23万部のロングセラー『夢と金』の著者であり、今、ビジネスパーソンが追うべき人物の筆頭である西野亮廣さんは、NYブロードウェイでも活動の場を広げている。今回は、実際に成功している投資家に直接ヒアリング! 日本とは桁違いのお金が動いている場所で、彼らは「お金」をどう考えているのか? 日本人がいかにお金の勉強をしていないかを、西野さんが一刀両断! キーワードは「夢と金」。今回も、音声メディア「voicy」で配信中の「#西野さんの朝礼」から編集してお届けする。正しい「宣伝」の方法のヒントもあり。(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ)
今日は【ニューヨークの投資家が教えてくれたこと】です。
第189回
お金の使い方が下手なまま貯金に走ってしまうから、全然お金が貯まらない…という悪循環。それは、ビジネスでも同じ!
お金の使い方が下手なまま貯金に走ってしまうから、全然お金が貯まらない…という悪循環。それは、ビジネスでも同じ!

出資をする基準の条件は『パッション』と『ファイナンス』
共同プロデューサーとして参加させていただいている舞台『オセロ』(主演:デンゼル・ワシントン、ジェイク・ギレンホール)がついにオープンしました。
「いやいや、ちょっと前からやってるでしょ?」と思われた方もいらっしゃると思うのですが、実は2月24日~3月22日までは本番に向けての調整を兼ねた「プレオープン」でして、プレオープンなのにブロードウェイの週間興行収入で3週連続1位になったから話題を呼んでおりまして…しかも、4週連続1位も狙えそうな雰囲気が出てきておりまして、今、ブロードウェイは『オセロ』の話題で持ちきりです。
そんな中、『オセロ』のプロデューサーや投資家が集まる前夜祭がありまして、そこで数々のブロードウェイ作品に出資している投資家さんから聞かせていただいた話を今日は皆さんに共有したいと思います。
その彼女は、実は『えんとつ町のプペル』にも出資してくれていて、他には今回の『オセロ』や、少し前だと『サンセット・ブルーバード』という作品にも出資していて、あとは、20年続いた作品にも出資したそうで(たぶん、その1件だけで食えている勝ち組)、「投資を回収できる確率が20%」と言われているブロードウェイの世界で、ものすごい成績を残している投資家さんです。
僕らもそんな彼女に出資してもらっているので、気になったから「出資をする基準」を直接御本人に聞いてみたんです。
すると、即答で「2つの条件をクリアしていること」という返事が返ってきまして(話を聞かせるのが上手いw)…まず1つ目が『パッション』。
ここでいう『パッション』というのは、「クリエイターが作品に狂っていて、かつ、自分自身がその作品を心から愛していること」のことですね。
これが1つ目の条件。
そりゃ、自分のお金を託すわけだし、出資には「応援」も多分に含まれているので、好きじゃないとやってられない。
これは皆さんも納得だと思います。
ただ、「パッションをクリアしただけでは絶対に出資しない」と言った彼女が2つ目に出した条件が『ファイナンス』だったんです。
めちゃくちゃ平たく言うと「お金の使い方が下手な、ビジネス偏差値の低いカンパニーには、絶対に出資しない」です。
「15億円で作れる作品を、20億円で作ってしまうカンパニーがいるけど、あんなのは話にならん」と(笑)
「パッションとファイナンスの両方をクリアしていないとダメ」と彼女は言うわけですが、日本語にすると「夢と金」なわけで、これは日本のクリエイターからすると耳の痛い話だと思います。
お金って意識して使わないと、使う技術が上がらない
これは全国の経営者さんが全員共感してくれると思うのですが、まず、新入社員って本当にムダ使いが酷いんです。
お金って意識して使わないと、お金を使う技術が上がらないんですね。
なので、「貯金ばっかりしている人」の大半は、お金の無駄遣いが激しいです。
お金の使い方が下手なまま貯金に走ってしまうから、全然お金が貯まらない…という悪循環ですね。
「無駄遣いをしている人」って、無駄遣いをしている自覚がないから無駄遣いをしちゃうわけですが、多くのクリエイターはお金を使う訓練をしないまま仕事に臨んでしまうので、何をするにも無駄遣いが激しいんです。
「相見積もりをしてるorしてない」レベルの話じゃなくて、たとえば、先日の『BackStory』で話した「えんとつ町の踊るハロウィンナイトを世界に売るためのお金の使い方」とかまさにソレで、世界に売り込むためにPR費を用意するのではなくて、世界で活躍しているクリエイターをクリエイティブスタッフに招くことにお金を使った方が、世界進出は安くつく。
彼が「日本で、こんな仕事をしたよ」とインスタグラムに載せれば、彼のフォロワーはブロードウェイのスターであり、劇場オーナーであり、投資家であり、イベント関係者であり、映画関係者なので、そこに一気に届くわけです。
刺さるかどうか分からんCMにお金を出している場合じゃない。
ビジネスプランナーを入れる重要性を理解していないカンパニーがほとんど
投資家さんとお話をする時に作品の話の次に必ず聞かれるのが「ビジネスモデル」の話で、ここで理路整然と説明して、唸らせることが、出資に繋がるわけですが…
最近、ウチのプロデューサー陣ともよく話しているのですが、ビジネスプランナーがいないカンパニーがほとんどで、もっというと、ビジネスプランナーを入れる重要性を理解していないカンパニーがほとんどです。
劇団を作る時に、「脚本家を入れよう」「俳優を入れよう」「作曲家を入れよう」という話にはなるのですが、「ビジネスプランナーを入れよう」という話にはならない。
それだと投資は集まりにくいんです。
「投資」と聞くと、「自分達には関係のない話だ」とシャッターを閉じてしまう人がいると思うのですが、たとえば、クラウドファンディングだってそうです。
お金の使い方が下手なカンパニーには支援したくないんです。
支援したお金が無駄に溶けてしまうから。
昔、後輩に注意したことがあって、その子は数百人キャパの講演でパンフレットを作ろうとしていたんです。
舞台の役者さんってやたらパンフレットを作りたがるんです。
コアファンが求めているのと、もしかすると、「パンフレットに載っている自分が好き」なのもあるかもしれません。
でも、数百人うちの何人がパンフレットを買ってくれて、そもそも、そのパンフレットを作るために、どれだけのお金と時間をかけたか?を計算すると、あまり大きなプラスになることはないんです。
だから、パンフレット作りを止めたんですけども、止めた理由が「アホに見えるから」でした。
本人はまったく自覚がありませんでしたが、「私たち、無駄使いをする劇団でっせー!」を暗に発信してしまっていて、そうするとクラウドファンディングが機能しなくなるんです。
少なくとも、お金の使い方を知っている人からの支援は集まりにくくなる。
『パッションとファイナンス』が物凄く大切なのですが、日本の演劇部や演劇科で「ファイナンス」の勉強を教えているところなんてほぼない。美大もそうです。
「お金と集客」のオンライン勉強会を実施中!
そんな感じで、日本のファイナンス教育を嘆いている西野からお知らせです。
CHIMNEY TOWNのイベント運営の虎の巻『Blue print』をベースにしたオンライン勉強会を実施中でございます。
西野が80分ほど「お金と集客」について熱く熱く弁を振るっておりますので、是非、御参加ください。※詳しくはこちら
以上、ニューヨークの投資家の話を絡めた豪快なステマでした。
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ミュージカルのお知らせ

