じます」
氷河の侵食によって形成された複雑な形の湾や入江、それがフィヨルド。ノルウェーの自然が作り上げた美しい自然のプールは、サウナとの相性ばっちりだ。オスロの1月の気温は日中でも平均マイナス1°Cほどだけれど、サウナでほかほかに温まったあとは、フィヨルドに人々は躊躇なく飛び込んでいく。
「むしろ外気より水温の方が暖かく心地がいいですね。水も綺麗で最高。氷が張っている日もあるみたいですが、皆さんかまわず飛び込んでいます。
ぜひ、地元の人と一緒にここを体験したくて、今回僕らはあえて、貸切にせずに利用しました。実際は地元の人よりも観光客の方が多く、サウナの名所のひとつであるドイツからわざわざ来たという人とも出会いました。そういう人たちとの会話も楽しいですね。
一方貸切のサウナでは地元の女性集団が、シャンパンなんかを持ち込んでサウナパーティをしていましたよ。お酒は共同サウナでは禁止ですが、貸切の場合は個人の責任にて、持ち込みもOK。自由にサウナを楽しむ感じがのびのびしていていいですね。またここの予約は貸切でも共同でも基本はオンラインで事前にしておくのがおすすめです」
近代的なオスロ・オペラハウス周辺のフィヨルドに2つのサウナエリアを持つこの施設。本田さんたちが訪れたのは中心街に近く、ムンクミュージアムの真横のエリアSukkerbiten、と、オペラハウスを目の間に臨むLangkaiaエリアだ。ほかにもオスロの中心街からバスで15分程度のSvarttrostenエリアには定員14名の大きなサウナをプライベートで使用できるスペースもある。本田さんのおすすめは、サウナの種類が多いsukkerbitenエリア。
ちなみに「Badstuforening」はノルウェーの言葉でズバリ「スパ(サウナ)協会」。Badが英語でいうBath(風呂)なので、北欧を訪れ街でスパを探すなら、このBadという文字を頼りに歩いてみるのがいい。
SUKKERBITEN
住所:Nylandsveien 28,0150 Oslo MAN-SØN 07-23
LANGKAIA
住所:Langkaia 1,0150 Oslo MAN-SØN 07-23
KROLOFTET
住所:Arnljot Gellines vei 41,0657 Oslo ONS-TORS-FRE 16-22 LØR-SØN 08.30-22
営業時間:7:00〜19:00
料金:NOK175〜(年間NOK200のメンバーシップ入会でNOK100/貸切は別料金)
■動画で楽しむ世界のサウナ探訪(ノルウェー編)