幻冬舎 代表取締役社長の見城徹氏と、テクノロジーズ 代表取締役社長の良原広樹氏。貴重な縁を摑んだふたりを紹介する。

憧れの人に会えた
良原 著書も全部、読ませていただいていた憧れの大ファンで、なんとかしてお会いしたいと、レストランで待ち構えていたこともあったんです。
見城 西麻布のキャンティだったそうですね。
良原 はい、週に3回くらい通いました。すると、本当に見城さんがおいでになって。でも、足がすくんで話しかけられなかったんです。ただ、ある方を介してお会いすることができて。
見城 5年前でしたね。
良原 最初は緊張して汗びっしょりで、足も震えてあまり記憶がないんです。うまく喋れなかったなと、帰り道は憂鬱でした。ところが、まさか、で食事に誘っていただいて。
見城 いや、すぐに好きになったんですよ。この人は、相手の気持ちを一生懸命に理解しようとしている人だとわかって。
良原 びっくりしました。
見城 知り合って以来、とにかく感動することをしてくれるんですよね。なぜか僕がしてほしいなと思うことを、ズバッとやってくれる。小さな約束も必ず守る。噓をつかない。行動が惚れ惚れするくらい気持ちがいい。悪魔のように神経が細かくて、天使のように大胆に行動する人だと感じています。
良原 私はとにかく会えるだけでもありがたくて。しかも、いろんな相談にびっくりするくらい的確にアドバイスをもらえて。もし相談せずに突き進んでいたら大変なことになっていました。
見城 それなりに長く生きていますからね。
良原 父と叔父が、売上高数千億円の会社を経営していて、晩年には経営を任せたいと言われた時、やっちゃダメだ、と言われたのも見城さんでした。
見城 だって、家業を継ぎたくなくて、自らリスクを取って起業したんでしょう。原点に立ち返るべきだと思ったんです。
良原 その後、4ヵ月後に父の会社は民事再生になってしまい、危ないところでした。人生の大きなリスクを回避できた。こんなことを相談できる人はいませんから、本当に助かりました。
見城 僕にとっても、良原はありがたい人なんです。いてくれると楽しいし、心地よくなる。人の心がわかる人ですよね。だから経営もうまくいく。人を惹きつける。若い経営者のリーダー的存在になっている。
良原 どんなに成功しても、自己否定して、さらなる高みを目指す。そんな見城さんの姿を目の前で見せてもらっています。これからも頑張ります。

幻冬舎 代表取締役社長。1950年静岡県生まれ。慶應義塾大学法学部を卒業後、1975年角川書店入社。取締役編集部長を最後に1993年退社。幻冬舎設立。『大河の一滴』をはじめ、29冊のミリオンセラーを世に送りだした。
見城 良原はいつも本当にまっすぐですよね。だから、付き合っていて気持ちがいい。
良原 とんでもないです。僕は見城さんのおかげで起業も上場もできたと思っているんです。角川書店で成功したのに退職の道を選び、誰もが失敗すると言った出版社設立の道を選んだ。
見城 幻冬舎は、100人が100人、失敗すると言いましたね。大手出版社から独立して成功した人なんて、いませんでしたから。
良原 それを圧倒的な結果を出して上場までさせて。ご著書の『たった一人の熱狂』は、僕の人生のバイブルですから。こういう人がいるんだ、と思って踏ん張ってきたんです。
見城 本の内容を誦じてくれたりしましたね。びっくりしたけど、それはやっぱりうれしいですよ。
良原 今も読み返しています。
見城 僕が角川を出て行ったのと、良原がお父さんの会社を飛び出したのと、ちょっと重なるのかもしれないですね。
良原 はい。大きな勇気をもらえたんです。
見城 こんなふうに言ってくださるから、僕も精進しないと、頑張らないと、となる。なんだこの人、この程度か、と思われちゃいけないですからね。
良原 いえ、私はいただいたものを、どうお返ししていくか、と考える日々です。
見城 良原に最初からずっと感じるのは、真心なんです。真心を込めて誠心誠意尽くす。僕はよく言うんですが、真心、善良、正直、誠実、謙虚、感謝の6つがあれば、絶対に人生の王道を行ける、と。ただ、ものすごくエネルギーがいるんです。
良原 見城さんにまた会える、と思えたら、それがモチベーションになります。お会いするのが、とにかく楽しみなんです。

テクノロジーズ 代表取締役社長。1982年千葉県生まれ。日本大学在学中に英国ダラム大学に留学。明治大学大学院でMBA取得。ガイアグループ取締役副社長を経て2014年テクノロジーズを創業。2023年東証グロース市場に上場。

