英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第264回。
BOGO=Buy One Get One
近所にある個人商店のサンドイッチ店で、こんな看板を見かけました。
「今日はBOGOの日です!」
ボゴってなんでしょうか? よくわからないながらも吸い寄せられ、たまごサンドを1つ注文しました。
「今日は、1つ買うと、もう1つ同じ価格帯のものが無料になります」
そう言われてハッとしました。
BOGO=Buy One Get One(ひとつ買うとひとつ無料)
たまに海外のショップで見かける“Buy One Get One”というセールの文言を短くした略語のようで、調べてみると英語圏の国ではこの「BOGO」という略語は一般的だということ。この看板の言葉通り、店員さんが“Today is BOGO day, would you like another one?(今日はひとつ買うとひとつ無料の日です。もうひとつどうですか?)” と聞いてくれるのだそうです。
なぜ日本なのに、そのサンドイッチ店はそんな英語の略語を使ったのでしょう。外国人観光客が増えてきているので、BOGOと書いておけばお得をアピールできると考えたのでしょうか。
こちらについても少し調べてみたところ、日本でもBOGOと使う店はいくつかあるようで、かつてはドミノピザも「お持ち帰りでBOGO」という言い方で宣伝していたそうです。
まだまだある! お得の表記
そういえばイギリスでは同じくセールの文言で3 for 2とかMeal Dealというものもよく見かけました。よく意味がわからなかったので最初はスルーしていたのですが、3 for 2は「2つ分の金額で3つ買える」、Meal Dealは例えばサンドイッチと飲み物、お菓子をセットで買うとお得になる、というものでした。
オフィス街のスーパーやコンビニでは、ランチどきになるとみんな、オレンジジュースのペットボトルとサンドイッチ、小さめのポテチの袋を持って並んでいたのでおそらくみんなMeal Dealを買っていたのでしょう。3 for 2のセールはチョコレートなんかでよくあり、そもそもダイエットで控えなければいけない甘いものを、うっかり3つも買わされてしまう、私にとっては非常に恐ろしい罠でした。
日本では、「チョコレート、3つで1000円」という売り方が多くあるかと思いますが、私はなぜかそれだと「でも1つでいいや」となります。しかし“Buy One Get One”つまり「もうひとつは無料ですよ」と言われると、どうしてもあらがうことができなくなってしまうのです。
ひとつで十分だったはずのサンドイッチをうっかり2つ食べてしまい、お腹パンパンで午後の仕事に向うことになりました。
世界各国のお得表記は覚えておけば、次の旅ではリーズナブルに過ごせるかもしれません。