スタイリングの仕上げとして、または1日のモチベーションの一助として。靴と鞄は、人生の質を倍増させてくれるブースター的存在だ。目黒蓮がチョイスした靴と鞄もまた、日々の愉しみをぐんと押し上げる。【特集 靴と鞄】

場所やシーンに合わせて選ぶことで気分が整い、自分らしくいられます
同性や異性でタッグを組み、目的や難題をクリアしていく、いわゆる“バディもの”と呼ばれるジャンルには、古今東西たくさんの名作がある。『あぶない刑事』や『相棒』といった定番の刑事コンビから、変わりダネでは映画『テッド』のような人間とテディベアのコンビまで。繰り広げられるのは、性格や境遇の異なるふたりが、試練や困難に直面しながらも、徐々に築かれる信頼や絆によって目的を達成する痛快譚だ。仲間と自らの姿を重ねて、共感したり、感動の涙に打ち震えるビジネスパーソンも多いのではないだろうか。
目黒蓮主演で2023年にドラマ化された『トリリオンゲーム』も、そんな“バディもの”の傑作。目黒が演じたのは、世界を覆すハッタリ男のハル。佐野勇斗演じる気弱な敏腕エンジニアのガクを相棒に、1兆ドルを稼ぐために起業し、事業の成功に導いたサクセスストーリーは大いに話題となった。2025年2月14日に公開される劇場版『トリリオンゲーム』では、最強のふたりが再びバディとなり、新たな夢に挑む姿が描かれる。
演じる僕自身も常にワクワクしていました
「劇場版は、ドラマで描かれたハルとガクの掛け合いの面白さや、テンポのよさを残しつつ、さらにスケールアップしています。ハルの型破りで真っ直ぐな生き方はさらに魅力が増していて、演じる僕自身も、常にワクワクしていたほど。ドラマでご一緒したキャストの方も同じテンションで挑んでくださり、そういう意味ではハルという役にスムーズに入っていけた感覚はあります。今回は華やかなカジノが舞台なので、ヒリヒリするようなバトルもあり、コメディ、アクションと、多彩な要素が詰まったエンタテインメントを大いに楽しんでいただけると思います」
劇場版を演じきった手応えを、目黒は楽しそうに振り返る。
「ハルとガクは性格も特技もまったく正反対だからこそ、互いの長所を認めつつ、足りない部分はうまく補い合う。だからこそ強さを発揮して目的に向かって進んでいけたのかもしれません」
それは彼自身がSnow Manというグループの一員でもあり、普段から個性溢れるメンバーたちと密にコミュニケーションを取り、互いにサポートし合っていることとも大いに関係しているようだ。
「グループでの活動のなかでも、ハルとガクのような関係性は大いにあると思いました。映画でも描かれていますけれど、心の奥から信じ合えるふたりだからこそ思い切りよく挑戦できたり、絆が構築できている基盤があり、ゆえに互いを尊重できる。だからいろんな場面で存分に戦えるし、最上の作戦を練ることができる。グループであれば、自分にないものをさらに多く補い合えますから、Snow Manという最高のグループにいられる自分は、すごく幸せだなと思っています」
靴や鞄は気分をアゲてくれる立役者
劇場版『トリリオンゲーム』では、目黒演じるハルがタキシードを身につけてカジノを訪れ、フォーマルシューズの踵をカツンと鳴らす印象的なシーンがある。ファッション好きを公言している目黒に、好みの靴と鞄のスタイリングをたずねると、嬉しそうにこう語った。
「自分の好きなアイテムを持つことは、それだけで気分は格段にアガりますよね。仕事に出かける時に玄関でお気に入りの靴を選んで履く、その瞬間からすでに楽しくなっていますから。ファッションの持つパワーのすごさを思い知らされます」
2024年1月には、ジャパンメンズブランドアンバサダーとなっているフェンディのミラノメンズコレクションに行く際、移動中に斜め掛けしていた“おにぎりバッグ”がSNSなどで大きな話題となった。Snow Manのメンバーのなかでは鞄を多くは持ってないほうだと謙遜するが、色やフォルムへのこだわりは人一倍強いほうかもしれないという。
「今日も持ってきましたが、プライベートで愛用しているのは、フェンディのパーソナルオーダーで作らせていただいた“ピーカブー”です。既存のモデルをベースに好みの色や素材を選んでカスタムできるサービスで、オーダーを終えてから手元に届くまでもワクワクして楽しい。そして、実際に使いだすとこれがまた使い勝手がめちゃくちゃよくて。作品に入っている時は移動時間にセリフを覚えることが多いので、台本を入れるのにちょうどいいサイズというのもすごく気に入っています」
さらに、愛用する靴に関しても、鞄同様に、思い入れをひときわ熱く語ってくれた。
「日常でよく履くスニーカーはもちろん、サンダルのような開放感のあるもの、レストランなどのかしこまった場所で履く革靴など、どれも全部好きです。それぞれの場所やシーンによって履き替えることで、気分もそれなりに整うというか。ファッションは全体のバランスが大事ですけれど、靴や鞄は気分をさらにアゲてくれるものだと思うので、それに合わせてあれこれと選ぶのは本当に楽しいです」
無二の存在感を放つ俳優として、また人気アイドルグループの一員として、2025年の目黒蓮は、昨年に増して多忙かつ充実した日々を送ることは間違いない。そんな彼にとって、愛用の靴と鞄は、毎日を機嫌よく過ごすための最高かつ最適なバディといえそうだ。
REN MEGURO
1997年東京都生まれ。2020年にSnow ManとしてCDデビュー。ステージやバラエティで活躍すると同時に、俳優としても多くの作品に出演。2024年2月より、フェンディのジャパンメンズブランドアンバサダーを務める。
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この記事はGOETHE 2025年3月号「総力特集:自分らしくいる、靴と鞄」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら