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2026.09.17

「4年間で結果を出さなきゃ」今田美桜、19歳で決めた覚悟

数々のドラマや映画で主演を務め、2026年9月4日より公開中の映画『白鳥とコウモリ』では新たな魅力を披露している俳優・今田美桜。デビューから11年、決して平坦ではなかった道のりを経て、30歳を前に少しずつ変化してきた仕事との向き合い方。俳優としての覚悟と、これからの人生について語ってもらった。#松村北斗との対談記事はこちら

「4年間で結果を出さなきゃ」今田美桜、19歳で決めた覚悟が俳優人生を変えた
今田美桜/Mio Imada
俳優。1997年福岡県生まれ。NHK連続テレビ小説『あんぱん』をはじめ、数多くの話題作に出演。ダブル主演を務める日韓共同制作ドラマ『メリーベリーラブ』がディズニープラスで世界配信・日本テレビ系10月期水曜ドラマとして放送予定。

4年間というタイムリミットが背中を押した

夢を追う夫を明るく支える妻、ビジネス手腕を発揮する勝気な令嬢、命の最前線で戦う救命医。さまざまな役を演じてきた今田美桜が、2026年9月4日公開の映画『白鳥とコウモリ』で挑んだのは、父を殺された被害者の娘。容疑者が殺害を自白したにも関わらず、その供述に違和感を覚え、真実を求めて父の過去に隠された真相をたどるという難役だ。

役に応じて、放つ空気感さえも変えてしまう。それは高い演技力の賜物だが、役づくりについてたずねると、「つくり込み過ぎないことを大切にしています」という答えが返ってきた。

「台本は事前にしっかり読み込みますが、役に対して『ここはこうあるべき』と決め過ぎないようにしています。現場では自分が想像していたのとは違うことが起こりますし、現場でしか見えないこともあります。監督や共演者とのやりとりから生まれるものもあって、それがおもしろいところだなと思っていて。その空気感をお芝居につなげられるよう心がけています」

今田が俳優を夢見るようになったのは高校生の頃だった。2015年、地元・福岡で芸能活動をスタート。道が拓けたのは、2016年、19歳の時に上京したのがきっかけだった。 

「高校卒業後の進路を決める頃に、両親に『女優になりたい』と、強く訴えました。私はそれほど自己主張するタイプではなかったので、あんなに必死に意思を伝えたのは初めてだったと思います。両親は大学進学を望んでいたので、最初は反対されました。でも、22歳、同級生が大学を卒業して社会に出るタイミングで、もう一度進路について考えることを条件に許してもらったんです。

4年間という期限を設けられ、その間に仕事で結果を出さなければいけないと焦ったこともありましたが……。タイムリミットがあったからこそ、覚悟ができ、19歳の時に東京に出ることを決心できたのだと思います。もしかしたら期限を決められたのは、『それまで思い切りやりなさい』という、両親のメッセージだったのかもしれません」

すぐには結果が出なかった。それでも一つひとつの役と向き合った

とはいえ、上京後すぐにチャンスが巡ってきたわけではない。最初のうちはオーディションに思うように合格できず、2018年のドラマ『花のち晴れ~花男 Next Season~』で俳優として注目を集めた後も、しばらくは脇役での出演が続いた。

それでも今田は、巡ってきた一つひとつの役と真摯に向き合いながら、着実に演技を磨いていった。 

そして、史上最多3365人が参加したNHK連続テレビ小説『あんぱん』のヒロインオーディションで主役の座を射止めるなど、俳優として大きく開花。2025年は『世界陸上』のアンバサダーやNHK『紅白歌合戦』の司会にも抜擢され、活躍の幅を広げている。

「両親に反対された時、自分の『やりたい』という気持ちを信じ、貫いて本当に良かったと思います」

デビューから11年、来年2027年3月には30歳になる。今田は、「自分が想像していた30歳とは違いますね。かといって焦っているわけではないんですが」と言った後、今後について次のように語ってくれた。

「仕事だけが人生じゃない」30歳を前に、つかんだ自分のペース

「20代は、とにかく必死で、目の前のお仕事に無我夢中で取り組んできました。でも最近、少しずつ余裕ができたというか、自分のペースがつかめてきました。

お仕事はこれからも全力で頑張るつもりですが、30代は、プライベートも充実させたいですね。お友達と過ごしたり、お酒や食事を楽しんだり、そういう日常的な些細な楽しみを持つことが、お仕事に生きてくるんじゃないかなと思っていて。逆に、お仕事に全力で取り組むことで、自分の時間がより楽しめるような気がしています」

『白鳥とコウモリ』でW主演を務めた俳優、松村北斗は、今田に対して「仕事人というイメージがあった」と言っている。

「プライベートを充実させることが仕事にプラスになる」「仕事を充実させてこそプライベートが楽しめる」という発言から、それは真実をついているように思える。

仕事人・今田美桜は、さらなる高みを目指して歩み続ける。

『白鳥とコウモリ』

「私がやりました。“すべての事件”の犯人は私です」という犯人の自供から始まるミステリーはどんでん返しの連続。罪と罰の意味や人の心とは何かを考えさせられる一方、息をもつかせぬ展開のなかに人の切なさ、優しさが繊細に描かれ、心に温かな余韻が漂う。感情の機微を丁寧に表現した主演のふたりとともに、脇を固める豪華俳優陣の演技も光る。

原作:東野圭吾『白鳥とコウモリ』(幻冬舎文庫)
監督:岸善幸
脚本:向井康介
出演:松村北斗、今田美桜、柄本 佑、中村芝翫、三浦友和ほか
2026年9月4日(金)より全国公開
公式サイトはこちら

衣装クレジット:ドレス¥85,800(カナコサカイ info@kanakosakai.com)

TEXT=村上早苗

PHOTOGRAPH=斎藤大嗣

STYLING=小蔵昌子(今田)

HAIR&MAKE-UP=渡嘉敷愛子(今田)

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