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2022.03.16

男が憧れる男、GMOインターネット熊谷正寿の神・おもてなし術

百戦錬磨の経営者たちに「おもてなしの達人は?」と聞けば、多くの人が名前をあげるGMOインターネットグループの熊谷正寿代表。心の底から相手を感動させるおもてなしの極意とは?【シン・男の流儀】

GMOインターネット熊谷正寿

人を感動させるおもてなしの本質

「高級レストランでのディナーや、激レアワインの贈り物……。もちろん、そういうサプライズもいいでしょう。でも、それはあくまで表面的なもてなしでしかない。人の心を動かし、感動させるおもてなしの本質は、もっと基本の部分にあると思います」

そう話すのは、GMOインターネットグループ代表の熊谷正寿氏だ。

「おもてなしとは接待だけではなく、人と接するすべての場面のことを指します。だから重要なのは、“人間としての原理原則”ができているかどうかなんです。例えば、大切な人と会う時にはシワのないシャツを着て靴を磨くなど、身なりを綺麗にする。相手の目を見て、丁寧な言葉遣いで話す。帰りはエレベーターまで必ずお見送りするなど、そんな当たり前の気遣いの積み重ねこそが、本当のおもてなしなんです」

名店の鮨職人が一堂に会した鮨カウンター

名店の鮨職人が一堂に会した鮨カウンター。当日は各店舗1品の料理が並ぶ、持ち寄りスタイル。これも「心遣いは不要」と伝えても、きっと皆気を使うだろうという熊谷氏の配意から。

熊谷氏は“感動”のメカニズムを論理的に知りたいと、複数の文献を読み、調べたこともあったという。

「ある論文では、小さなサプライズを継続的に行いつつ、たまに大きなサプライズをすると、より人を感動させることができると論じていました。そのメカニズムを前提にすれば、感動を与えるには日々の何気ない行動が大切だということ。それができて初めて、大きなサプライズが強く印象づけられるのです」

一方で、接待や会食の多い経営者にとってその店選びは重要だ。熊谷氏はいったいどんな観点で店を選ぶのだろうか。

「相手の好みをリサーチするのは当然ですが、大事なのは、その店でよい扱いを受けられるかどうか。どんなに有名なお店でも、案内された席がトイレの近くではいい気持ちはしません。大切なお客様をもてなすなら、席も一番いい場所で楽しんでもらいたい。だからこそ、いざという時に融通してもらうために、普段からお店とよい関係性を築いておくことです」

トリュフも熊谷氏自らスライス。ゲストひとりひとりと言葉を交わす。

大事な相手を招待する前に、まずは自分がそのお店にとって大事なお客でなければならない。その観点を持つことが必要なのだ。

「社員にも、『お金を払って頭を下げなさい』とよく言っています。お金を払って大きな態度を取るのは問題外です」

大事なのは相手の笑顔。心動かすおもてなしを

熊谷氏の究極のおもてなしとして経営者たちの間で語り継がれているのが、接待などで利用する店の料理人やスタッフを招いて開催された「感謝の会」。接待がビジネスの武器だとすれば、お店は戦場。その戦場で相手に喜んでもらえたからこそビジネスがうまくいったと、自らがホストになり、支えてくれた数十人ものシェフたちを佐島にあるGMOの迎賓館に招待した。「今のGMOがあるのは飲食店の方々のおかげ」という熊谷氏の思いをカタチにした会は、招待された料理人たちに感動を呼び起こした。

通常ボトル20本分のシャンパーニュ

「感謝の会」にて振る舞われたのは、通常ボトル20本分のシャンパーニュ!

そのほかにも、尊敬する経営者の誕生日にホノルル湾で花火を打ち上げたり、所有するヘリを自ら操縦して離れ小島のレストランへ連れていったりと、熊谷氏の伝説は数知れず。多くのエグゼクティブたちがそのおもてなしに度肝を抜かれてきた。しかし、そのエピソードがいかに驚きを呼んだとしても、おもてなしの本質はそこではないと熊谷氏は話す。

「おもてなしで僕が大事にしているのは、とにかく人を笑顔にすること。それはどんな相手でも同じです。ひと時のサプライズだけではなく、常に日々の原理原則を忘れない。その積み重ねこそが、大きな感動を呼ぶおもてなしになるんです」

 

体験者は語る! 熊谷正寿の神・おもてなし術

サービスする側にも社内にも細やかな心遣い
料理人に対する「感謝の会」にも出席させていただきました。当日のお気遣いもとても嬉しかったですが、後日メッセージつきの写真集も届き、さらに感激しました。また、以前お弁当をご注文いただいた時、リモート会議をする社員とそのご家族にも届けると聞き、お取引様だけではなく、社内の方への心遣いの細やかさに驚きました。さらにそのご注文はコロナ禍の私たちへのお気持ちでもあり、本当にありがたかったです。

黒木 純

日本料理『くろぎ』店主
黒木 純
1978年宮崎県生まれ。高校卒業後、和食の神とも言われた故・西健一郎氏の『京味』など名だたる店で修業。2007年に独立し、’10年『くろぎ』をオープン。’18年には上海にも出店。

誕生日プレゼントは食とワインと靴職人!?
以前、いただいたロマネ・コンティを僕が一気飲みしてしまったことがあり、そのお詫びに熊谷さんの誕生日に生まれ年のロマネ・コンティをプレゼントしました。すると今度は、僕の誕生日に希少なルロワのワインとともに『くろぎ』さんのワンフロアを貸切にして祝っていただくことに。それだけではなく、なんとジョンロブの職人がその場に突然現れ、採寸しオーダー。超えようとしても超えられない”おもてなしの倍返し”に完敗です(笑)。

杉本宏之

シーラホールディングス 取締役会長兼CEO
杉本宏之
1977年神奈川県生まれ。2001年にエスグラントコーポレーションを設立。’05年、業界史上最年少での上場を果たす。’10年にSYホールディングス(現シーラホールディングス)を創業。

 

熊谷正寿のおもてなしの流儀

1. 人としての原理原則を徹底する
2. お店から大切にされる客になる
3. “お金を払って頭を下げる”精神を持つ

 

Masatoshi Kumagai

Masatoshi Kumagai
1963年長野県生まれ。’91年、ボイスメディア(現GMOインターネット)設立。現在は東証一部上場のGMOインターネットを中心に、上場企業10社を含むグループ106社、パートナー6734名を率いる。
なんと熊谷氏が自ら飛行機を操縦し、地方の名店へ連れていくことも。想像をはるかに超えるサプライズに、ゲストの感動もひとしお。

TEXT=牛丸由紀子

PHOTOGRAPH=古谷利幸

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