友人宅に急にお呼ばれした場合やちょっとしたプレゼント、自宅でのカジュアルなランチ会などの際に、近所のスーパーやデパートなどで5,000〜1万円で買える“ちょっといいワイン”を知っておくと大変便利なもの。おいしいのは絶対条件で、ちょっと蘊蓄も語れると最高ですよね。そんな「街中で買える、1万円以下の“お宝ワイン”」を、年間1000種類近いワインをテイスティングし、つねにおいしいワインを探し求めているワインブロガー・ヒマワイン氏がご紹介。

オーストラリアの有名ソムリエが手がけるワイン
みなさんは、差し入れというとどのようなものをイメージされますでしょうか。
私はもともと雑誌の編集者だったので、差し入れと聞くと「リポビタンD」が脳裏に浮かびます。締切直前のどこからか差し入れられた“リポD”のキャップをキリリと開けて、修羅場を乗り切る……今思うと、なんというか「平成の風景」という感じがします。
ワインの連載なのになんでリポDの話をしているんだとなるわけですが、今回ご紹介するワインがまさしく「差し入れ特化」の1本なのです。
そのワインがオーストラリアを代表する自然派ワインの造り手・ヤウマのロゼ。その名も「無理しないでね!」です。ワインの名前が「無理しないでね!」なのです。
オーストラリアの有名ソムリエが2010年に立ち上げたヤウマ。今や、自然派ワインといえば! という高い評価を受ける造り手です。
世間で大人気の自然派ワインですが、なかには異様にすっぱかったり、これって本当にいい香りと言えるのだろうか? みたいな香りがしたりと、正直微妙な「自然すぎるワイン」も散見されます。
そんなこんなでワイン愛好家のなかには自然派はちょっと……と難色を示される方も一定数いるのですが、私は自然派も好き派。なかでもヤウマはすごく丁寧に、健全なぶどうを使ってワインを造っている印象があります。
「無理しないでね!」に話を戻すと、このワイン、もともとは「無理しないで」という名前でリリースされていたそうなのですが、この年は1年半も発酵が続き、絶妙な味わいとなったことから、2026年のリリース分だけ名前が『無理しないでね!』になったのだそうです。
世の中には頑張りすぎちゃう人が一定数います。そんな人にはリポDもいいけれど、あんまり頑張りすぎないでねという思いを込めてこの「無理しないでね!」を差し入れれば、たまにはゆっくりお酒でも飲んでリラックスしてね、みたいな気持ちが伝わることは必定。
また、このワインは味わいも素晴らしいです。赤ワイン用品種で濃厚な果実味が特徴の「グルナッシュ」という品種が100%使われているのですが、高い酸味と果実味を兼ね備えたニュアンスはまさにアセロラのそれ。ビタミンCとかクエン酸ドリンクみたいな雰囲気が感じられる疲れた体に染み込むような味わいからも「無理しないでね!」というメッセージが伝わってきます。疲れた自分にご褒美的に注入する目的で購入するのいもまことにふさわしいと思います。
というわけでヤウマ「無理しないでね!」は最高の差し入れワイン。いつも頑張ってくれているパートナーとこのワインを挟んでおいしい料理を食べる。そんな使い方も最高ですね。
ヒマワイン
年間約1000種類のワインを飲み、「ヒマだしワインのむ。」というブログを運営するワインブロガー。高いワインも安いワインも、地球上で造られるすべてのワインが好き。

