35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第217回。連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは
オーマイゴッドはもう使わない! プレミアリーグを見て学んだ英語
Oh my days, Oh my days!
サッカープレミアリーグ、ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFCの熱烈なファンのイギリス人の方が作っているYouTubeを見ていたら、その方がスタジアムでそう叫んでいました。
ブライトンVS.ボーンマス戦、三笘薫選手が2得点を決めて3-1で勝利した試合です。しかし前半に失点を許した際、そのファンは、ずっとこの“Oh my days!”を叫び続けていました。
失点して悔しがっていることは一目瞭然ですが、直訳したら「私の日々!」ですから、ちょっと意味がわかりません。どういう表現なのだろうと調べてみたらこういうことでした。
Oh my days=「オーマイゴッド」と同義
驚いた時に使う言葉で、「マジか」とか「まさか!」みたいなニュアンスだそうです。「なんて日だ!」みたいにも使うことができそうです。
このファンの方は失点して、「おいマジかよ〜」という感じでネガティブに使っていましたが、驚いていれば、ポジティブな内容にも使える言葉だそうです。
またOh my godのgodはもちろん「神」という意味ですから、ちょっと驚いたくらいでわざわざ神の名を呼んでしまうことになるので、あまりいい言葉ではないと考えている人も多いそうです。そうなるとOh my godよりは、Oh my daysを使った方が、まだ品がいいのかもしれません。
日本人は、欧米人に比べて感情をあまり顔に出さないタイプの人が多いですし、私もそうです。けれど英語が下手で、さらに感情も顔に出さないとなると「何を考えているかさっぱりわからない人」になってしまうので、なるべく海外の方と話す際は、大げさなくらい感情表現をすることを心がけています。
実はOh my godを、驚いた時にかなり使っていましたし、なんなら他の驚きを表す表現を知りませんでした。これからはOh my daysを代わりに使えるようになったので、YouTube見ていてよかったなぁと思いました。
ドイツ戦で久保建英のパスに解説者が叫んだ、英語ならではの言葉「unselfish」の意味って!?
また蛇足ですが、2023年9月の日本代表VS.ドイツ代表の親善試合も、YouTubeで発見した英語解説で見てみました。後半90分の久保建英選手のパスから、浅野拓磨選手がゴールを決めたシーンで、おそらくアメリカ人の解説者がこう叫んだのがとても印象的でした。
Incredibly unselfish!
Selfishとは、「自己中心的」とか「わがまま」という意味ですが、そこに否定の“un”がついていることによって逆の意味になっています。
自分でシュートしてもおかしくなかったシーンでしたが久保選手は、フリーで、よりゴールを決めることができる可能性が高い位置にいた浅野選手にパスをしました。これを見て解説者は、「(久保選手は)信じられないほどの協調性!」「信じられないほど、(自分のゴールに対して)無欲!」と驚き叫んだのでした。
単に「素晴らしいパスでした」と言うよりもずっと、状況を説明できている解説だなと思いましたし、そもそも日本語ではunselfishにあたる言葉があまりない気がするので、英語ならではの表現で、あの名試合を感じることができるのも面白かったです。
連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……
35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者による英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。