■お知らせ! 2025年8月9日〜30日、ファミリーミュージカル「えんとつ町のプペル」が大劇場・オーケストラ版での上映決定!
開催日:2025年8月9日(土)〜 30日(土)
会場:KAAT 神奈川芸術劇場(神奈川県横浜市中区山下町281)
■お知らせ! ミュージカル「えんとつ町のプペル」密着ドキュメンタリー【BackStory】を毎週金曜日に配信!

総再生回数1000万回突破!(YouTubeショート・TikTok含む)
毎週金曜日20時にミュージカル『えんとつ町のプペル』制作の裏側ドキュメンタリーを配信しています!
【これまでのBackStory】
最新回は【集客大苦戦】チケットが売れない大阪万博はどこでつまづいているのか?です。
■毎週金曜日に『BackStory』を流している西野亮廣のYouTubeチャンネルのメンバーシップに加入すると、【メンバーシップ限定特典】が2つ!
その1:『BackStory』の動画制作における西野亮廣のガチダメ出しをノーカットで見ることができる!
その2:「先行公開」として、他の人よりも早く観れる!
■ミュージカル「えんとつ町のプペル 」VIP席 発売中!
■お知らせ! キンコン西野のCHIMNEY TOWN、ブロードウェイで上演される『オセロ』に共同プロデューサーとして参加!

