GOLF

2026.02.14

ボールが真っ直ぐいかない、カップに届かない…そのパッティングの原因は「右手」

パッティングが日によって入ったり入らなかったりする。その原因は、ストロークの技術ではなく、無意識の「右手の使いすぎ」にあるかもしれない。実はこの癖、多くのアマチュアだけでなくツアープロにも見られるものだという。海外トップ選手も取り入れる「スプリットハンド・パッティング」の練習法から、ストロークの安定性と距離感を取り戻すヒントを探る。

吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン/真っ直ぐ打ったのに外れる…カップに届かない…そのパッティング、右手が悪さをしている

アマチュアに多い「右手主導」のパッティングが不安定になる理由

パッティングが安定しない原因として、多くのアマチュアゴルファーに共通して見られるのが「右手の使いすぎ」だ。経験の浅いゴルファーの場合、無意識に右手でボールを打ちにいった結果、右手首を手のひら側に折り曲げ、すくい上げるような動きが出てしまうことがある。

一方で、中級以上のゴルファーでも、右手の関与が強くなることでフェースが閉じて引っ掛かったり、逆に押し出したりするケースは少なくない。この状態では距離感も方向性も日替わりになり、パッティングは安定しにくくなる。

特に利き手が右のゴルファーは、知らないうちに右手の動きだけでストロークをしてしまい、手先に頼る打ち方になりやすい。これはパッティングに限らず、フルショットでもよく見られる傾向だ。手先だけでクラブを操作しようとするほど動きは不安定になり、スイング全体の再現性は下がっていく。

こうした問題に対し、海外ツアーの選手たちが練習に取り入れているのが、スプリットハンド(両手を離して握る)のパッティングドリルである。実戦でこのグリップを採用しているプロもいるが、多くの場合はストローク全体のバランスを整えるための練習として活用されている。

2025年、海外女子メジャーのAIG女子オープンで優勝した山下美夢有も、その一人だ。オフシーズンからスプリットハンドでのパッティング練習を継続し、距離感を高めるための試行錯誤のなかで手応えを感じていたという。

スプリットハンドは、右手で距離感を出しやすい一方で、両手のバランスが崩れると途端にストロークが不安定になる。そのため、右手主導の癖がある人ほどミスが顕在化し、自分の問題点に気づきやすい。手の役割を一度リセットする目的で、この練習は非常に有効なのだ。

右手の使いすぎに気づく、スプリットハンド・パッティング練習ドリル

アマチュアゴルファーにとって、スプリットハンド・パッティングは実戦向きの打ち方ではなく、「チェック用」の練習と考えるのが適切だ。手を離して握ることで、右手を使いすぎるとストロークが不安定になり、自分の癖を客観的に確認しやすくなる。

練習の際に意識したいのは、右手首の角度をできるだけ変えないこと。右手でパターを操作しようとすると、手首を手のひら側に折り曲げる動きが出やすい。この動きは方向性を損なうだけでなく、ロフトが増えて当たり、ボールが転がらずショートする原因にもなる。

右手を使いすぎてしまう人は、感覚的に「左手が9、右手が1」くらいの割合でストロークするイメージがちょうどいい。左わきを軽く締め、左手主導でストロークをリードすることで、左右のバランスが整いやすくなる。

さらに、肩を縦方向に動かす意識を持つことで、体の動きと両手が連動し、ゆるやかなインサイド・インの軌道が自然に生まれる。

この練習を繰り返すことで、「手で打つ」のではなく「体でストロークする」感覚が養われ、パッティングの再現性は確実に高まっていく。通常のグリップに戻したとき、ストロークの安定感や距離感の変化をはっきりと実感できるはずだ。

動画で解説|パッティングの右手の使いすぎを抑える

◼️吉田洋一郎/Hiroichiro Yoshida
1978年北海道生まれ。ゴルフスイングコンサルタント。世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベター氏を2度にわたって日本へ招聘し、一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。『PGAツアー 超一流たちのティーチング革命』など著書多数。

TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林司

COOPERATION=取手桜が丘ゴルフクラブ

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