美食を愉しむなら、幸福と口福を運ぶ開運レストランへ。あらゆるジャンルの“最幸店”をまとめて紹介する。※2025年1月号掲載記事を再編。

1.風水空間×蟹料理で開運UP。中華料理「蟹王府 日本橋店」
中国に伝わる風水とあらゆる占い事の原点とされる玄学を取り入れた空間。店のエントランスには立派な関羽像が飾られ、ワインを縦置きにすることでゲストの信頼や尊重を得ることができる「不倒樽」の考えに基づいたガラス張りのセラーも圧巻。
スケールの大きさと清々しい気の流れを感じながら、自社養殖場で育てる上海蟹をはじめとした多彩な料理を楽しむことができるのが、「蟹王府 日本橋店」だ。年4回の厳正な免疫検査を受けた“お墨つき”の蟹を使った料理を多数用意するが、オスの胸肉をメスの白子と味噌で炒めたものをパリパリ食感のポーピン(薄餅)に詰めて食べる名物は、ひと皿になんと約20匹の蟹肉を使用。

住所:東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井二号館1F
TEL:03-6665-0958
営業時間:11:00~15:00、17:00~23:00
定休日:施設に準ずる座席数:80席(個室4部屋)
2.財運をもたらすふかひれ三昧。1日1組限定の開運レストラン「鰭華」
中国料理には縁起がよいとされる食材がいくつもあるが、なかでも財運をもたらすと言われるのが、ふかひれ。形が釣り針に似ていることから「財を釣り上げる」ラッキーフードとして中国の富裕層の宴席には欠かせない存在に。日本でも“中華の花形”として愛されるふかひれを、前菜からデザートまで心行くまで堪能できるのが『ふかひれ専門店 鰭華』だ。
シェフの平野鉄夫氏は「筑紫楼」など有名店で修業を積んだのちに独立。繊維が太く食味のよい気仙沼産のふかひれは、天日干しの状態のものを1週間かけて戻し、しっかりとにおいを取り除く。

住所:東京都世田谷区深沢5-6-16 グリーンハイツ深沢1F
TEL:03-6411-6873
TEL:18:00~20:00の間に入店
定休日:土・日・月曜
座席数:最大6席
料金:2名で予約の場合、コースはひとり¥44,000(ふかひれを3人前で提供)
3.幸運を引き寄せる、鰻の老舗「はし本」のうな重
諸説あるが、蘭学者で発明家の平賀源内が“土用の丑の日”の生みの親というのは、有名な話。鰻は滋養食であると同時に、昔から健康運や金運が上がる食べ物として親しまれてきた。その長い姿形から縁結びにもいいとされる鰻を堪能するなら、2024年の年末に移転リニューアルをした老舗「鰻 はし本」を訪れたい。
背開きにした鰻を1度蒸してから炭火で焼き上げる正統派の江戸前の仕事を追求し続けるのは、四代目店主の橋本正平氏。

住所:東京都中央区八重洲1-5-10
TEL:050-1808-6166
営業時間:11:00~14:30、17:00~20:30(土曜は第2、4の11:30~15:00のみ営業)
定休日:日曜、祝日
座席数:1F・11席(小上がり/カウンター)、2F・26席(テーブル席)
4.絶品ふぐ料理でふくを招く! 神楽坂の「焼き福3階」
昔から、君子危うきに近寄らずとはいうが、きちんと調理された美味であるなら話は別。猛毒を持つことから和食の料理人でも別免許の取得が義務づけられているふぐは、東京では高級食材のイメージが強い。それゆえに美味しいふぐ料理との出合いは想像以上の“幸福”と“口福”をもたらすが、新年の景気づけにぜひ、訪れたいのが、神楽坂の「焼き福3階」だ。
都内有数の金運上昇パワースポットとしても知られる毘沙門天 善國寺からも近いふぐ料理店のエントランスを入り、そのまま3階へ。ここで供されるのは、厚く切りつけたメインの焼きふぐのほか、刺身や唐揚げ、煮麺が登場する1万2000円のコース。

住所:東京都新宿区神楽坂5-35 玄品店内3F
TEL:080-7214-7142
営業時間:11:30~L.O.14:00、16:00~21:00(土・日曜11:30~22:00)
定休日:無休
座席数:36席
5.各地の銘柄豚が選べる、外苑前のとんかつ店「ここまでやるか。」
縁起のいい料理の語呂合わせといえば、まず頭に浮かぶのが、とんかつ。物事がトントン拍子に進む、または物事に勝つという意味を想像させる開運グルメをとこトン堪能するなら、お薦めは、2024年に外苑前の裏路地にオープンした「とんかつ ここまでやるか。」だ。
実はこの店はイタリアンの人気店「malca」の系列店。北野司シェフのとんかつ好きが高じてオープンが実現した店では、神戸ポークを筆頭に、静岡県の天城黒豚など日本各地から厳選した銘柄豚を自分の好みで選ぶことができる定食が人気だ。

住所:東京都港区南青山3-2-4 セントラル青山No6-BA
営業時間:11:00~14:30(最終入店)、18:00~L.O.21:00
定休日:水・日曜ほか不定休あり
座席数:カウンター8席、テーブル4席
ボトルワインは¥8,500から用意。
6.新宿の老舗「鳥茂」、各界の成功者が座った“開運席”とは
鮨や天ぷら、焼鳥などカウンターが主な店には、必ず特等席がある。多くの場合、それは店主の技を間近で見られる”大将前”だが、日本全国はもちろん、最近は海外からの食通も殺到する「鳥茂」のその席は、常連客の間でひそかに「開運席」として知られている。
戦後に新宿の闇市からスタートし、現在は三代目の酒巻祐史氏が暖簾を守る老舗は、1階と2階を合わせて80の席を擁する。豚の内臓を中心とした串焼きは食べるたびに力が湧いてくると長く通い続けるファンも多い。
2階のカウンターの左奥が「開運席」といわれる理由は、各界の多くの成功者が好んで座ったということもあるが、常に真剣な表情で仕事と向き合う店主がスタッフに檄を飛ばす姿や、どんなに忙しくともお客を気遣い、感想に耳を傾ける誠実さに心が鼓舞され、胸が打たれるからにほかならない。

住所:東京都渋谷区代々木2-6-5
TEL:03-3379-5188
営業時間:16:30〜24:00
定休日:日曜、祝日ほか不定休あり
座席数:82席