デンゼル・ワシントンやジェイク・ギレンホールといったレジエンド達が出演するブロードウェイ舞台『OTHELLO(オセロ)』。世界中から多くの観客が集まるブロードウェイの大舞台で、シェイクスピアの世界を新しい息吹とともに表現する本作は、その完成度の高さや挑戦的なアプローチで、世界中の演劇ファンからも高い関心を集めています!
上演:2025年2月24日~2025年6月8日(予定)
劇場:Barrymore Theatre(ブロードウェイ/ニューヨーク)
出演:デンゼル・ワシントン、ジェイク・ギレンホール ほか
公式サイト:https://othellobway.com/
■快進撃! ブロードウェイ週間興行収入で史上最高額更新、2週連続1位達成!
詳細はこちら
映画のお知らせ
■NEWS! 西野亮廣が製作総指揮を務めたコマ撮り短編映画『ボトルジョージ』が、第97回アカデミー賞(米)の短編アニメーション部門のショートリストに選出されました!
監督:堤大介(トンコハウス) 脚本:堤大介氏と西野亮廣の共同制作 プロデューサー:松本紀子(ドワーフ)
■NEWS! ロサンゼルスのマリリン・モンローシアター(@サンタモニカ)で開催される『HOLLYWOOD SHORTSFEST』のオフィシャルセレクションに選ばれました! 映画祭は2025年4月4日〜4月6日の予定。
詳細はこちら
■NEWS! スイスの【ジュネーブ国際インディペンデント映画祭】に選出されました!
詳細はこちら
■NEWS! フランスのランスで開催される『RED MOVIE AWARDS』の年間セレクションに『ボトルジョージ』がノミネートされました!
2025年5月23日・24日に、フランスのランス オペラ座(Opera of Reims)で授賞式が開催予定。詳細はこちら
■コマ撮り短編映画『ボトルジョージ』が、札幌国際短編映画祭で「アニメーション特別表彰」&「最優秀作曲賞」。アメリカ南カリフォルニア最大級の映画祭、ニューポート・ビーチ・フィルムフェスティバルで「短編アニメーション賞」。グローバルステージハリウッド映画祭にて「Best Short 2024」。続々受賞!
2024年10月15日現在、
【San Diego International Film Festival】(米国)
【Newport Beach Film Festival】(米国)
【Austin Film Festival】(米国)
【SPARK ANIMATION】(カナダ)
【San Diego Asian Film Festival】(米国)
が決まっています!
西野さんの『ボトルジョージ』に対する想いとは? こちらをチェック!

■コマ撮り短編映画『ボトルジョージ』の専用劇場、『ボトルジョージ・シアター』がグランドオープン!

発売中&予約受付中
■12点のイラストすべて西野さんの描き下ろし! 部屋に飾りたい! 「AKIHIRO NISHINO SKETCH BOOK CALENDAR 2025」 カレンダー発売中!
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「挑戦する人」と「応援したい人」が集まる オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』を運営しているCHIMNEY TOWNが作った、クラウドファンディングのプラットフォームです!
■《大阪平野の夜景を一人占め》HIBARI GOLF(宝塚市)のVIPラウンジ『星の絨毯』(2024年9月オープン)の【共同オーナー】(年間3日×7年分の貸し切り利用権)募集中!
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イベントのお知らせ
『西野亮廣講演会』全国各地で続々開催決定!
『西野亮廣講演会』のお知らせです。
下記の都道府県で開催が決まっています。
- 4月3日(木)に新潟
- 4月30日(水)に大阪
- 5月17日(土)に兵庫
- 8月12日(火)に神奈川
私、西野亮廣がマイク一本で1時間半ほど喋る変なイベントです。チケットをお求めの方は、『西野亮廣全国講演会』で検索してみてください。サロンメンバーさんが作ってくださったイイ感じのホームページに飛びますので、そちらから。会場によっては、まだ、チケットを発売してなかったりしますが、そのへんはご容赦ください。