今、ビジネスパーソンが追うべき人物の筆頭である西野亮廣さんの連載【『革命のファンファーレ』から『夢と金』】から厳選してお届け! ※2023年1月〜12月掲載記事を再編
1.「ヤル気のないスタッフ」問題が永遠に解決しない理由。西野亮廣が見出した、多くの経営者も共感する結論とは
今日は【エントリーマネジメント 〜優秀なスタッフの能力を教育で伸ばすことはできるけど、教育で優秀なスタッフを作ることはできない〜】というテーマでお話ししたいと思います。
いろんな会社の経営者さんとお話しさせていただくのですが、結構な割合で「やる気のないスタッフ」に頭を抱えられています。
「返事をしない」「叱られたらすぐに凹む」「同じミスを繰り返す」「悩んでばかりで行動しない」「嘘をつく」…等々です。
こういうスタッフに対して、経営者(リーダー)がケツを叩き続けて、気がつけば、会社が若手介護施設化して、会社のルール上、給料泥棒たるスタッフをクビにできないもんだから、反対に、価値を生んでいる優秀なスタッフが職場を離れていく…という本末転倒がアチコチで起きています。
これに対して、「ヤル気がないスタッフをヤル気にさせる方法」とか「出来が悪い部下を育てる方法」みたいな本や、そういったコンサルタントさんによるインタビューが散見されますが、僕は本当にいろんな現場を見ていますが、「ヤル気がないスタッフをヤル気にさせる方法」とかは、ほぼほぼ幻想なんじゃないかと思っています。
2.「叱ってもらえないZ世代」はかわいそう? 「西野亮廣が20代だったらこうする」に納得感しかない!
今日は「今の時代は、突き抜けるのが結構簡単じゃね?」というような話をしたいと思います。
先日、イチローさんが「大人になっても叱ってもらえないZ世代が不幸すぎる」というような話をされていて、話題になっていました。
ザックリと概要をお伝えすると、「叱られる」は、「自分で頑張ることができない人」の最後の救済手段だったのに、それが「パワハラ」だの何だのでできなくなってしまって、自己責任の世界になった結果、「『自分に対して常に課題を与えて、1人で前に進める子』と『そうでない子』の二極化が進んだ」と。
これ面白いですよね。
太古の昔からあった「最近の若い奴は…」という話じゃなくて、「最近の若い奴を作り出しているシステム」に疑問の矢印が向いている。
これは、もう多くの大人が感じていることだと思います。
3.なぜ経営者はゴルフに行き、上級国民めいた人達はパーティーをするのか?
今日は【「人脈」を軽く見るバカ】というテーマでお話ししたいと思います。
大切なコトは大体耳が痛いです。
僕、今年の春に出した新刊『夢と金』の中で「20代で生まれた差は取り返せない」と書いたんですね。
そういうコトを言うと、「いやいや、30代からでもいけるよ!」とか「40代からでも遅くないよ!」とか「50代から成功した人もいるよ!」みたいな甘い言葉で票を稼ぐ人間が発生するんですけども、それって「ライオンの檻に入ったら、噛み殺されるよ」という確率論に対して「噛み殺されないケースもあるから、大丈夫!」と言っているようなもので、「お前、自分の子供に同じこと言えるか?」という話。
その人は、まず間違いなく、自分の子供には「ライオンの檻には絶対に入っちゃダメ!」と言うだろうし、自分の子供には「将来、苦しみたくなかったら、今、死ぬ気で努力しとけ!」と言うでしょう。
耳あたりの良い言葉で目先の票を稼ぎにいくヤツって、本当にテキトーというか、嘘つきというか、他人に対して愛が無いなぁと思います。
僕が、30代、40代、50代、60代の方に言える本当のコトは、「基本的には20代で生まれた差というのは“ほぼ”取り返せないから、その事実を受け止めて、人生で一番若い日である今日から頑張って、少しでも前に進むしかないッス」といったところです。
メチャクチャ耳の痛い話だけど、だけど受け止めなきゃ始まらない。
4.なぜ「20代で生まれた差」は、一生かけても取り戻せないのか?
