ワイドショーのコメンテーターからエッセイの執筆、故郷の町おこしに下着のプロデュースと、活動の場を広げているバービーさんの特別インタビューをまとめてお届け! ※2024年8月掲載記事を再編。
1.バービー「ブレイクの裏でずっと“芸人としてのコンプレックス”を抱えていました」
「イエス、フォーリンラブ!」が決め台詞のシチュエーションコメディで、デビューするや否や人気に火がついたお笑いコンビ、フォーリンラブ。
そのボケ担当で、“肉食系女芸人”としても注目されたバービーさんだが、「20代は芸人としての自分に自信がなく、迷走していました」と明かす。
「ありがたいことに、デビュー直後からお仕事はたくさんいただいていたんですけれど、そんな現状と自分との間にギャップを感じて、鬱々としていました。
もともと放送作家に興味があって今の事務所に入り、勧められるままに芸人に転向したので(お笑いに関して)なんの土台もなかったですしね。
ただ、度胸だけはあったので、カメラの前ではけっこう無茶苦茶なことをして、それがたまたま受けていただけというか……。『オレが一番おもろい!』という気概のある芸人仲間に囲まれて、自分は同じ土俵に立つレベルじゃないと、ずっとコンプレックスを抱いていたんです。
思い返せば、仕事だけでなくプライベートでも同じでした。恋愛、人間関係、将来のこと、何ひとつ満足できていなくて、モヤモヤしっぱなし。朝まで飲んだくれて、タバコもガンガン吸って、いつも睡眠不足で、けっこう荒れた生活をしていましたね(苦笑)」
2.【バービー】町おこし・下着プロデュース…もがきながら掴み取った、自分が自分であるための道
2016年から故郷、北海道夕張市栗山町の町おこしに携わり、2017年にはガーデンデザイナーの資格を取得してフラワーショーなどにボランティアで参加。2020年には念願の下着プロデュースをスタートするなど、さまざまな分野で活動しているバービーさん。そのどれもが、20代から30代にかけて、自分探しに迷走した末に見つけた「笹森花菜(本名)がしたかったこと」ばかりだ。
町おこしは、大学進学以降の10年以上を都会で暮らしたことによって故郷のすばらしさを再認識したのがきっかけ。ガーデンデザイナーは、自分が本当に好きなものは何かを見つめ直した際、子供の頃から植物が好きだったことに思い至り、資格を取得。今や、『趣味の園芸』(NHK出版)で連載を持つまでに。
「ピーチ・ジョンさんとのコラボ下着が発売されるようになったのは2020年ですが、その2〜3年前からずっと『下着のプロデュースをしたい!』って、周りに言いまわっていたんです。既存のブラには、私のようにアンダーバストが大きい人向けでかわいいデザインがあまりなかったから。
ツテを求めて、経営者が来るような店を飲み歩きましたし、話がある程度まで進んだ案件もあったんですが、実現には至らなくて。もう無理かなと思っていた時、なじみのスタイリストさんがピーチ・ジョンさんとつないでくださって、商品化が実現しました。
町おこしにしても、ガーデンデザイナーにしても、人とのご縁のおかげで、やりたかったことが形になりつつあります。人に支えられているラッキーさは、めちゃめちゃあるんですよ、私。本当にありがたいなって思います」
周りの人が応援し、手を貸したくなる。その理由はどこにあるのかをたずねると、「うーん、なんでしょう」と、しばらく考え込んだ後、「下心がないからかもしれません」という答えが返ってきた。
3.結婚生活3年超、バービー夫婦がラブラブでいられる秘訣とは
2021年4月、バービーさんは6歳年下の会社員の男性との入籍を発表した。
バービーさんの公式インスタグラムに彼がダイレクトメッセージを送ったのを機に知り合い、約2年半の交際を経てゴールイン。彼は、バービーさんとの出会いから結婚までを雑誌に寄稿し、インスタでも夫婦の日々を発信しているが、どこを“切っても”バービーさんへの愛があふれている。
脳科学的には恋愛状態が続く期間は3年と言われているにも関わらず、ふたりのラブラブぶりは冷めるどころか、さらに高まっているようだ。その秘訣はどこにあるのだろう。
「うーん、何かあるのでしょうか。たぶん、ずっとふざけ合っているだけだと思います。
汚い言葉で罵り合うこともありますが、お互いに『これはふざけているだけ』と、どこかで思っているから、最悪の状況が避けられているというか」
そもそも出会った当時、バービーさんは彼に対して熱烈な恋心は抱いていなかったという。
インスタでのDMのやりとりから2週間後に初めて会い、その後1度飲みに行ったものの、彼からの3度目のデートの誘いを「ごめん!」と断っているくらいだ。
それでもバービーさんのことをあきらめきれなかった彼からの再度の連絡で交際に発展、結婚へとつながるのだが……。