冬季産業再生機構 代表理事の皆川賢太郎氏と、NOT A HOTEL 代表取締役 Co-CEOの江藤大宗氏。“元アスリートと経営者”のふたりを紹介する。

リゾートを語りたい
皆川 岩手の安比でスキー場を経営したり、不動産事業や飲食事業も手がけています。NOT A HOTELの事業が素晴らしいと思って江藤さんを紹介してもらったんですが、想像を超える構想に驚いてしまって。
江藤 皆川さんについてはもちろん存じ上げていましたが、これから何をしたいのか、というお話を聞いて、僕らがつくっていきたい世界観と近しいと勝手ながら感じてしまいました。
皆川 スキーリゾートの再生もやりたいし、他のことにも携りたいと思っているなかで、スケールはもちろん、何よりスピード感に強く感銘を受けたんです。
江藤 人生を逆算で考えているところがありまして、残りで何をやれるかということになると、時間を買いに行かないといけないと思っていまして。
皆川 アスリートは引退があるものなんですよね。いずれやめる時が来る。だから人生一回分を疑似体験しているようなところがあるんです。スピード感があるというのは、やるべきことがはっきり見えているということだと思いました。
江藤 田中角栄さんが行った日本列島改造計画の、第二弾をやりたいんです。顕在化していない日本の価値を、もっと見えるようにしたい。
皆川 20年以上にわたって世界中のスキー場を見てきましたが、それぞれによさがある。でも、日本ってやっぱりすごい島国なんですね。外から見た時に大きな価値がある。まだまだ可能性があると思っています。自分が生きている間に、できることをやってみたいんです。
江藤 持っているものの価値をどう伝えていくか、ということは大事ですよね。一方で、日本ってモノを長く使っているとか、歴史を大切にしているように見えて、実はアセットとして残っているものが少なかったりするんです。
皆川 日本は世界で最初にスキードームを造ったんですが、今はないんです。世界には100ヵ所以上あるんですが。もう一回造ったら、どうなるんだろうと思ってみたり。苗場スキー場で育ったので、スキーリゾート再生もやりたい。
江藤 こうやって未来にやっていきたいことをどんどんお話しされるのが、本当に印象的です。
皆川 江藤さんたちは今までにない世界観で新しい価値を生みだしている。これはまさにリゾートとしてあるべき姿だと思うんです。もっといろいろ知りたいし、語りたいです。

冬季産業再生機構 代表理事。1977年新潟県生まれ。日本体育大学卒業。アルペンスキー選手として4大会連続で五輪日本代表。現在は宿泊事業、不動産事業、飲食事業、スキー場経営などを手がける。
江藤 そんなふうに言っていただけたので、初めてお会いしたときには、たくさん熱弁しちゃいましたね。
皆川 それからすぐにご飯をご一緒させてもらって。人生の時間軸のなかで、やり遂げたいものをしっかり持っている人って、すごく好きなんです。
江藤 時間は有限なので、スピードを一気に上げながら、長い世代にわたって価値を生みだせるものを作っていきたいです。祖父は過疎の進んだ島に住んでいましたが、これが未来の日本だと言っていました。どうするか、考えなければいけない、と。
皆川 24時間365日しかない。時間軸は大事ですよね。人生のなかで、何を成し遂げたいのか。それはとても大事なポイントです。
江藤 いつかご一緒に何かすることになると思います。でも、プロジェクトをやりましょう、打ち合わせしましょう、じゃなくて、それぞれが自分のやるべきことを進めていて、やがて交じるポイントがくる。じゃあ、それをどのキャンバスに落とし込みますか、というものづくりになるような気がしています。
皆川 まずは地元の苗場と、そこから近い群馬県・みなかみに開業したNOT A HOTELを互いに見せ合いたいです。
江藤 お互いが進んでいけば、同じものを見て時間を無駄にすることもない。2倍速で書き込めますね。
皆川 これだけ頭が良くてスピード感があると、普通は短気になるんですが、江藤さんはいつも冷静。不思議な人です。
江藤 日本をどう切り取り、どう売り込むか。ぜひご一緒しましょう。
皆川 江藤さんの人生を近くで見ているだけでもワクワクしますよ(笑)。

NOT A HOTEL 代表取締役 Co-CEO / Chief Strategy。1986年福岡県生まれ。慶應義塾大学卒業。JPモルガン証券株式会社にて投資銀行業務に従事。2020年8月、NOT A HOTELに参画。執行役員CFOを経て、2024年1月、NOT A HOTEL2nd 代表取締役CEOに就任。2025年4月、NOT A HOTEL上級執行役員 CFO兼CSOに就任。2026年1月、代表取締役(Co-CEO) / Chief Strategyに就任。

