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2023.07.21

5億超え! ロレックス「コスモグラフ デイトナ」に見る最新オークション事情

連載「オークションから読む高級時計の行方」の第11回は、ロレックスの「コスモグラフ デイトナ」と「ミルガウス」を取り上げる。

コスモグラフ デイトナ Ref.6270(1988年製造)。

©️PHILLIPS

「究極」を体現する2つのヴィンテージロレックス

今回は、2023年5月13~14日の2日間、スイス・ジュネーブで開催されたフィリップスの時計オークションにて、驚くべき記録を残した2本のヴィンテージロレックスについて触れたい。

ロレックスの「コスモグラフ デイトナ」は、常にオークション会場を賑わす主役のような存在だ。まばゆいばかりに輝くバゲットカットのダイヤモンドベゼル、ダイヤモンド&サファイアのパヴェダイヤルを備えたロット102のRef.6270は、わずか8本のみ現存が確認されている超希少モデル。

コスモグラフ デイトナ Ref.6270(1988年製造)。

コスモグラフ デイトナ Ref.6270(1988年製造)。©️PHILLIPS

手巻きデイトナのジュエリーモデルは、Ref.6269とRef.6270の2つのリファレンスがあり、これらはオマーンのスルタンであるカブース・ビン・サイード・アル・サイド国王の特注によって生まれた。希少性においては後者が前者を上回る。

出品された個体は保存状態も良好であり、金の酸化や裏蓋にステッカーが貼られていることからもほとんど使用されていないことが分かる。

コスモグラフ デイトナ Ref.6270(1988年製造)。

出荷時に裏蓋に貼られるステッカーが残る極上のコンディション。

気になる落札価格は、予想落札価格の120~240万スイスフランを大きく上回る369万スイスフラン(約5億6000万円)。これは手巻きデイトナのジュエリーモデルでは過去最高額になる。

ヴィンテージロレックスのレアモデル「ミルガウス」Ref.6541

Ref.6270に続いて注目度が高かったのが、ロット25の「ミルガウス」のファーストモデルであるRef.6541だ。ヴィンテージロレックスのなかでも最もレアなモデルのひとつに数えられるRef.6541は、回転ベゼルとスムースベゼルの2種類がある。

ミルガウス Ref.6541(1958年製造)。

ミルガウス Ref.6541(1958年製造)。©️PHILLIPS

こちらの1958年製の個体は、フィリップス時計部門がオークションに出品したなかでも随一のコンディションを誇り、おそらく未研磨の状態であるという。ハニカム状の模様が刻まれたダイヤルもほとんど劣化が見られない。

さらには、評価の対象となるギャランティー、クロノメーター証明書、ボックスなどの付属品が揃っていることも特筆に値する。

ミルガウス Ref.6541(1958年製造)。

ただでさえ見つけることが難しいRef.6541の付属品まで揃う。

Ref.6541を入手することは非常に困難であるのだが、これだけの条件が揃う個体となると今後出品される可能性は極めて低いと考えられる。それゆえ、落札価格はRef.6541では史上最高額になる223万8000スイスフラン(約3億4000万円)という結果を残した。

この2本を落札したのが、ロレックス本社だというのも大変興味深い。その余波がマーケットにどんな影響を及ぼすのか。今後の動向に大いに注目したい。

■連載「オークションから読む高級時計の行方」...
新興の富裕層を巻き込み、かつてない白熱した落札が繰り広げられる時計オークション。本連載では、ジャンルは一切問わず、高級時計のトレンドを占う注目の時計をフォーカスする。

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オークションから読む高級時計の行方

インターネットやSNSの普及からあらゆる時代の時計が簡単に入手できるようになった。そうはいったところで、パーツの整合性や真贋の問題が問われるヴィンテージウォッチの品定めは一筋縄ではいかない。本連載では、ヴィンテージの魅力を再考しながら、さまざまな角度から評価すべきポイントを解説していく。

TEXT=戸叶庸之

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