35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第235回。連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは
褒められている? それとも貶されている?
確定申告が全然終わっていなくて、まずいです。
しかも2月の後半からは長期で出張が入っているため、実質作業できるのは、あと1週間ほど。1年分の領収書の山を眺めながら、もはや焦る気持すら失ってしまいました。
日本語ペラペラのイギリス人と話していて、そんな話をしました。
イギリス人「締切いつなの?」
私「実質来週」
イギリス人「どのくらいやったの?」
私「ほぼまったくやってない」
イギリス人「じゃあ、どうするの?」
私「どうにかなるんじゃない」
イギリス人「なんで前々からやらなかったのか」
私「ほんとうにそうだよね」
イギリス人はため息をついてこう言いました。
You are cool as a cucumber.
直訳すると、「君はキュウリのようにクールだ」となります。
キュウリがクール(カッコイイ)なものなのかもよくわかりません。
それともキュウリのように冷たい、ということでしょうか。どっちにしても意味がわかりません。
聞いてみたらこういうことでした。
(as) cool as a cucumber=冷静沈着である
本来驚いていい、またはパニックになっていてもおかしくない状況で、冷静沈着でいられる人のことを言う、褒め言葉だそうです。キュウリには水分が多く、どんなに暑い日に食べてもヒンヤリしていることからこう言われるということ。
褒め言葉であるということではありますが、今回の場合は「そんなヤバい状況で落ち着いていられるのって逆にすごいよね、尊敬するよ」というような嫌味だったかと思われます。
キュウリのように歩くの意味は?
ケンブリッジの英英辞典ではこのように例文が載っていました。
She walked in as cool as a cucumber, as if nothing had happened.(彼女は冷静沈着に、まるでなにも起こっていないかのように歩いた)
本当はなにか起こっていて、到底冷静ではいられない状況にも関わらず、彼女はクールに颯爽と歩いていた、そういう感じでしょうか。
本当に冷静沈着だったら、とっくに確定申告は終わっていたでしょう。今更騒いでも後の祭りなので、冷静ぶっているだけです。今晩から、頑張ります。
連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……
35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者による英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。