英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第332回。

甘みがいっさいない“bone dry”ワイン
仕事で、お酒に関する調べ物をここ最近多くしていました。なかには海外の資料も多く、四苦八苦しながら読んでいると、こんな表現を見つけました。
This wine is bone dry, with absolutely no residual sugar.
直訳すると「このワインは残糖を感じさせず、非常にbone dryだ」となります。
ブドウの甘さがいっさい残っていないワインだということはわかったのですが、bone dryとはどういうことでしょうか。
少し調べてみたらこういうことでした。
bone dry=超辛口
ワインの味を表現する時に使うようで、甘みがいっさいない「超辛口」のものに使うようです。日本でもソムリエなどワインのプロの方々はそのままカタカナで「ボーンドライ」と言ったりするとのこと。
私は甘めのワインより、辛口が好きなので、いつか「ボーンドライ」と表現されたワインを見つけたら飲んでみたいなと思いました。
ワインだけではない。日常会話でも使う“bone dry”
しかしいろいろ調べてみると、そもそもこのbone dryは、ワインのための表現ではなく、もっと一般的に使えるもので、日常会話で使う場合は以下のような意味になるそうです。
bone dry=カラカラに乾いた
以下はその使用例です。
The laundry is bone dry already. =洗濯物、もうカラッカラに乾いているよ。
The riverbed was bone dry after months without rain.=何ヵ月も雨が降らず、川底は完全に干上がっていた。
Bone(骨)とDry(乾く)がくっついているので、白骨化した「カラッカラに乾いた骨」のようなイメージから生まれた言葉なのでしょうか。「潤いのない」という意味で以下のような表現をしているメディアも発見しました。
The conversation suddenly went bone dry.
(会話は突如潤いをなくし、盛り上がらなくなった)
誰かがものすごく寒いことを言って、空っ風が吹いた、みたいなことでしょうか。
ちなみに全然関係ないのですが、ここ最近、肩の関節が痛みます。年齢を重ねると関節の間にある液体が減って痛むと聞いたことがありますが、もしかして私のボーンがドライだということでしょうか。繁忙期のためマウスを握る時間が長すぎたのと、身体が温まる前にストレッチをして筋を痛めたこともあるので、年齢ではなくそのせいだと信じていますが。