今日は【20代で生まれた差は一生かけても取り返せない】というテーマでお話ししたいと思います。
特に10代20代の方に聞いていただきたいのですが…
たとえば、スーザン・ボイルさんがブレイクしたのが、確か48歳。
『アンパンマン』のテレビ放送がスタートした時の、やなせたかしさんの年齢は69歳。
漫才コンビ「錦鯉」さんがブレイクしたのが50歳。
こんな話を聞くと、将来に対して夢や希望を持てますが、そもそも、「遅咲き」が何故、話題になるかというと、「そんなことは基本的に無いから」です。
「遅咲き」が定期的にあったら、「遅咲き」はニュースになってないんです。
現実社会はどうかというと、「遅咲き」なんてほぼ存在しなくて、「20代で生まれた差」というのは一生かけても取り返せません。
巷では「キミはキミのままでいいんだよ」的な耳馴染みの良い言葉が溢れ、ついついその言葉に吸い寄せられてしまうかもしれません。
あるいは20代を「嘲笑系」に費やしてしまうこともあるでしょう。
今、僕は42歳で、まぁ、幅広い世代の方と、様々なお仕事をさせていただいていますが、残念ながら、20代をのんびり過ごした人や、20代を嘲笑系のポジションで過ごした人は、僕の仕事現場には一人もいません。
5.あなたが戦っている世界の「一流」「トップ」に会って、絶望しろ! 自分の生きる道は、そこからだ。
今日は【1日でも早く、「同じ業界のトップ」に会った方がイイ】というテーマでお話したいと思います。
先日、『毎週キングコング』の収録があって、そこで梶原君に「ブロードウェイのミュージカルとか、ラスベガスのショー、なるべく早いタイミングで一度観ておいた方がいいよ」という話をした時に、自分で喋っていて「あ。」と気づかされたことがありました。
それは「なるべく早い段階で」という部分についてなんですけども…
まぁ、皆が世界一を目指しているわけではないことは百も承知なのですが、とはいえ多くの人が「その業界のトップ(あるいは上位)」は目指していたりするじゃないですか?
この記事の読者さんの中にも「上を目指している人」は結構多いと思うんですね。
そういう方にお聞きしたいのですが……
あなたが在籍している業界のトップの仕事(あるいは立ち振る舞い)を間近で観たことありますか?
観れるチャンスはいくらでもあったと思うんです。
それこそ、時間とお金を作って、「お客さん」として観ることだってできる。
できるんだけど、おそらく、ほとんどの人が同じ業界のトップの仕事を観たことが無い。
言い方を変えると、『トップの仕事を観ること』に時間とお金を投資していない。
同世代の同レベルの人達とつるむことに時間とお金を使っていたりする。
ここはすぐに見直した方がイイと思います。
6.“お手伝い”的な仕事を避け、「タイパ」「損得」とか言いがちな人は、「稼ぐ力」が身に着かない!
今日は【タイムパフォーマンスを優先しすぎて失敗した】というテーマでお話ししたいと思います。
最近、すっごい勉強になっていることが2つあります。
サロンメンバーさんは御存知だと思うのですが、1つは2023年10月28日(土)に開催する『えんとつ町の踊るハロウィンナイト』です。
コチラはCHIMNEY TOWNが主催のイベントじゃなくて、僕らがライブやミュージカルや演劇を作る時にいつもお世話になっているSHOW DESIGNさんという会社が主催するイベントです。
「主催」というのは「すべての責任を背負う人」のことを指していて、今回は、中身(コンテンツ)から、集客や制作費の問題まで、すべてSHOW DESIGNさんが責任を背負ってくださっています。
ただ、「コケたところで、自分にはダメージが無いので、頑張りません」みたいな働き方・生き方はしたくないし、僕ら自身、大きなイベントの主催を務める時に四六時中まとわりついてくる面倒や不安や恐怖をよくよく知っているので、ここで「協力しない」という選択肢はありません。
なので、自分達が主催のイベントじゃないのに、本当に毎日、「どうやったらお客さんに来ていただけるのか?」「どうやったら来ていただいたお客さんに喜んでもらえるのか?」「どうやったら、予算を回収できるのか?」を考え、行動しています。
現在、立ち上がっている『えんとつ町の踊るハロウィンナイト』関連のクラウドファンディングも僕の方から「これ、やらせてもらっていいですか?」と手を挙げてやっていて、おそらく皆さんは「『えんとつ町』って入っているし、西野案件じゃないの?」という受け取り方をされている(あるいは「西野がクラウドファンディングをする」というのが自然すぎて違和感を持っていない)かもしれませんが…よくよく考えてみたら変なことをやっているんです。