英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第327回。

“guilty pleasure ”=「罪深い喜び」
Do you have a guilty pleasure?
SNSを徘徊していたらそんなフレーズが飛び込んできました。
guiltyもpleasureも聞いたことがあるので、なんとなく意味は想像できましたが、フレーズとしては初めて聞くものです。
その投稿にはこんなコメントもついていました。
My guilty pleasure is sweet popcorn, so I decline to buy this.
(私のguilty pleasureは甘いポップコーン。だから私は買わない)
guiltyは「有罪」、pleasureは「喜び」という意味ですから、このフレーズはそのまま「罪深い喜び」ということでしょう。甘いポップコーンって一度食べ出すと止まらないですし、なんならしょっぱいポップコーンと交互に食べればもう無限機関の誕生です。そしてカロリーも結構高いですから、食べただけちゃんと太ります。なんとも「罪深い喜び」でしょう。
念のためケンブリッジの英英辞典を確認してみたら、こういうふうに説明されていました。
something you enjoy that you feel slightly embarrassed about or think you should not do, because most people do not think it is good.
(多くの人がそれはよくないと考えていて、すべきでない、または自分自身も少し恥ずかしいと感じている、あなたが好きな何か)
そういえば、日本のSNSでも、カロリーが高くて美味しいものを「罪深い」と表現している投稿をよく見ます。夜中のカップラーメンとか、アイスクリームとかまさにこれでしょう。
また、「多くの人がよくないと考えているけど、自分は好き」という意味で、食べ物だけではなく音楽やアート、ファッションなんかにも使えるとのこと。「世間的にはダサいとされているけれど、実はこっそり好きなの」という、以下のように使えるみたいです。
That romantic comedy is such a guilty pleasure.
(あのラブコメ、実は結構好きなんだよね)
大コケしたラブコメでも、妙にツボにはまる作品で「見ている」とは大っぴらに言えない時に、こういうふうに言うのかもしれません。
Animal print jackets are my guilty pleasure.
(アニマル柄のジャケット、実は好き)
普段からアニマル柄のジャケットを堂々と着ている人の場合は「罪深さ」を感じないでしょうから、普段は清楚な格好をしているけれど、実はアニマル柄が好きで、休日にこっそり着ている、みたいな場合に使うのでしょう。
ちなみに私のguilty pleasureは、コンビニの菓子パンコーナーに売っているふたつ入りのパンケーキです。甘くてふわふわでバターもたっぷり。そしてカロリーはそれなりに高く、また最近は胃腸の調子がよくないので避けた方がいいのですが、それでもやめられません。今朝もバクバク食べて現在、胃もたれしています。

