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2026.07.24

軽くて美しい、“完璧”なトゥールビヨン。新ブランド・ビアンシェの時計は何がすごいのか?

高級時計において軽さは特別な価値がある。新興ブランド「ビアンシェ」は、エンジニアリングを駆使して、「軽い」を追求する。

ビアンシェ「ウルトラフィーノ・ロトンド」
ウルトラフィーノ・ロトンド
高密度カーボンでケースを製作するだけでなく、そのケースと一体化したブレスレットの小さなコマにまで同素材を採用。頑強でありながら軽くて着用感に優れる時計になった。ケースの厚さは8.9mmしかないので、シャツの袖口にもすっとなじみ、ビジネスシーンでも活躍してくれる。自動巻き、カーボンケース、径39.5mm。¥14,850,000

スイスの新鋭が示す「軽い」衝撃

本当に実用的な時計とは、どういうものか。その答えを具現化したのが、スイスの新鋭ブランド、ビアンシェだ。

創業者のロドルフォ・フェスタ・ビアンシェ氏は、フィンテック業界で成功を収めたビジネスマンで、時計愛好家でもあった。彼は多くの時計を所有し、楽しむなかで、理想の時計像を思い描くようになる。それが「軽い」時計だった。軽い時計であれば着用していても疲れない。それはお気に入りの時計をいつでも使いたいという、時計コレクターらしい考え方だ。

しかし小さな腕時計で、「軽さ」を追求することは容易ではない。機構をシンプル化すれば、精度や持続時間がどうしても犠牲になってしまうし、重たい貴金属ケースも使えないので高級感を引きだすのも困難だ。

高級時計において「軽さ」という性能を追求することは大きな挑戦となる。だからこそロドルフォ・フェスタ・ビアンシェ氏は、2017年にファミリーカンパニーを興し、スイスに時計ブランド「ビアンシェ」を立ち上げ、理想とする時計を製造するための工房もスイスのラ ショー ド フォンに構えた。

美学を詰めこんだ新しいスイスウォッチ

彼は時計職人ではないが、長年の時計コレクターとしてスイス時計製造の伝統や精密な技術をよく理解し、何よりも情熱を持っていた。そこで知識や技能を持つ専門家チームを結成した。2019年には最初のプロトタイプを発表し、現在では高級時計の祭典「ウォッチズ アンド ワンダーズ」に参加するほどの地位を確立している。

ではビアンシェの時計は何がすごいのか? それは最新モデルの「ウルトラフィーノ・ロトンド」に詰まっている。搭載するキャリバーUR01の厚みは3.85㎜しかないが、高精度を追求するためにトゥールビヨン機構を搭載し、動力ゼンマイのトルクを維持するために自動巻き式を採用。ムーブメントの素材には軽量なグレード5チタンを使用し、さらにケースとブレスレットには高密度カーボンを使用。その結果、時計の重量はなんと48gしかない。それはまさに時計コレクターが求める、日常使いの時計である。

しかも、これだけ性能に優れた時計でも美的探求も怠らず、ムーブメント設計やケースデザインに黄金比を取り入れ、「軽くて美しくて高性能」という完璧な時計を実現させたのだ。

ビアンシェは小さな時計ブランドだが、理想に燃える情熱は本物。時計愛好家が注目すべき存在となっている。

HISTORY|イタリア×フランス×スイスの美学が融合

スマートフォン向けのオンライン金融取引アプリを開発したイタリア出身のビジネスマンであるロドルフォ・フェスタ・ビアンシェ氏と、建築家家系に生まれたフランス出身の妻エマニュエル氏、そして3人の息子によって、2017年に設立したビアンシェ。イタリアとフランスの感性に、スイスの時計技術を融合させた時計をモットーとし、黄金比やフィボナッチ数列を元に誰の目にも美しいと感じる普遍的な時計デザインを考案。2025年に超薄型のトノー型トゥールビヨンを先行して発売。トゥールビヨンのみを製作するという新進気鋭の時計ブランドだ。

ビアンシェの腕時計

MOVEMENT|スイスの時計技術が詰まったムーブメント

黄金比やフィボナッチ数列を元に設計されたムーブメントは、構造の美しさも含めて楽しむもの。ムーブメントパーツの素材は、グレード5チタンを使用し、6時位置にはトゥールビヨンが収まる。現在の主力ムーブメントは、トノー型のキャリバーUT01とラウンド型のキャリバーUR01。どちらも薄型設計でありながら、実用性の高い自動巻き式にするのもこだわり。ムーブメントのパーツたちは、スイスのラ ショー ド フォンにあるマニュファクチュールにて仕上げている。熟練職人の手仕事を尊び、伝統的な美的表現にもこだわるところも高く評価される。

ビアンシェのムーブメント

AMBASSADOR|トップアスリートが時計の信頼性を高める

繊細なスケルトンムーブメントであり、高度なトゥールビヨン機構が搭載された薄型モデルでありながら、耐衝撃性能は5,000Gを実現している。その実力はブランドアンバサダーを務めるトップアスリートたちが使用することで証明しており、さらに性能をブラッシュアップしている。左は、2026年の全仏オープンで準優勝を果たしたイタリアのテニスプレイヤー、フラヴィオ・コボリ。右はF1の「ハースF1チーム」に所属するフランス人ドライバーのエステバン・オコン。どちらもビアンシェの時計を着用して、世界最高峰の舞台で戦っている。

ビアンシェのアンバサダー

問い合わせ
スイスプライムブランズ TEL:03-6226-4650

TEXT=篠田哲生

PHOTOGRAPH=新倉哲也

STYLING=石川英治

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