英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第344回。

“Take the narrow street” 細すぎる道を案内する英語フレーズ
自宅の近くに民泊を運営しているアパートがあります。
そもそも私の自宅周辺は道が細く入り組んでいるため、初めての人は高確率で道に迷うような場所です。そんなところを、外国人の方が大きなスーツケースを引きずりながら不安そうな顔で歩いているものですから、これはさすがに見捨てるわけにはいきません。
先日も、その民泊に向かう途中にある民家のゲートを無理やりこじ開けようとしている外国人を見かけました。
その民泊にたどり着くには、かなり細い道を入らなければいけないのですが、その道が、本当に細すぎて道と認識しづらいのです。ゆえに、個人宅の庭を突っ切ってその方向に行こうとする人が後をたたず、その家の方は入り口に頑丈なゲートを立ててしっかり鍵をするようになったのです。
You can't go this way.
とりあえずそれだけ言うと、外国人の方はゲートから手を離しました。
そこからは英語が出てこなかったので、とりあえず「ついてこい」というジェスチャーをして、しばらく一緒に歩き、マンションとマンションの間の細い道を指さして、もう日本語で「こっち」と言っていました。
道に迷っている人に、ジェスチャーはとっても有効ですし、ちゃんと正しい道を教えられたのでまぁいいのですが、さすがにもっと英語で説明できなかったのかと反省しています。
ちなみに、指さした道があまりに細すぎて、しかも明らかに日本語が通じない相手に堂々と日本語を話している異様さから、外国人の方はかなり躊躇していました。
でも、本当にその道なのですから、他にどうしようもなく「行け」というようにジェスチャーをして見送りました。
「そっちじゃないよ、もっと奥の道に行って」って、そもそも英語でなんて言ったらよかったのでしょうか。
Not that way, take the road further in.
いろいろ調べてみたら、これが一番シンプルな気がしました。
その道は、石塚英彦さんくらい大きな人だと通れないくらい細いので、初めての人は「え? ここ進んでいいの?」と躊躇します。なので「道が細い」までも一緒に言った方がいい気がします。その場合はこう言えばよいのでしょうか。
Take the narrow street over there.
(あそこの細い道を行ってください)
とりあえずこの2フレーズは暗記しておいて、またそのあたりで不安そうな外国人がいたら使ってみようと決心した矢先、昨日も迷える旅行客を発見しました。
Not that way, take the road further in.
勇んで言ってみたのですが、相手は「?」という顔をしています。
発音が悪かったのかと、もう一度言ってみたところ、相手は申し訳なさそうにこう言いました。
“No English No Japanese”
英語も日本語も通じないとのこと、世界は広いのでそれはそういうこともあるでしょう。私だって日本語しか使えないので、外国に行ったらそうなります。
結局、最初のように手招きで細い道まで案内しました。
もう誰かあの道に3、4ヵ国語くらいで道案内をたててほしいと本気で思っています。

