美食を探求する四兄弟・秋元康、小山薫堂、中田英寿、見城徹が選ぶ、最強のレストランガイド「ゲーテイスト2026」。未知なる美食があると聞けば、どんなに多忙であっても足を運ぶ「心躍る美食旅」から、今回は京都・玄琢の「MUBE(ムベ)」を紹介する。

中田「メリハリのある日本の料理。発酵由来の味の深みがいい」
江戸時代の名医、野間玄琢(げんたく)が薬草園を開き人々を癒やしたと伝わる地・玄琢に、2025年8月に誕生した料理店。店主の泉貴友氏は故郷、滋賀県長浜の食文化や発酵の技法を軸に、日本古来の郷土料理を現代的に再構築。「身体に優しく、どこにもない料理」を追求している。店名は敷地の庭に自生していたの実に由来する。
中田 『じき 宮ざわ』で料理長をやっていた方が独立して、京都の北のほうで始めたお店です。僕は『じき 宮ざわ』の味のバランスが好きなので行ってみたんですけど、やっぱり宮澤さんのところにいた方はしっかりしているな、という感じがしました。
小山 ここは僕も行きたいなと思っていたお店。でも、まだ行けていないんです。
見城 どんなお店なの?
中田 ご主人の生まれ故郷、滋賀の郷土料理や古い知恵から生まれた発酵文化に、京都で培った技術や美意識を重ね、唯一無二の料理を提供しています。建物の発酵スペースでは独自の仕込みを実践。発酵によって生まれる味には深みがあって、余計な調味料を使わない分、軽い印象ですね。いわゆる京都の“ザ・日本料理”とは違う感じの、強弱のついた料理で面白かったです。
小山 たしか古民家を店主自ら直したとか。
中田 はい。店内に飾ってあるアートとかも古民家の趣によく合っていて、独特の雰囲気があります。
見城 それは行ってみたいね。
中田 ご主人は庭の植栽や畑も自ら手がけていて、いずれは里山に近い風景をつくっていきたいそうです。
見城 そういえば薫堂は週の何日か京都に住んでるんでしょう。食べ歩いてるんだよね。やっぱり京都は面白い?
小山 京都はヒデくんが言ったように、割烹とか“ザ・日本料理”のイメージがありますが、京都の人って実は新しいもの好き。こういった『MUBE』みたいな独自の世界観のお店もある。面白いですよ。
MUBE/ムベ
店主の泉貴友氏が故郷近江の発酵食を取り入れ、出汁との相乗効果を追求した料理を提供。熟れ鮓、魚醤、味噌も自ら仕込む。築150年の古民家を改修した店内の窓外には、畑が広がる。
住所:京都府京都市北区大宮玄琢北町11-1
TEL:050-1784-7122
営業時間:12:00〜、18:00〜
定休日:不定休
座席数:カウンター10席
料金:ランチ¥17,600〜、ディナー¥28,600〜 ※要予約
この記事はGOETHE 2026年10月号「総力特集:レストランなくして人生なし ゲーテイスト2026」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら








