連載「ヴィンテージウォッチ再考」の第136回は、ロレックスの「コスモグラフ デイトナ Ref.6239」を取り上げる。

「DAYTONA」の文字が初めてプリントされたモデル
ステータスシンボルとして絶大な人気を誇る、手巻き時代の「コスモグラフ デイトナ」。
ロレックスの歴史において、「DAYTONA」という名が初めて文字盤に刻まれた記念碑的モデル。それが「Ref.6239」である。
現在では世界を代表するクロノグラフとして知られる「コスモグラフ デイトナ」。しかし、その始まりは決して派手なものではなかった。初期モデルでは12時位置に控えめに配された「DAYTONA」の文字が、このモデルが新たな歴史の幕開けであることを静かに物語っている。
この個体には、初期モデルならではの300タキメーターベゼルを装備。後年の200タキベゼルへと移行する以前の仕様であり、レーシングクロノグラフとして誕生したRef.6239のオリジナルコンセプトを色濃く残す重要なディテールである。さらに、タキメータースケールをダイヤルからベゼルへ移した初のロレックス・クロノグラフとして、そのデザインは後のすべてのデイトナへ受け継がれていく礎となった。
ヴィンテージロレックスの魅力は、希少性だけではない。
ブランドの転換点を腕に宿す歓び。その歴史的価値こそが、Ref.6239を永遠のマスターピースたらしめている。
問い合わせ
エンツォショップ https://enzo-shop.com/





