35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第177回。連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……
覚えておいて損はなし!? 使えるトイレフレーズ3選
フィリピン出張中に、各国の方々との会食の機会がありました。とはいえ難しい言葉は通訳してくれる人がいるし、本当に簡単な会話だけ、例えば「これ、美味しいね」くらいを英語で言っていればよかったので気軽なものでした。会食も終盤にさしかかった頃、ネイティブスピーカーの方がこう言って席を立ちました。
I’ll be back. I’ve got to powder my nose.
直訳すると「また戻ってくるね。鼻にパウダーふってくるから」。
きょとんとした顔で私は彼女を見送りました。数分後すっきりした顔で彼女が席に戻ったので、恥を偲んで「Powder my noseってなんですか?」と聞いてみました。
Powder my nose=お化粧直ししてくるね
という意味でした。とはいえ、文字通りお化粧を直す必要はなく、「トイレに行ってくる」を丁寧に言うためのフレーズだそうです。
「お化粧室に行ってきますわ」という感じでしょうか。使えるのはお化粧ができる女性限定だそうです。
昔イギリスで“Spend a Penny(1ペンス払う)”とか“Nature call(自然からの呼び声)”が「トイレに行く」という意味であることを学んだことはあったのですが、この“Powder my nose”を聞いたのは初めてでした。
「ごめんね、慣れてない人に複雑な英語を使っちゃって」と彼女は笑っていました。笑ったついでにもうひとつ、丁寧な「お手洗い」の言い方を教えてもらいました。
Use the facilities
“facilities”は「設備」という意味で覚えていましたから「設備を使う」ということになります。まぁ確かにトイレも家やビルの設備のひとつですから、納得はできました。
初めて来る場所やレストランで
Excuse me, I have to use the facilities.
と言うと、「トイレ」という言葉を直接使わなくても「すいません、トイレ行きたいんですけど(どこですか)」という意味になるそうです。
とはいえ、英語を発話できているかいないかのレベルの私が言うと、相手も「は? 何の設備?」となる気がするので(そもそも“facilities”をちゃんと発音できる気がしない)、やっぱり恥ずかしくてもまだ私は“toilet”としっかり言った方が伝わるかなと思いました。
ちなみに調べているとこういう言い方も見つけました。
Go to the john.
「ジョンに行く」。とは何事でしょうか。しかしこれも「トイレに行く」だそうです。これは別に丁寧な言い方ではなくて、もうちょっとくだけたイメージでしょうか。
John Harringtonという人がイギリスで最初に水洗トイレを発明したのでこう言う、など語源は諸説ありました。こちらは主に男の人しか使えないフレーズみたいです。
フィリピンでは下水パイプが細いため、トイレの紙を流さずゴミ箱に捨てるのが主流です。しかし、慣れない外国人が紙を流してしまい街の小さいレストランなどではよく詰まって流れなくなっているのを目にしました。
トイレに並んでいる人や係の人に「ここ詰まっています」という意味でとっさに“It doesn't flush.”と何度か言う機会があり、“flush(流す)”という単語を覚えておいてよかったなぁと実感しました。
トイレワードやフレーズ、覚える必要もない複雑なものはたくさんありますが、使う時はわりと切羽詰まった時なので、いまいちど基本のワードはおさらいしておきたいと思いました。
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連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……
35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者による英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。