アスリート、文化人、経営者など各界のトップランナーによる、人生の特別講義を提供するイベント「Climbers(クライマーズ)」。その第9弾が、2026年6月8日、9日の2日間にわたって開催され、ビジネスパーソンを大いに熱狂させた。今回、起業家/Holland Village Members’ Club 主宰・河村真木子と元ゴールドマン・サックス/現投資会社責任者でラジオパーソナリティ・田中渓さんによる特別講義を一部抜粋して掲載。すべての講義を聴くことができるアーカイブ配信はこちら。※7月22日(水)7:00〜7月28日(火)23:59までの無料限定公開。申し込みは画面内下の「無料で視聴登録する」より。

朝時間の使い方が勝負を決める
田中渓(以下、田中) 大学院を卒業後、2007年にゴールドマン・サックス証券(GS)に入社。現在は投資家・ラジオパーソナリティとして活動しています。河村さんはGS時代の先輩で、仕事でもプライベートでも仲良くさせていただいています。僕と河村さんの共通点は「朝の時間を大切にしている」ことですね。
河村真木子(以下、河村) 私は1年間365日、毎朝4時に起床しています。ブルームバーグやロイター、ウォール・ストリート・ジャーナル、日経新聞をチェックし、2時間かけて情報収集。集めた情報をテキストにまとめて、6時から7時くらいに私が運営するオンラインサロン「Holland Village Private Salon」の会員に配信します。私も早起きですが、田中さんは私よりも朝が早いんですよね。
田中 毎朝3時45分に起床。僕の場合は河村さんの過ごし方よりももう少し自分寄りで、朝から2~3時間、走る、自転車を漕ぐ、泳ぐ、ダンスという4つの種目をこなしています。体を動かすことで、頭の中が活性化。少しずつ冴えてきた頭に、最新のニュースや情報を仕入れていきます。そうして蓄積した情報を、その日の仕事で吐き出していきます。
河村 GS出身の人はみんな朝が早い。モーニングルーティンがしっかりしている人って、自分の仕事や人生の舵取りが上手な印象です。
田中 その通りですよね。会社に9時に出社してそこから何をやろうかと考える人と、9時前にインプットの作業が済んでいて、すぐにアウトプットができる人とは差が出て当然。僕と河村さんはGSという競争の激しい会社で勝ち抜かなければいけないという状況だったので、どんどん朝が早くなっていったんです。
壁を乗り越えるためにやるべきこと
河村 田中さんはGS時代に大きな壁に当たった経験はありましたか?
田中 入社2年目のときに、クビになりかけたんですよ。リーマンショックの影響で、僕の部署の9割がリストラ。僕は一番若いということで残されたんですけど、上司のデスクで自分の名前が書かれたリストラ候補のノートを見つけました。これは本当にヤバい状況だなと感じましたね。
河村 大ピンチをどう乗り切ったのでしょう?
田中 当時、8000億円規模の、日本で一番大きな買収案件を手がけていました。でもチームのメンバーがクビになり、残ったのは僕と一番偉い人の2人だけ。その案件は2人ではとても手に負えない規模で、本社からアメリカ人とシンガポール人が送り込まれてきました。僕は入社2年目で実力が足りないし、英語のレベルもまったく通用しない。自分の居場所がなくなり、これで終わりという気がしましたね。でも、やってやろうと決意した。買収する企業のすべてが分かる分厚い本を、苦手だった英語で作成したんですよ。その本を携えて会議に臨んだところ、僕に任せても大丈夫だろうということになった。かろうじてクビがつながったんです。
河村 死に物狂いになればどうにかなるんですね。
田中 常にテンションを張り続けるのは不可能ですから、抜くところは抜けばいい。でも、全力で挑まなければならない勝負所は必ずやってきます。その時に200%の出力を出せるよう、日頃から準備しておかなければなりません。
河村 田中さんはラジオパーソナリティとしても活躍。J-WAVEで番組を持たれていますが、メディア業界での人脈をどのように築いたのでしょうか。
田中 番組を持たせていただくために、J-WAVEの取締役4人と社外取締役13人にひとりずつ会いに行きました。自己PRをして、「こういう番組をやりたい」と伝え、「これだけの数のリスナーさんを抱えている」と説明し、「スポンサーも5社決めています」と。「あとはJ-WAVEが僕のことを気に入ってくれるかどうかだけなので、今日はそれについて話をしに参りました」と交渉しました。結果を出すためには、やるべきことを全部やる。それしかありませんね。
▶︎▶︎河村真木子さんと田中渓さんの講義全文を動画でチェック。
2026年7月22日(水)7:00〜7月28日(火)23:59までの無料限定公開。申し込みは画面内下の「無料で視聴登録する」より。
河村真木子/Makiko Kawamura
1976年奈良県生まれ。高校時代に渡米し、カリフォルニア大学バークレー校を卒業。ゴールドマン・サックスなどの投資銀行を経て起業。美容や金融分野のオンラインコミュニティを運営し、総会員数は2.7万人超え。DMMオンラインサロン大賞を4年連続受賞し、2026年にはMEGUMIと「本気の美容サロン」を立ち上げる。新刊『外資系金融ママがわが子へ伝えたい人生とお金の本質』は発売直後から好評を博し、6万部を突破。
田中渓/Kei Tanaka
元ゴールドマン・サックス投資部門日本共同責任者。現在少数精鋭の投資会社にて投資責任者を務め、数千億を運用。私生活では毎朝3時45分に起床し、ラン、バイク、水泳を習慣化し、世界大会にも出場。東京、福岡にてラジオパーソナリティも務める。PodcastはApple Podcast 2025ベストに選出され、著書は読者が選ぶビジネス書グランプリ2026にて、総合グランプリおよび経済・マネー部門賞のダブル受賞。

