英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第371回。

「パスワード疲れ」を英語で言うと?
公共料金の確認、銀行、確定申告、ふるさと納税、さらに美容院やマッサージ店の予約にSNSなど、ありとあらゆるものをアプリやサイトを経由して行っているため、最近はパスワードが自分でもよくわからなくなってきています。
安全のためと思って定期的にパスワード自体も変えているため、以前のものとごっちゃになってますますわからなくなり、ついにすべてのパスワードを書き出す手書きのノートを作ってしまいました。スマホのロック解除ナンバーさえここに控えているので、正直これとスマホをセットで盗まれたらすべて終わる気がします。
「もう、パスワードがわけわからなくてさ、パスワード地獄になっちゃっているんだよ」
そう、自分の状況をアメリカ在住の日本人の友人と話していたところ、こう言われました。
「英語でその状況を説明する言葉があるよ、“password fatigue”っていうんだよ」
Fatigueとは確か「疲れ」とかそういう意味の名詞だった気がします。直訳通りそのまま「パスワード疲れ」ということでしょうか。友人は例文も教えてくれました。
I’m suffering from password fatigue.
(私はパスワード疲れに苦しんでいる)
名前や誕生日といった推測されやすいものは避けて設定すると、自分自身とは縁もゆかりもない文字列になってくるので、私でなくても、もう覚えられなくなっているはずです。さらに2段階認証が必要だったり、いつもと違うデバイスからログインすると追加の確認を求められたり、入力ミスが続くとロックされてしまったり。確定申告などは申告までに何回もログインしなくてはならず、そのたびにうんざりした気分になるので、これはもうまさにパスワード疲れ、ログイン疲れです。
ほかにも、私が最初に言った「パスワード地獄」という表現も英語でそのままこういうふうにも言えるんだとか。
I’m in password hell.
(パスワード地獄に陥っている)
さらには、こんなふうに表現することもあるそうです。
I’m drowning in passwords.
(パスワードの海で溺れている)
現在はパスワードを管理するアプリを導入することでなんとかこのパスワードの海をサバイブ。それでも不測の事態に備えて「パスワードを控えたノート」への記載は続けています(家族には私が不慮の事故などに遭った場合はこれを見るように言っています)。なのでやっぱり、このノートとスマホを一緒に盗まれたら、いろいろ終わる気がするのは変わりありません。現在は発見しづらい場所に保管していますが、ゆえに自分でも保管場所を忘れることがあり、結局パスワード地獄からは抜け出せず、私のpassword fatigueは続いています。

