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2023.04.09

ポール・ニューマンモデル、エクスプローラー1016etc.ヴィンテージロレックスコレクション公開

ヴィンテージ専門店や有力コレクターの協力のもと、ヴィンテージロレックスの奥深い魅力を解説する本特集。第7回は、コレクターのS.Tさんが所有する希少なコレクションの紹介しながら、収集の楽しみ方について語る。
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ヴィンテージロレックスのコレクターインタビュー

一筋縄ではいかないからこそ、理想の時計との出合いに喜びを感じる

30本近い機械式時計を所有するS.Tさんのコレクションは、パテック フィリップやオーデマ ピゲの希少モデル、先鋭的なマイクロブランドなどのほか、手巻きデイトナを中心としたヴィンテージロレックスが並んでいる。

「ヴィンテージロレックスを集め始めたのは、今から5~6年ほど前です。それまでロレックスの時計を買ったことがなかったのですが、フィリップスの時計部門を担当している坂元玄樹さんが『コスモグラフ デイトナ』のRef.6263/8を着けているを見て、俄然興味が湧いてきたんです。それからほどなくして、坂元さんと中野のブロードウェイに時計を探しに行ったのですが、ある程度パーツが整ったヴィンテージを探すことがいかに難しいかよく分かりました」

奥深いヴィンテージロレックスの世界は、知識や経験が増せば増すほど違う景色が見えてくる。S.Tさんも例外ではなかった。

「初めに買ったのは、『サブマリーナー デイト』のRef.1680と『GMTマスター』のRef.1675でした。どちらも個人売買で紹介してもらえて決して悪い個体ではなかったのですが、もっと良いものが欲しくなってしまって(笑)。その次にオークションで『コスモグラフ デイトナ』のRef.6263を落札しました。インダイヤルがブラウンに変色したシルバーダイヤルで、そこまではよかったのですが……。あとから調べてみると、ベゼル、ブレスレット、肝心のクロノグラフプッシャーまで、微妙に年式が合っていないことが分かって手放すことになりました。このような経験が重なると、パーツの整合性が取れていない時計に違和感を感じるようになって、今はさらに良い個体が見つかった時に買い替えるようにしています」

ちなみに今回紹介してもらう時計のほとんどが、この1年ぐらいの間で集まったものらしい。

「クラシックカーにもまったく同じことが当てはまるのですが、ヴィンテージロレックスの魅力であり、収集の難しいところは、人脈がないことにはクオリティが高い個体とそうそう巡り会えないことです。これはロレックスに限らず、現行コレクションとヴィンテージウォッチの収集との大きな違いです。たとえ購入できる資金があったとしても思い通りにはならないことが出てきますし、ご縁がなければ手に入らない時計がたくさんあります」

ヴィンテージロレックスのコレクター

会社経営 S.Tさん
ポルシェ「911」などのクラシックカーやアートと並行して、機械式時計を幅広く収集している。S.Tさんのインスタグラムのアカウント(@st356c)では他にも数々のコレクションが紹介されている。

貴重なヴィンテージロレックスをカジュアルに嗜む

手巻きデイトナと経年変化した個体。S.Tさんのヴィンテージロレックスのコレクションは大きくこの2つに分けられる。まずは世界中のコレクターが愛してやまない「コスモグラフ デイトナ」の手巻きモデルについて語ってもらった。

「最近手に入れた最初期のRef.6263は、あらゆるジャンルの機械式時計を見渡して『究極のスタンダード』と呼べる逸品だと思っています。SNSで藤原ヒロシさんが“ポール・ニューマン ダイヤル”にジュビリーブレスを合わせていたのを見て、格好いいなと思ったので真似しています」

ロレックス コスモグラフ デイトナ Ref.6263(1971年製造)

ロレックス コスモグラフ デイトナ
Ref.6263(1971年製造)

Ref.6263の初期モデルは近年非常に人気が高まっている一方、目の肥えたコレクターが納得できるレベルの個体はそう簡単には見つからない。そして真贋の問題が問われる“ポール・ニューマン ダイヤル”にはまた違った購入のハードルがある。18KイエローゴールドモデルのRef.6263/8も然りだ。

「僕は腕時計をファッションアイテムのひとつだと捉えています。ヴィンテージロレックスの場合、仮に高価な時計だとしてもこれみよがしに見えない雰囲気があって、そこも楽しんでいます。Ref.6262の“ポール・ニューマン ダイヤル”は、ダイヤルのトーンが漆喰の壁に合うので和食屋に行く時に、よく着けていきます。Ref.6263/8はブレスレットのままだとハードな印象が強いから、レザーストラップに付け替えて、ベージュのカシミアセーターに合わせるのが好きですね」

ロレックス コスモグラフ デイトナ Ref.6262 “ポール・ニューマン ダイヤル”(1971年製造)

ロレックス コスモグラフ デイトナ
Ref.6262 “ポール・ニューマン ダイヤル”(1971年製造)

ロレックス コスモグラフ デイトナ Ref.6263/8(1982年製造)

ロレックス コスモグラフ デイトナ
Ref.6263/8(1982年製造)

マニア垂涎の手巻きデイトナをカジュアルに楽しんでいる様子のS.Tさん。エイジング系の個体についてはざっくりとした選定の基準があると話す。

「収集歴の長いヴィンテージロレックスのコレクターが好むような激しめのエイジングというよりも、割ときれいな状態の方が好みかもしれません。ブラックのミラーダイヤルがブラウンに変化した『エクスプローラー』のRef.1016がまさにそうですね」

ロレックス エクスプローラー(1966年製造)

ロレックス エクスプローラー
Ref.1016(1966年製造)

一方の「コスモグラフ デイトナ」のRef.16520や「エクスプローラー Ⅱ」のRef.16550は、リファレンスナンバーが4桁のモデルとはエイジングの雰囲気がだいぶ変わってくる。

「実は『コスモグラフ デイトナ』は自動巻きモデルのRef.16520の方から先に探し始めていたのですが、納得できる個体が見つからなくて入手する順序が逆になってしまいました。こちらの1本はインダイヤルのクリーム色の部分がほぼ均一にブラウンに変色していて、付属品がすべて揃っていたことが購入の決め手になりました。Ref.16550のアイボリーダイヤルは製造本数が少ないこともあって、非常に人気が高いのですが、そこに経年変化が加わって、このダイヤルカラーになっています」

ロレックス コスモグラフ デイトナ Ref.16520(1995年製造)

ロレックス コスモグラフ デイトナ
Ref.16520(1995年製造)

ロレックス コスモグラフ デイトナ Ref.16550(1984年製造)

エクスプローラーⅡ
Ref.16550(1984年製造)

最後にS.Tさんに次に狙っているヴィンテージロレックスについて話を聞いた。

「具体的なモデルまでは決めていないのですが、いわゆるガードレス仕様の『サブマリーナー』はずっと気になっています…。何かいいご縁があるといいのですが、今のところはピンとくる1本とはまだ出合えていないですね」

TEXT=戸叶庸之

PHOTOGRAPH=鳥居健次郎(W and P)

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