HEALTH

2026.09.21

ストレスや不安で寝つきが悪い…漢方×鍼リフレクソロジーで改善できるのか

ストレスや心配事で眠りが浅く、疲れが抜けずにさらにストレスを溜めてしまう。そんな負のスパイラルを断ち切るため、2025年12月にオープンした東京・表参道の漢方薬店「REMEDY CAVE」を訪ねた。【特集 睡眠投資2026】

ストレスや不安で寝つきが悪い…漢方×リフレクソロジーで改善できるのか

漢方、スキンケア、鍼リフレクソロジーを融合

昨今注目度を高めている漢方を健康増進に取り入れたいと考えている人は多いのではないか。とはいえ、漢方を専門にした医院や薬局は初めての人には入りにくいもの。もっと気軽に漢方を試せる施設はないだろうか。

2025年12月、東京・表参道にオープンした「REMEDY CAVE(レメディケイブ)」は、“スキンケア×漢方×鍼リフレクソロジー”の三位一体型のケアを提案する革新的な漢方薬店。洞窟をイメージしたという店内は、左官仕上げが施された落ち着きある空間。壁や家具には柔らかな曲線が多く取り入れられており、心の緊張がするりとほぐれていく。

「初めてのご来店の方には、“CAVE鍼リフレ60”というメニューをおすすめしています。これは30分の鍼施術と30分のリフレクソロジーがセットになったプラン。施術を受けていただいた後に、その結果を参考にしながら、漢方薬や健康食品を選んでいただければと思います」(REMEDY CAVE店舗運営責任者/薬剤師/漢方薬・生薬認定薬剤師の西崎れいなさん)

「洞窟」で鍼施術と足裏マッサージを体験

鍼施術とリフレクソロジーは「CAVE鍼灸 at REMEDY CAVE」と名付けられた洞窟のような一室で行われる。部屋の壁と床はピンクソルト(岩塩)で覆われ、塩のミネラルがドライでやわらかな空気環境を構築。照明はぐっと抑えられ、施術中に眠りに落ちてしまう客も多いという。

REMEDY CAVEには国際中医師、鍼灸師、リフレクソロジスト、薬剤師といった資格をもつスタッフが在籍し、それぞれが役割を分担しながらケアを行う。鍼施術は、鍼灸師の国家資格をもったスタッフが担当。施術に入る前に「寝つきが悪く、5~6時間寝ても疲れが抜けない」と悩みを伝える。「美容よりも疲労回復を重視したい」と打ち明けると、「では、顔を少なめに、頭を多めにしましょうか」との答え。

肩、首、頭まわりを中心に鍼を打ってもらう。その後で顔にも鍼を試したが、ほんの軽い刺激があるだけで痛みはまったく感じない。鍼には微弱電流を流す。電流により刺激を高めることで、美容効果の増進、睡眠の質の向上、脳疲労の回復、自律神経の調整などの効果がより大きく期待できるという。少しだけビリビリする感覚はあったが、痛みはまったくない。

逆に、声をあげたのはリフレクソロジストによる足裏マッサージ。押されて気持ちいいと感じるツボもあるが、足裏から頭に向かって激痛が走るほどのツボもあり、何度も声をあげて痛がってしまった。

「足裏には体の各器官とつながった反射区といわれるツボが集中し、“第二の心臓”と呼ばれています。その反射区に刺激を与えると、鋭い痛みを感じることも。その痛みなどから、弱っている器官を推察していきます」(担当者)

とくに大きな痛みを感じたのは、胃、肺、腎臓、小脳、脳下垂体、鼻、耳の反射区。胃と肺については、胃痛や胃もたれ、息苦しさなどを感じることがあるため、予想した結果。ほかの器官については自覚症状もなく、気にかけたことがなかった。

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「腎臓は水分の代謝と体の回復力に大きく関わる器官。疲労が溜まり、体の回復力が低下している可能性があります。小脳と脳下垂体には、睡眠の質や自律神経の状態が表れやすい。ツボを押すと、相当痛がっている様子でしたので、睡眠が乱れて自律神経が整っていない状態だと考えられます。鼻と耳も疲労の蓄積と睡眠不足の影響ではないでしょうか。寝不足の時に鼻炎のような症状が出たり、耳鳴りがしたりするという人がいますが、鼻と耳は体の不調が反映されやすい器官なんです」(施術担当者)

漢方薬とドリンク剤で睡眠の改善を図る

鍼施術とリフレクソロジーを終えて、一旦漢方茶を飲みながらリラックス。その後、薬剤師、漢方薬・生薬認定薬剤師の資格をもつ西崎れいなさんと話し合いながら、改善策を練っていく。

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施術前後にいただく、8種類の薬草を煮出し、クコの実を合わせたオリジナル漢方茶が心を落ち着ける。施術後の、サツマイモのでんぷんと水で作った飴も美味しい。砂糖を使っていない、いい甘みが心身を癒やしてくれた。

「お話を聞くと1日5~6時間は睡眠時間をとられているとのこと。十分とはいえませんが、少な過ぎるというわけでもありません。それよりも夜遅くまでの会食が多いことと、心配事や考え事で寝つきが悪いのが気になります。交換神経と副交換神経の切り替えがうまくいかずに、眠りが浅くなっているのではないでしょうか。その状態では、疲労回復がうまく図れません」(西崎さん)

西崎さんから勧められた漢方薬は「柴胡加竜骨牡蛎湯」。ストレスや不安で眠れない、あるいは仕事や家庭、人付き合いなどで思い悩みイライラしている人に向いており、動悸、不眠、神経症、更年期神経症などの改善に効果が期待できるという。

「合わせて“五苓黄解”を試してほしいですね。これは黄連解毒湯と五苓散を用いた漢方処方エキス配合のドリンク剤。飲み会の前に服用することで悪酔や二日酔いを防ぎ、荒れた胃と体内を巡る“水”の乱れを改善します」(西崎さん)

こうした漢方薬や健康食品は1回分から購入可能。数日間試してみて、効き目を感じられなければ、見直しの相談に乗ってもらえる。体に負担の少ない漢方薬とじっくり付き合い、体調を整えていきたい。

TEXT=川岸徹

PHOTOGRAPH=杉田裕一

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