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2024.02.21

ロレックス、ブレゲ、パテック…日本人コレクターが出品した4つのレア時計

連載「オークションから読む高級時計の行方」の第17回は、ロレックス「シードウェラー Ref.1665」、ブレゲ「クラシック クロノグラフ Ref.3237」、F.P.ジュルヌ「クロノメーター・レゾナンス ブラックレーベル」、パテック フィリップ「Ref.2455」の4本を取り上げる。

ヴィンテージのとてもレアなロレックス

確かな審美眼を持つ日本人コレクターが出品したタイムピース

日本は1990年代頃から世界的な時計マーケットの一角として注目されている。

その理由としては、時計コレクターの層が幅広いこと、日本人特有の几帳面で繊細な気質からか、保存状態の優れた時計が出てきやすいこと、また希少モデルを多数所有するメガコレクターが存在することなどが挙げられる。

2023年11月にフィリップスが主催した、スイス・ジュネーブと香港の時計オークションに出品された4本は、いずれも日本人コレクターからの出品だった。以下、紹介する。

1.ロレックス「シードゥエラー Ref.1665」

ヴィンテージのロレックス SSモデル
ロレックス「シードゥエラー Ref.1665」(1975年製造) ©️PHILLIPS

プロダイバー向けの時計としてロレックスが考案した「シードゥエラー」。1967年の発表当時、市場で入手可能なダイバーズ ウォッチの中で最も信頼性が高く、堅牢なモデルのひとつだった。

1967年頃から1980年代前半頃まで生産されていた「Ref.1665」は、ヴィンテージロレックスの定番モデルとして長年親しまれている。

香港開催のフィリップス時計オークションに出品されたRef.1665は、赤いプリントで「SEA-DWELLER」と「SUBMARINER 2000」と2段で表記した“ダブルレッド”と呼ばれるダイヤルを備えた人気モデルだ

高い評価の対象になったのは、新古品(販売されたが未使用)の状態だった点。そのため、近年オークションに出品されたなかでも、最も保存状態のいい個体のひとつだったという。また、オリジナルボックスとパンチングギャランティペーパー(保証書)などの付属品も完備。落札額は、101万6000香港ドル(日本円で約¥19,900,000)だった。

2.ブレゲ「クラシック クロノグラフ Ref.3237」

ヴィンテージのブレゲ
 ブレゲ「クラシック クロノグラフ Ref.3237」(1995年製造) ©️PHILLIPS

ブレゲの「クラシック クロノグラフ Ref.3237」は、1990年代に製造された時計であり、ブレゲ特有のコインエッジケースなどの美しい装飾が際立つ、時代を象徴する1本である。

この1995年製「Ref.3237」が特別な理由は、ブレゲでは大変珍しいラピスラズリのダイヤルを備えている点。この深い藍色の天然石を加工し、シルバーのプリントを施したダイヤルと18Kイエローゴールドケースとの組み合わせは実に美しく、絶妙なハーモニーを奏でている。

際立つ美観と希少性を兼ね備えたRef.3237は、スイス・ジュネーブで開催した時計オークションにて、14万6050スイスフラン(日本円で約¥24,400,000)で落札された。

3.F.P.ジュルヌ「クロノメーター・レゾナンス ブラックレーベル」

ヴィンテージのFPジュルヌ
F.P.ジュルヌ「クロノメーター・レゾナンス ブラックレーベル」 (2007年製造) ©️PHILLIPS

18 世紀の偉大な時計師、アンティード・ジャンヴィエの作品にインスピレーションを得た独立時計師フランソワ・ポール・ジュルヌは、1983年に共鳴現象を利用した懐中時計の製作に挑戦。その17年後に、この現象を利用した史上初の腕時計「クロノメーター・レゾナンス」を開発したのだ。

ムーブメントはふたつの独立したテンプで構成され、テンプが動くと共鳴が起こり、同期して振動する。

2004年にはそのセカンドコレクションが発売。より大型の40mm ケース (初代モデルは38mm ) と、Cal.1499.2を搭載した18Kローズゴールド製のムーブメントにより、初期モデルとは一線を画す時計となっていた(2009年に製造中止となる)。

2007年製「クロノメーター・レゾナンス ブラックレーベル」は、そのセカンドコレクションにあたるモデルで、希少なブラックダイヤルを備えているため価値が高い。スイス・ジュネーブで開催した時計オークションでの落札額は、大方の予想を大幅に上回る27万9400スイスフラン(日本円で約¥74,400,000)だった。

4.パテック フィリップ「Ref.2455」

ヴィンテージのカルティエ
パテック フィリップ「Ref.2455」(1952年製造) ©️PHILLIPS

パテック フィリップが1932年に発表した「Ref.96」は、“究極のドレスウォッチ”、あるいは“あらゆる腕時計の模範”と呼ばれる不朽の名作だ。今日の「カラトラバ」の伝統はこのモデルから始まったともいえる。

2023年11月にスイス・ジュネーブで開催されたフィリップス時計オークションに出品された「Ref.2455」は、「Ref.96」を彷彿とさせるスモールセコンドのダイヤルを備え、ケース径が「Ref.96」よりも一回り大きい。

最も大きな評価ポイントは、カルティエで販売された履歴があることに尽きるだろう。その証拠となるのが、ダイヤルの12位置にプリントされたカルティエのブランドネームとブリックリンク ブレスレットにあるカルティエのサインだ。現在、「Ref.2455」でカルティエのネームが入った時計は、この1本しか確認されていない。

スイス・ジュネーブで開催された時計オークションでの落札額は、27万9400スイスフラン(日本円で約¥46,700,000)という記録を残した。

■連載「オークションから読む高級時計の行方」...
新興の富裕層を巻き込み、かつてない白熱した落札が繰り広げられる時計オークション。本連載では、ジャンルは一切問わず、高級時計のトレンドを占う注目の時計をフォーカスする。

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オークションから読む高級時計の行方

インターネットやSNSの普及からあらゆる時代の時計が簡単に入手できるようになった。そうはいったところで、パーツの整合性や真贋の問題が問われるヴィンテージウォッチの品定めは一筋縄ではいかない。本連載では、ヴィンテージの魅力を再考しながら、さまざまな角度から評価すべきポイントを解説していく。

TEXT=戸叶庸之

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