英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第362回。今回は、大型台風で石垣島への旅行に行けないと嘆いていた時、ネイティブにかけられた言葉“If you go to there , you will just ride out the storm at the hotel.”について。

半年前から楽しみにしていた旅を断念した理由
ここ数年、毎年7月の中旬は早めの夏休みをとって石垣島に旅行に行っています。
今年も、半年以上前から宿と飛行機を予約してその日を楽しみにしていました。
ところが、ちょうど旅程のど真ん中にものすごい勢力の台風9号(通称バービー)が石垣島周辺にやってくることがわかりました。
「台風、来るんだよね。キャンセルした方がいいかな」
日本語がペラペラのアメリカ人にそうボヤいたら、こう言われました。
If you go to there , you will just ride out the storm at the hotel.
(もし行ったとしてもホテルで嵐をライドアウトするだけになるだろうね)
ライドアウトがよくわからなかったので聞いてみたらこういう慣用句とのこと。
ride out the storm=耐え忍んでやりすごす
つまり、「もし行っても、ホテルで缶詰になって耐え忍ぶだけ」ということです。
実際ホテルの人に「状況はどうか」と聞いてみたら、こういう回答がありました。
「滞在のサポートはするが2日くらいは停電すると思う。その間食事は、調理の必要のないものになるが、インスタント食品はすでに島内で売り切れ始めている。雨戸も締め切るのでもし停電になったらそうとう暑いと思う」
嵐の前後は物資も届きにくいでしょうし、貴重な食糧をわざわざ島外から来てむさぼるのも申し訳なく、結局旅行はキャンセルすることにしました。
人生のトラブル続きな時期にも使える!
この日本語ペラペラのアメリカ人は、台風のエピソードなので“ride out the storm”という慣用句を使ってくれたのですが、台風や嵐だけではなくて、人生においても使える表現とのこと。以下のような表現でもよく使われるそうです。
We can ride out this difficult period.
(この苦境を乗り切ろう。)
The government seems confident that it will ride out the storm.
(政府は、この危機を乗り切れると自信を持っているようだった。)
台風が石垣島を過ぎたのち、ホテルのSNSを見ていたら、2日ほどやはり停電になったとのこと。従業員の方や他の宿泊者の方がご無事であったということで、安心しましたが、まさにみなさん2日ほど、部屋にこもって耐え忍んでいたようです。
年に1度の旅行のタイミングで大型台風にあたってしまうとはなんともツイておらず、そういえば最近仕事でも家庭でもトラブル続き。ツイていない時期というのは確実にあるようです。“I should ride out this difficult period.(この時期をなんとか耐え抜かなきゃ)”とは言い過ぎでしょうか。でも台風なのに無理して旅行に行って怪我をしたりホテルの人に迷惑をかけたりしなかっただけ、まだツキに見放されていないと思うことにします。

